今日のお話は、
一芸に秀でると、なんでもできてしまうようになる!!
ということです。
スポーツでも、芸術でも、学問でも、ある一つのことを極め、プロフェッショナルとなり、多くの人から一目置かれるようになると、自分の専門の分野以外のことも、自分の専門の分野を見る眼を通して、見えてきます。
例えば、あるスポーツ競技のプロは、スポーツを極めてきた眼を通して、スポーツ以外のことも深く考え、適切な助言や行動ができるようになります。
芸術でも、学問でも同様です。ある一つの分野を極めた人は、自分の専門以外のことも、相当程度、理解し、実践できるようになります。
一芸に秀でれば、なんでもできるようになる。
このことは、多くのプロフェッショナルを見ていればわかりますよね。
スポーツ選手がタレントになる、俳優になる。
学者がテレビで活躍する。
芸術家が自分の専門以外で活躍する(俳優が監督に、俳優が画家に、俳優が音楽家にといった感じです)。
結局は、一芸にも秀でることができない人は、何をやってもダメということなのかもしれません。
平均的に全てができるというのも素晴らしいのですが、むしろ、一芸に秀でていて、そこからの連想やつながりで、何でもできるという人の方が、はるかに素晴らしいと、常々思っています。
最近では、このことを私に強く実感させてくれたのは、名古屋のフォーク曲げアーティストのRyoさんです。
Ryoさんの専門は言うまでもなく、フォーク曲げというパフォーマンスです。
各地のイベント、介護施設、大道芸などで、フォーク曲げというパフォーマンスで多くの人を楽しませていらっしゃいます。
Ryoさんのパフォーマンスは、ただ単に、フォーク曲げというマジックではありません。トーク、ミュージック、身体表現といったあらゆるパフォーマティブ・アートが融合した素敵なショーとなっています。
そして、Ryoさんご本人は、ご自身のパフォーマンスについて確固とした信念があり、その信念に則って、毎回のパフォーマンスを磨き上げ、実践していらっしゃいます。
さて、ここまでは、Ryoさんが優れたパフォーマーであるということなのですが、ここからが、Ryoさんはすごいのです。
教採塾の各講座に、Ryoさんにお越しいただき、受講生たちの模擬授業やグループワーク、そして、面接の語りについて、コメントをしていただきました。
Ryoさんのコメントは、とても鋭く、刺激的で、かつ、意義ある示唆に富んだものでした。
教員養成には素人であるはずのRyoさんが、極めて有益なコメントを次々とマシンガントークで(笑)、打ち出してくるのです。
マシンガントークですから、コメントは次から次へと出てきます。言い澱みもなく、「立て板に水」とは、まさにこのことかと思うような語りです。
コメントの内容も、的を射ていて、言い得て妙、そして、的確かつ本質をついたものでした。
私は、Ryoさんのコメントを聞いていて、あまりにも魅せられてしまい、こういうコメントこそ、受講生さんたちを教採合格に導くために絶対に必要なものだと確信しました。
Ryoさんのコメントをもらった受講生の皆さんも、とても勉強になり、また、自らの語りの力や模擬授業力を向上させるのに大いに役立ったと感謝・感激していました。
教育学や教師論には素人のRyoさんが、ここまでの素晴らしいコメントやアドバイスを発することができる理由は明らかです。
Ryoさんが一芸に秀でているからです。
ご自身のフォーク曲げというアートを極めていらっしゃるからこそ、自分の専門以外の分野にも、アーティストとしての眼を通して、新鮮かつ的確なコメントができるのです。
私は、学校の教師にも、こうであってほしいと願っています。
何か一芸に秀でていてほしいと願っています。
スポーツでも、芸術でも、学問でも、趣味でも何でもいいです。
他の誰にも負けないという自分の専門を確立していただきたいと願っています。
自分の専門が確立されれば、その専門家という眼を通して、他のことが見えるようになります。他のことができるようになります。
全てのことに中途半端であるより、何かに秀でている方が、何百倍もいいのです。
皆さん、なんでもいいですから、一芸に秀でてください!
一芸に秀でれば、なんでもできるようになりますから!!
河野正夫
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