面接では、ただ無難にしゃべってもダメです。
受験者が、みんな無難なことを話すのなら、学生さんやメインストリームの講師の人が当然に合格します。
みんなが無難なことを話すのなら、有名大学の人が合格するでしょう。
無難だけではダメなんです。
と言って、各自治体の教育委員会が求める教員像などの言葉を、そのまま、抜粋してしゃべっても効果なしです。
教採の面接講座の指導者の中には、教育委員会が求める教員像を、面接の語りや、自己アピール、志望動機に入れなさいと助言する人がいるようですが、はっきりいって愚かなことです。
募集要項のパンフレットやホームページなどで、全世界に向けて公開している教員像のありきたりの言葉を、自分の語りにそのまま引用して使っても、まったく意味はありません。
直接引用するのではなく、受験者の話しぶりや、雰囲気から、この人は、うちが求めている教員像にぴったりだ!と感じてもらうことが必要なのです。
直接、教員像の言葉を語りに散りばめると、逆効果です。
考えてもみてください。
例えば、あなたが合コンやパーティーで、自分にはお金があり、学歴も高く、優秀だということを周囲の人に伝えたいとします。
でも、堂々と、
「私の家は金持ちで、私もたくさんお金を持っています。また、東大出身で、いまの職場には、同期トップの成績で就職しました。」
などと言っては、すべてが台無しです。
かえって、バカにされてしまいます。
そうではなくて、本当にお金があり、学歴も高く、優秀だということをわかってもらいたいのであれば、服装をそれとなく洗練されたものを着こなし、テーブルマナーにもどこか優雅さがあり、話の中に、この人はもしかすると東大出身なのかなと思わせるようなささいなヒントをおいておくべきでしょう。
そうなのです。
自分から言うのではなく、この人は!と気づいてもらい、さすがだな!と納得してもらうことが常道です。
教員採用試験の面接でも同様です。
わざわざ教育委員会が公開している求める教師像の言葉を直接引用して志望動機を語るような愚かなことをせず、教師像を理解した上で、その教師像にマッチするような自分を演出することが重要です。
言葉で語ったからといって、その人が言葉通りの人かどうかは分かりません。
でも、聞く人が感じるその人の印象は、その人を採用する決め手になります。
愚かな面接の指導者は、形としての言葉しか見ていません。
だから、求める教師像にある言葉を使えと愚かなアドバイスをします。
優秀な面接の指導者は、確実に相手の心を動かす戦略を考案します。
形としての言葉と、相手の心を動かす戦略が戦ったら、前者は後者に絶対に勝てません。
だからこそ、面接には、レトリックとパフォーマンスとハイセンス(豊かな感性)が必要なのです。
レトリックの部門は、教採塾では、主に、河野正夫が担当しています。
パフォーマンスの部門は、主に、プロのパフォーマーのRyoさんが担当しています。
そして、ハイセンス(豊かな感性)の部門は、主に、川上貴裕が担当しています。
もし、面接は、そこで話される形としての言葉だけで合否が決まると思っていたら大間違いです。
言葉など、そんなに大きなウエイトを占めるものではありません。
また、単なる、ドアの開け方とか、椅子の座り方のような型にはまったマナーも大きなウエイトを占めるものではありません。
重要なのは、相手の心を動かす戦略であるレトリック、相手の好印象と好感を勝ち取るためのパフォーマンス、そして、語り手の信頼感(エトス)を確立するためのハイセンス(豊かな感性)です。
教採の面接で、教育委員会のパンフレットにある言葉をちょこっと使ってみるという小手先のテクニックより、面接時間、終始一貫して、明るく、元気で、爽やかな振る舞いをしているという方が、はるかに合格につながります。
レトリックやパフォーマンスの重要性は分かりやすいと思いますが、ハイセンス(豊かな感性)の重要性とはなんでしょうか?
話していて、相手に知性や理性が感じられるような話し方をすることは、好印象・好感を持ってもらうための大きな要素となります。
面接原稿として準備し、丸覚えしたものを、ただ一生懸命語るだけでは、知性も理性も魅力も感じられません。
もし、面接で、言葉だけ正しく話していれば合格すると思っている人がいるとすれば、その人が教採で合格する可能性はゼロでしょう。
面接は、言葉の勝負ではありません。
面接は、人間的魅力の勝負です。
面接で評価されるのは、言葉ではありません。
面接で評価されるのは、その人の表情、雰囲気、振る舞い、想い、志、人となりです。
正しいことを言う人が合格すると思っている人がいるとしたら、愚かなことです。
そう言えば、志望動機にしても、ストレス解消法にしても、趣味にしても、教採の面接で聞かれたら、「プライベートなことなので、お答えできません。」と答えると豪語した人がいたそうです。
こういう人がいるから困るんですよね。
確かに、プライベートなことかもしれませんが、面接官は、別にあなたのプライベートな生活に興味があるわけではありません。
話をして、あなたとコミュニケーションを取るための話題として、ふっているだけです。
だから、質問をまともにとらえて、「プライベートなことなので、お答えできません。」と答えても、相手を困惑させるだけです。
日本では昔から、
お出かけですか?
と聞かれたら、
はい、ちょっとそこまで。
と答え、
もうかりまっか?
と聞かれたら、
ぼちぼちでんな。
と答えるものです(笑)。
こんな時に、「プライベートなことなので、お答えできません。」と正論を吐いてもダメですよね。
こういう人こそ、対人関係も、社会的コミュミニケーションもできない愚か者です。
話がかなりそれてしまいました。
今日のブログの本来の趣旨は、教採の面接でのハイセンス(豊かな感性)を学ぶのであれば、川上貴裕から学ぶのがいいですよ!というものです。
川上は、本当にハイセンスな人です。
3年ほど前に初めて会った時から、そのハイセンスさはまったく変わっていません。
服装のセンス、飲み物(コーヒー、ワイン、カクテル)のセンス、映画や芸術のセンスも、一流です。
教採塾のGACKT様と呼んでもいいくらいです(笑)。
川上から、ハイセンスな面接の語りを学ぶのも、教採合格のための大いなる近道になりますよ。
そう言えば、今年の1月、私から、川上くんに「お年玉」がわりに、あるものをプレゼントしました。
これです。
↓
古代エジプトの神、アヌビスをモチーフにした純銀のインゴットです。
純銀製なので、ちょっとしたお値段でしたが(笑)、古代エジプトに興味を持ち、ノートやホワイトボードに、ヒエログリフでメモをしている川上くんにはぴったりだろうと思い、プレゼントしました。
知識と教養溢れる、川上くんと私(河野)で、講師タッグを組み、いま、ものすごい企画を計画中です!!
前代未聞、空前絶後の(笑)、教採面接対策の単発講座です!
さて、どんな企画が登場するのか???
お楽しみに!!
河野正夫
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