不利なバックグラウンドを持っている場合の教採面接戦略をケーススタディしてみましょう!!

旧ブログ記事

皆さん、お待たせしました!

 

土日は、岡山教採塾・広島教採塾と全力疾走していましたので、ブログの更新ができていませんでした!

 

さて、スーパープロフェッショナルに目覚めた河野は、プロフェッショナルなブログ記事を書いていきたいと思っています。

 

さて、今日は、その第1弾です。

 

 

今日のテーマは、

 

 

不利なバックグラウンドを持っている場合の教採面接戦略をケーススタディしてみましょう!

 

 

です。

 

 

ケーススタディの例は、3つのパートに分けて、今日から3日間連続で、ブログに書いていきます。今日は、そのパート1です。

 

 

 

 

 

不利なバックグラウンドを持っている場合の教採面接戦略・合格戦略のケーススタディは、以下の5つのプロセスでやっていくとわかりやすいです。

 

 

(1)Facts(事実)

 

(2)Forseeable Questions(予想される疑念・質問)

 

(3)Disastrous Answers(惨劇となる回答)

 

(4)Reconstructed Life Story(再構成したライフストーリー)

 

(5)Strategic Answers(戦略的な回答)

 

 

では、実際に検討していきましょう!

 

 

(1)Facts(事実)

 

受験者A(男性)のバックグラウンド。(すべてフィクションです。)

 

旧帝大系の名門国立大学の経済学部を卒業。

 

大学では教員免許状を取得せず、一部上場企業(製造業)に就職。

 

一部上場企業で6年間勤務。日本各地の支社で良好に仕事をこなす。

 

結婚後、配偶者や家族の意向で、全国各地への転勤より、特定の地域に定住した生活をすることを決意。特に出身県でなくても、合格しやすい県を希望。

 

採用枠も多く受験倍率も比較的低い、X県の小学校教諭を目指すことに決め、通信制の大学で小学校教諭の免許を取得して、X県の教員採用試験(小学校)を受験する。

 

 

(2)Forseeable Questions(予想される疑念・質問)

 

少なくとも、以下のような質問がなされることが予想されます。

 

 

1 なぜ、一部上場企業の正社員から、小学校の教員になるのですか?

 

2 いつから小学校の教員になりたいと思うようになったのですか?

 

3 会社で辞めたくなるようなことが何かあったのですか?

 

4 なぜ小学校なのですか? あなたの経歴なら、例えば、中学校社会や高校公民(政治・経済)などの方が繋がりが深いのではないのですか?

 

5 そもそも国立大学の経済学部に進学して、製造業の企業に入社したのは、どんな仕事をしたいというビジョンからだったのですか?

 

6 5で答えたビジョンはもうないのですか?

 

7 経済学部で勉強したことや製造業の企業で経験したことが、小学校教育に活かせるのですか?

 

8 なぜ、生まれ故郷でもないX県を志望するのですか?

 

 

(3)Disastrous Answers(惨劇となる回答)

 

以下のような回答は、大惨事となります。

 

1への回答で、

 

小学校は義務教育の最初の6年間であり、小学校教育は、その後のすべての教育の基礎になるので、そういった小学校教育をやりたいと思ったからです。

 

→ そもそも、なぜ一部上場企業を辞めてまで、小学校教員になりたいのかの答になっていない。小学校教育の特徴を述べたところで、たとえその特徴が事実でも、あなたが転職をしてまで、小学校教員になりたいということを説得力をもって説明できていない。

 

 

2への回答で、

 

企業で働いていた頃にボランティアで小学生に関わることがあり、そこで、子供たちに触れて、小学生を教育することに興味を感じた。自分の小学校時代のことを思い出して、やはり小学校教育は大事だと思うようになったからです。

 

→ 理由があまりにも薄弱。ちょこっとボランティアをして、子供に触れたからといって、小学校教諭になりたくなるとはすぐには信じがたい。ならば、例えば、休日にディズニーランドに行って楽しんだら、ディズニーランド(オリエンタルランド)に就職したくなるのか?という疑問さえ出てくる。小学校時代の思い出がそんなに強いのならば、なぜ、大学進学時や就職時に、教育に携わる仕事を選ばなかったのか。

 

 

3への回答で、

 

特に何かあった訳ではありませんが、小学校教諭になりたいという思いがとても強くなったので、今の会社を辞めて、教員採用試験に挑戦しようと思いました。

 

→ たとえ事実がどうであれ、聞き手(採用側の面接官)としては、誰もが羨むような一部上場企業に入社して、何も問題なく働いているのに、6年目で急に退職して、小学校教諭になりたくなるとは信じられない。会社内で何か不祥事でも起こしたのではないかと疑ったりしたくなる。

 

 

4への回答で、

 

やはり、小学校の教育は、それ以降のすべての教育の土台となるので、私は、子供たちが未来にはばたく土台を築くことに貢献していきたい。

 

→ 小学校教育の特質を論じても、あなたの志望動機とは受け取ってもらえない。特に、自分の過去の学歴(専門・専攻)や職歴が小学校教育にダイレクトにリンクしない場合、面接官を納得させることは難しい。さらに、ほとんどの県で中高の教員になる競争倍率や定員より、小学校の教員になる競争倍率や定員の方が合格しやすいので、ただ合格しやすいから小学校教師を選んだのだと疑われる。

 

 

5の回答で、

 

日本のものづくりに貢献し、日本の経済にポジティブな貢献ができれば、やりがいがある仕事だと思ったからです。

 

→ この回答を熱く語れば語るほど、「じゃあ、なぜ今辞めるんですか?」と反論されることになる。また反対に、ビジョンなどなかったと言えば、それはそれで悪印象となる。大学4年間、そして企業生活6年間、の合計10年間をどのように語るかは非常に難しい。肯定的に語ればなぜ辞めるのかと問われ、否定的に語れば信念がなく生きている人間だと思われる。

 

 

6の回答で、

 

ビジョンがなくなったということではないのですが、やはり、小学校教育に専念したいと思うようになりました。

 

→ 経済学部・製造業の大企業というキャリアが、なぜ、小学校教師という新たなキャリアに変わったのかを説得力を持って納得させない限り、面接官はあなたを合格させたいとは思わない。

 

 

7の回答で、

 

小学校でのキャリア教育に活かしていけると考えています。

 

→ 一つだけの企業で6年間働いたからといって、キャリア教育にそんなに活かせるはずがない。小学生の多くが一部上場の製造業に就職するわけでもなく、自分の6年間の経験が、キャリア教育一般に活かせるというのは、大言壮語であり、面接官を納得させることはあり得ない。

 

 

8の回答で、

 

X県は自然にも恵まれ、また、X県の研修制度は素晴らしく、さらに、X県の読書に関する指導プログラムに感銘を受けたからです。

 

→ すべて受験用のこじつけ。せいぜい、教採の願書のパンフレットか、教育委員会のホームページを見たくらいの軽薄な知識。日本中、どの県だって自然には恵まれている。ならば、その県の自然の特質を言えるのか、その県の国立・国定公園などをすべて訪れたのか?さらに、研修制度が素晴らしいから就職するというのは言語道断。勉強したいのなら教職大学院にでも行けばいい。研修は法律上の義務なので、すべての自治体がやっている。読書に関する指導プログラムに本当に感銘を受けたのなら、その指導風景を見学したりしたのか?他の県のプログラムと本当に比較したのか?そもそもあなたは読書のプログラムに興味があり実戦経験があるのか?初戦はパンフレットやホームページを見てのこじつけに過ぎない。

 

 

このように、戦略なく、こじつけの回答をすると大惨劇になります。

 

不利なバックグラウンドそのものが悪いというよりも、そのバックグラウンドに関する質問に、ありきたりの回答をするから、面接官の不信を買うことになるのです。

 

 

では、どうすればいいのか?

 

それが、次からのステップです。

 

 

明日のブログ記事では、

 

 

(4)Reconstructed Life Story(再構成したライフストーリー)

 

(5)Strategic Answers(戦略的な回答)

 

 

に関して、考えていくことにしますね。

 

 

ご期待ください!!

 

 

 

では、また明日!!

 

 

 

教採塾

河野正夫

 

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