教員採用試験の競争倍率は、学校種・教科・自治体によって大きく異なりますが、概ね、小学校で3倍程度、中学校の各教科で5倍〜8倍程度、高校の各教科で8倍〜20倍程度、養護教諭や栄養教諭で5倍〜15倍くらでしょうか。
ざっくり大雑把に、教員採用試験の競争倍率を5倍から10倍程度だと仮定してみましょう。
5倍なら、5人に1人が合格するという計算です。
言い換えると、5人に4人が不合格になるとうことです。
10倍なら、10人に1人が合格します。
10人に9人が不合格になります。
こう見てくると、教員採用試験で合格するのは、1次試験&2次試験の全体で見ると、上位20%、あるいは、上位10%だけが合格するということができます。
これが、教員採用試験を競争倍率の観点から見た現実です。
すると、当然のことですが、平均値の受験者、中央値の受験者、そして、おそらく最頻値の受験者では、合格に達することができないということになります。
平均ではダメですし、受験者の中で真ん中あたりでもダメですし、ほとんどの場合、多くの人と一緒というレベルではダメなのです。
教採で合格するためには、平均を大きく抜きん出ることが必要ですし、受験者の中のかなり上位(例えば、上位10%)であることが必要ですし、多くの人が取るような得点では、ほとんどの場合、合格することはできません。
これは、筆記試験でもそうですし、面接でもそうです。
もちろん、1次試験と2次試験のそれぞれの競争倍率は異なりますが、それでも、やはり、平均値、中央値、最頻値では、合格には到達しません。
不合格になりやすい人というのは、教職教養・専門教養の筆記試験、面接、模擬授業など、教採で課される試験分野のいずれも、平均値的、中央値的、最頻値的な得点しか取れない人です。
筆記試験で言えば、残念な不合格になってしまう人の得点は、概ね、60%台です。
60%台というのは、そんなに悪くもないし、そんなによくもないという得点です。
必ずしも、平均値、中央値、最頻値ではないかもしれませんが、それらに、ちょっとプラスアルファをしたというイメージでしょうか。
筆記試験で不合格になる人の多くは、60%〜70%くらいの得点です。
このくらいの得点で合格する学校種・教科もありますが、このくらいの得点で、毎年、不合格になる人もいます。
私は、60%〜70%といった得点レンジを「微妙な得点」と呼んで、合格に値しない得点だと考えています。
この得点レンジでも合格することもあるかもしれませんが、合格を確実にし、2次試験に余裕で臨むためには、85%以上の得点が必要だと、私はアドバイスしています。
できれば、90%以上が望ましいことは言うまでもありません。
もし仮に、専門教養は膨大な範囲なので、90%は難しく、70%くらいが限界だと本気で言う人がいるのであれば、少なくとも、教職教養では、90%以上を取っていただきたいのです。
教採で課される教職教養、専門教養、面接、模擬授業、それぞれすべてが、60%〜70%では困るのです。
60%〜70%のものがあってもやむを得ませんが、どれか1つか2つ以上は、90%以上の高得点を取ることが合格への切り札となります。
中には、ギリギリで合格すればいいと考えている人もいるかもしれませんが、合格者の下位層と不合格者の上位層にそんなに大きな差はありません。
このあたりの得点を取るから、合格があやしくなるのです。
満点近い高得点を勝ち取ることが、合格への近道だということを自覚しておいてくださいね。
平均値的・中央値的・最頻値的な得点では、合格につながらないということを、あらためて自覚しておくことが、教採での得点目標を設定する上で、重要です。
もし、あなたの現在の学習方法が、あなたが来年の教採でも、平均値・中央値・最頻値的な得点しか望めないものであるのであれば、今すぐに、あなたの学習方法を変えてください。
もし、あなたが、これまで中学校・高校の定期試験、高校・大学などの入学試験で、やはり、60点台くらいを取っていたことが多かったのであれば、これまで通りの学習方法を大きく改善する必要があります。
今のままだと、教採の筆記試験でも、60%程度の得点しか取れない可能性が高いです。
平均値・中央値・最頻値から、大きく飛躍するためには、学習方法・学習戦略の大きな転換が必要です。
来年の夏こそ、教採合格を勝ち取りたいと願うのであれば、いまから、あなた自身が満点近い得点を勝ち取ることができる学習方法・学習戦略を確立しましょう!
では、また明日!!
河野正夫
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