英語は,辞書を使って読めば,なんとなく意味は分かるが,その英語を聞くことも,話すことも,書くこともできないという人は,結構多いですよね。
これは,その文章に興味があるから読むというよりは,Decoding,つまりは,暗号解読として,読んでいるんですよね。
また,文法だけじゃ英語学習はダメだ!と声高に叫びながらも,結局は,英語に関しては,文法しか知らない人がたくさんいます。
自虐的なのか,自己否定なのかは知りませんが,英語は文法しか知らないような人に限って,英語学習は文法だけではいけない!と,ことさらに文法を敵視します。
英語がかなり上手だったり,海外経験が長かったりする人は,あまり文法の悪口を言いません。
文法は文法なりに便利な道具でもあるし,正しい文法で話すことが,品格ある語りとなり,周囲から尊敬されることにつながるということを知っているからです。
さて,多くの日本人が英語を話すということにイメージするのは,おそらく,「ハーイ,ロバート,ハウアーユー」といった感じで,金髪・青い目の白人と,さほど意味のない挨拶をするくらいなんですよね。
英語で環境問題を話し合いたいとか,英語で最近の大統領選挙について話すとか,あるいは,英語で最近のアカデミー賞の傾向について意見を交わすとか,そういう風なイメージを持っている人は,ほとんどいないんですよね。
そもそも,英語の前に,母語である日本語でも,環境問題や政治経済や文化芸術について,あまり話していないのだから,英語で,そんなトピックで話すわけがない。
結局,語学力があるなしの前に,教養も文化的素養もないという人がかなり多いんですよね。
文化的素養がない人が,英語というもう一つの言語を学んでも,ハウアーユーといったあまり意味もない挨拶以外には話すことがないんですよね。
英語をペラペラ話したいという人がいますが,ペラペラは語学力ではなく,その人の教養や文化的素養にかかっているということに気づいていない。
また,英語を学べば,グローバルな人材になれるという幻想を抱く人がいますが,これも困りものです。
グローバルな人材になれるかどうかは,英語だけで,語学力だけで決まるものではない。
多様な文化・文学・芸術・社会制度に触れ,知識・教養・経験を身に付けることがグローバルな人材になれるかどうかを決めます。
シェークスピアも読まず,聖書も読まず,マザーグースも読まず,英語の新聞雑誌も読まず,ビートルズも聞かずして(微笑),英語が完璧に話せるようになるわけがありません。
文化的,文学的,政治経済的な知識や素養がなくして,ユーモアやアイロニーが分かるはずがないのですから。
フランス料理を食べたことがない人が,フランス料理を語れないように,英語で話すべき内容がない人は,英語で語ることはできません。
英語が下手な人の多くは,知識や教養の部分が不足しています。
生意気な言い方でごめんなさい。
でも,事実です。
私のところに,しばしば,「どうすれば,英語がペラペラ話せるようになれますか?」と聞きに来る人がいます。
私の返事は,いつも決まっています。
まずは,知識と教養を付けなさい。
英語がペラペラになるのは,それからです。
だから,例えば,
知識と教養を付けること。
本を何百冊も読むこと。
文化や文学,芸術に触れること。
政治経済に明るくなること。
国際情勢に通じていること。
を目指しなさい。
私がこういうと,質問をした人は,失望して帰っていきます。
だって,上記のようなことはやる気はないのですから。
頭が空っぽの状態で,「ハーイ,ロバート,ハウアーユー」の後に会話が続くわけがない。
でも,ペラペラと英語を話すことを夢見ているんですよね。
そして,夢が破れてしまうんですよ。
英語がうまくなりたい方々,
知識と教養を付けなさい!!
このお話は,また,明日に続きます!!
明日のブログ記事もお楽しみに!!
では,また明日!!
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河野正夫
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