場面指導というものがあります。
都道府県(政令市)によっては、個人面接の中の質問の一つであったり、「場面指導」という独立した試験分野であったり、いろいろですが、場面指導的な質問は、最近は、ほとんどの自治体で聞かれるようです。
さて、場面指導とは、具体的には、例えば、次のようなものです。
最近、児童(生徒)の登下校の交通マナーが悪いということで、近隣の地域住民から苦情が学校に寄せられています。このことを踏まえて、あなたが担任する児童(生徒)たちに、朝の会(帰りの会)で、2分程度で講話をしなさい。
掃除をいつもサボっている児童(生徒)がいます。注意したら、その時は、掃除をするふりをしますが、すぐにサボってしまいます。この児童(生徒)に個別に指導しなさい。
こういう場面指導の場合、確かに、何を話すか、どのように話すかという、いわゆる言葉や内容が重要になってきます。
何を理解させ、何を考えさせ、どんな指導目標を達成するのかということは、もちろん、重要です。
しかし、教員採用試験の場合、最も重要になってくるのは、単なる言葉や内容という「コンテンツ」ではなく、教師として指導しているときの表情や雰囲気です。
子供が本当に話を聞くような表情や雰囲気で語っているか。
教師しい雰囲気で、話し方や態度が、大人としての模範となっているか。
表情や雰囲気で、子供を指導できる教師としてのキャラクター(理想的にはカリスマ)があるか。
こういった、教師としての見え方、聞こえ方の方が、本当は重要なのです。
教採の勉強をしていると、とかく、原稿を用意する、コンテンツを準備するということに目が奪われがちですが、本当に重要なのは、表情や雰囲気といった、パファーマンスの基本なんですよね。
表情や雰囲気がボロボロでは、言葉としてのコンテンツをどんなに準備しても意味がありません。
教師は、言葉だけで、子供を指導するのではありません。
人は、言葉だけで、人の心を動かすのではありません。
教採は、言葉だけで、合格を勝ち取るものではありません。
言葉は適切に、効果的に、インパクトを持って使いながらも、表情や雰囲気に裏打ちされた、パフォーマンスが重要です。
これからの2ヶ月程度、表情や雰囲気といったパフォーマンスを向上させてみてください。
そうすれば、これまで果たせなかった教採合格がうんと近づくはずです!!
では、また明日!!
河野正夫
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