文字言語(原稿)の添削から,語りの演出の添削へ。これこそ,教採の面接での合格への作法です!

パフォーマンス力向上

【教員採用試験のレトリカル戦略】

 

最近,多くの方の個人レッスンを行っています。

そして,毎回のように気づくことがあります。

 

その方々は,私(河野正夫)のところに来るまでに,勤務校の管理職の先生や,大学のゼミの先生,大手予備校の講師の先生などに,自己アピールなり,志望動機なり,面接の語りを添削してもらっています。

 

いろんな先生方に添削してもらった集大成を私(河野)の前で披露したいという方も,中にはいらっしゃるようです。

 

それはそれで,私は大歓迎なのですが,いろんな先生方にしてもらっている添削というのが,大問題なのです。

この大問題に,毎回,気づかされるのです。

 

私は,いつも,個人レッスンの受講生さんに聞きます。

 

勤務校の管理職の先生や,大学のゼミの先生,大手予備校の講師の先生は,あなたの語りを見ながら,あなたの語りの音声をリアルタイムで聞きながら,声で,言葉で,添削してくださったのですか?

それとも,あなたが書いた語りの原稿を文字で見て,そこに文字で書き込むというような形で添削してくださったのですか?

 

ほとんどすべての受講生さんは,後者,つまりは,原稿を文字で読んでもらって,原稿の文字を見ながらの添削だったと答えます。

 

 

これは何の添削なんでしょうか?

小論文の添削なら,これでいいかもしれません。

でも,面接の原稿,つまりは,台本の添削です。

そして,この台本は,その台本で面接という舞台に立つ演者自身が持ってきているのです。

私なら,演劇の稽古のように,まずは,その原稿で語ってもらい,その人の雰囲気に合うかどうか,その人がその原稿で語って,採用側の面接官に好感・共感・好印象を感じてもらえるかどうかを判断・評価し,改善点があれば助言します。

 

つまりは,日本の添削者のほとんどは,リテラシー(この場合は,文字文化)に生きています。

文字を見て,文字で語句を治して,文字で書かれている原稿が,原稿自体としてよく見えれば,それでよしとしているのです。

 

でも,私(河野正夫)は,違います。

私は,オラリティ―(この場合は,音声文化)に生きています。

文字ではなく,その演者(受験者)が,その原稿(台本)を語る姿を見て,聞いて,それで,聞き手(聴衆である面接官)の好感・共感・好印象を勝ち取れるかを判断・評価して,改善点を助言します。

 

つまり,伝統的な日本の添削者は,文章添削です。

河野正夫の指導は,コミュニケーション指導です。

 

面接指導の根本は,演出指導であり,レトリックとパフォーマンスの指導です。

良い文章が書けているかではなく,面接官の心を動かせる良い語りで,その人の演出で,面接官に好印象を抱かせるかどうかを指導するのが,面接指導の根幹です。

 

面接指導で重要な点は,

 

語る言葉が,その人のルックス・雰囲気に合っているか。

語る言葉が,その人の年齢,学歴,経歴に合っているか。

語る言葉が,その人のユニークなバックグラウンドに合っているか。

語る言葉が,その人のパフォーマンス・レベルに合っているか。

語る言葉が,その人の他の語りに合っているか。

 

そういうことをトータルコーディネートします。

 

詳しい方であれば,このアプローチは,メディア・トレーニングとほぼ同じものであることがお分かりいただけるでしょう。

 

2~3人の面接官は,受験者と対話しながらも,受験者を評価しています。

この意味で,面接官は,視聴者であり,消費者であり,有権者であり,評価者です。

 

そういった面接官の心を動かすためには,言葉(文字言語)の添削だけでは,絶対にダメなのです。

 

私は,現在,LINEで添削をしていますが,確かに,これは,表面上は,「文字添削」です。

最初は,実施すべきかどうか悩んだのですが,申し込まれたほとんどの方が,私と何らかの接点(受講生・元受講生・その他の講座・セミナーの受講経験者)がある方々です。

ですから,それぞれの方の雰囲気や経歴,ルックスやバックグラウンドなどを思い出しながら,むしろ,私は,LINEで送られてくるメッセージを詠んだ後,あえて目をつむって,その人とその語りが合うかどうか,音声で聞いたときに,耳と心に響くかを評価して,助言しています。

LINE添削は,実質上,パフォーマンスを踏まえた,面接指導になっています。

その結果,ほぼ同様な面接の語りの原稿が送られてきても,その方が学生さんなら,「これでいい!上手な語りです!」と申し上げることがありますが,その方が年配の民間企業での勤務経験者であれば,「こんな語りではダメです!そもそも,あなたにはまったくマッチしていません!」というコメントになります。

 

面接指導とはそういうものです。

コミュニケーション指導とはそういうものです。

 

明日のブログでは,コミュニケーション指導としての面接指導の在り方について,お話していきますね!

 

お楽しみに!!

 

 

では,また明日!!

 

 

教採塾

河野正夫

 

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