昨日の英語特訓講座は,大いに盛り上がりました。
17時から20時までの3時間,原則として,英語オンリーで,英語のセンスを磨き上げました。
英語のセンスとは,基本的には,
Sophistication
Intelligence
Sense of humor
を発揮することが必要です。
ただ,英語で,事実を述べるだけではダメです。
聞き手が聞いていて,引き込まれるような語りでなければいけません。
外国語で話すときも,母語で話すときも,言語は,単なる情報伝達手段ではありません。
言語は,聞き手の耳に響き,心に響き,聞き手に,好感・共感・感動を呼び起こすために使うものです。
それが語りです。
英語教師(英語教師志望者)は,英語の能力は,当然,ある程度お持ちですが,英語で,聞き手の心を動かす力を持っている人は少数派です。
彼ら・彼女らの多くは,英語は通じればいいと思っています。
言語道断です。
語りは,通じればいいわけではありません。
語りは,相手の心に響き,相手の心を動かし,人と人の結びつきを強めるものでなければいけません。
2500年前のアリストテレス風に言えば,語るとは,art of pursuasion(説得の芸術・技術)です。
相手の心を動かせない語りには,語る価値はありません。
母語でも外国語でも,これは同じです。
ところが,残念ながら,英語教師,あるいは,英語学習者の多くは,英語は通じればいいと思っています。情報さえ伝達できればいいと思っています。
悲しいことです。
英会話の有名な指導者の中には,中学校英語で,英語は完全に通じる,などと吹聴する人もいます。
確かに,情報を伝達するという意味では,通じるでしょう。
しかし,語るとは,情報を伝達することだけではありません。
時には,冗談を言う。
時には,相手のことを思いやる言葉がけをする。
時には,相手を説得する。
時には,皮肉を言う。
時には,相手を感動させる。
時には,相手の心を救ってあげる。
時には,相手との絆を強める。
そんな働きがあるのが言葉です。
そんな働きがあるのが語りです。
情報さえ伝達できれば,通じればよいなんて,まったくの言語道断です。
そんな言語では,そんな言葉では,文化も文学も人間的魅力も生まれません。
私は,言葉には,語りには,情報伝達以上を求めます。
私は,英語で語るときにも,情報伝達以上を求めます。
上に述べたような,言葉の機能を,英語で語るときにも果たせるように,語ってほしいのです。
そのためには,言葉のセンス,語りのセンスを磨く必要があります。
英語で話すのならば,英語のセンスが必要です。
これを英語オンリーで徹底的に特訓します。
日本語での面接指導の時よりも,はるかに,厳しいコメントも差し上げます。
即興での言い換えも,どんどん差し上げます。
まず,私自身の英語の語りのExampleを差し上げます。
3時間,楽しい特訓でした。
受講生の皆さんも素晴らしい健闘ぶりでした。
皆さん,かなり,英語がお上手でした。
でも,聞き手の心を動かす英語のセンスは,これから向上させる必要があります。
アメリカ人やイギリス人が聞いても感動するような英語の語りが,毎回,出てくるような特訓します。
英語のセンスを磨いて,素敵な語り手になっていただきます。
これからの受講生の皆さんの進歩・成長が大いに楽しみです!!
では,また明日!!
河野正夫
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