そろそろ、2次試験の面接を本格的に仕上げる時期となりました。
毎年、面接の準備が佳境に入る頃に、繰り返して、申し上げていることがあります。
それは、面接官のマインドと、受験者のマインドの違いです。
もう、数年来、同じことを申し上げていますが、ものすごく重要なことなので、今年も、また、申し上げることにします。
面接官のマインドと、受験者のマインドの違いとは、次のようなことです。
違いその1.
受験者: 自分が頑張ればなんとか合格するだろう。
面接官: 多くの受験者の中から優秀な人材だけを採用したい。
違いその2.
受験者: 私は教師になりたい。
面接官: あなたは教師に向いていますか?
違いその3.
受験者: 私は子どもが大好き。
面接官: 子どもはあなたを尊敬するでしょうか?
違いその4.
受験者: 子どもに寄り添うような教師になりたい。
面接官: 具体的にどのような取り組みや指導を念頭に置いていますか?
違いその5.
受験者: 「ありがとう」や「笑顔」を大切にしたい。
面接官: その言葉は毎年何百人から聞くなあ。
違いその6.
受験者: 話下手だけど教育への想いは強い。
面接官: コミュニケーション能力がなければそもそも子どもと向き合えないし、授業も生徒指導もできない。
違いその7.
受験者: 話は下手でも自分にはコミュニケーション能力があるはずだ。
面接官: 話し方だけがコミュニケーション能力の全てではないが、話し方が魅力的なのは教師の基本。これなしでは子どもはついてこない。
違いその8.
受験者: 家庭教師のアルバイトで身に付けたことを教師になってから活かしたい。
面接官: 家庭教師と学校教育は大きく違う。家庭教師感覚で学校教育をやってもらっては困る。家庭教師と学校教育の相違点を分かっていないのであれば教師に向かない。
違いその9.
受験者: こんなに想いが強いのだから、もう何年も講師をしているのだから、採用してくれるかもしれない。
面接官: 採用システムだから少しでも優秀な人の方を採りたい。今年の教採で一番優れている人から順番に採りたい。
違いその10.
受験者: 子どもの教育は能力や適性が全てではないから、教採も能力や適性だけでなく、私の個性や想いで採用してもらえるはずだ。
面接官: 教員採用はあくまでも社会人の就職選考。まずは適性と能力、そして、教師にふさわしい人間性。単なる個性に給料を払って採用できない。
違いその11.
受験者: こんなに頑張った、頑張っているのだから採用されたい。
面接官: 能力、適性、人間性の豊かさの高い人から採用したい。
違いその12.
受験者: 自分は学生だから授業力などはまだないが、それは意欲と情熱でカバーする。
面接官: 意欲と情熱を具体的に、そして、人間味あふれる話し方で伝えてほしい。意欲と情熱があるというだけでなく、意欲と情熱をなんらかのカタチとして話してほしい。言葉ではなく人を雇うのだから
12の違いを列挙してみました。
これらを見るだけで、受験者と面接官の意識の違いが浮き彫りになりますよね。
もちろん、どちらが正しいとか間違っているということではありません。受験者には受験者の立場と想いがあり、面接官も面接官の立場と想いがあります。
ですが、採用を事実上決める面接官の思考を知ることは重要です。
面接官も受験者の意識を知らないでもありません。
でも、面接官たちの任務は優秀な人材を採用することなので、任務に忠実な人選を行います。
これも当たり前ですよね。
採用試験では採用側と志望者の心が一致したときに合格となります。
心を一致させるためにも面接官の立場や想いを理解し、面接官の心に響く語りを心掛けましょう。
緊急告知!!
明日のブログ記事では、教採の面接の戦略と準備について、衝撃の「宣戦布告」と「勝利宣言」をする予定です。
お楽しみに!!
では、また明日!!
河野正夫
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