模擬授業の導入みたいな,楽しく知的好奇心をくすぐる内容です!
- By: Kyousaijuku
- カテゴリー: 教育論
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今日は,あたかも,ちょっとした模擬授業の導入のように,楽しく好奇心を刺激してみましょう。
地球を,仮に,半径が6,400kmの完全な球体だと仮定しましょう。
6,400kmを,メートルに直すと,6,400,000メートルとなります。
これが半径ですから,直径は,6,400,000メートル×2=12,800,000メートルとなります。
地球の円周は,直径×円周率(π)ですから,円周率を,3.14とすると,12,800,000メートル×3.14=40,192,000メートルとなりますね。
40,192,000メートルを,再び,kmに直すと,40192.2キロと,地球の周囲の約4万キロとなり,直感的にも,この答えが正しいことに納得できます。
これを仮に,赤道上の円周と考え,地球に山や谷がなく,地球上がなめらかな平面だと考えると,この約4万キロというのは,赤道上にぐるっとロープをまいたときの,ロープの長さということになりますよね。
さて,そこで,問題です。
上記の場合は,赤道上の地面にロープを付けて,地球をぐるっと巻いたときの長さです。
では,仮に,地面の上,1メートルのところを一周させたら,ロープの長さはどれだけ増えるでしょうか。
つまり,赤道上,地上1メートルの上空で,地球を一周するということです。
どのくらいロープの長さが増えるか,次の四択から,選んでみてください。
(1)約6メートル
(2)約6キロメートル
(3)約60キロメートル
(4)約600キロメートル
地球の周囲が,地上では,約4万キロです。その上空1メートルのところを一周するとどうなるでしょうか?
答は,実は,(1)の約6メートルです。
皆さん,驚いていませんか?
4万キロもある周囲を,上空に1メートル上げて,より大きな円を描いてロープを巻いたのに,たったの6メートルしかロープが長くならないなんて,不思議だと思いませんか。
では,真面目に計算してみましょう。
赤道上の地面にピッタリつけて,ロープを地球に巻いた場合は,
12,800,000メートル×3.14=40,192,000メートル
でしたね。
赤道上の地上1メートル上空をロープで巻くと,その計算式は,
12,800,002メートル×3.14=40,192,006.28メートルとなります。
つまり,わずか,6.28メートルしか増えていません。
そして,この6.28メートルという数字を見て,何かに気付きませんか?
そうです,この数字は,半径1メートルの円(直径が2メートルの円)の円周の長さです。
2メートル×3.14=6.28メートル
つまり,地球の赤道に巻いたロープの長さと,地球の赤道の上空1メートルで地球を一周するロープの長さは,なんと,半径1メートルの円周の長さだけ,増えるのです。
不思議ですよね。
4万キロにわたって,延々と地球を一周するロープを,1メートル上空を一周するようにしたときのロープの長さの増え方が,半径1メートルの円の周囲の長さだけというのは,不思議なようでとても興味深いですね。
ちなみに,地球は,太陽の周囲を,ほぼ円軌道で公転していて,地球と太陽の距離は,約1億5千万キロメートルですが,仮に,地球が太陽から,もう1メートル離れたところを公転したとしたら,地球の公転軌道は,6.28メートルだけ増えます。
地球と太陽の距離を半径にする円で考えても,答は同じなのです。
地球が太陽より,今より,1メートル離れて,1年かけて,公転しても,軌道の周回距離は,6.28メートルしか増えないのですよね。
こんなことを考えながら,数学や物理や地学を楽しく勉強できるといいですよね。
今日は,なんだか,模擬授業の導入みたいなブログ記事になりましたね!
では,また明日!!
河野正夫