いわゆる旧来型の受験勉強しかできない人がいます。
旧来型の勉強とは,丸暗記することに集中した勉強です。
これでは,合格は勝ち取れません。
確かに,学習においては,一定の知識や教養の記憶は必要です。
でも,理解もせず,無理矢理に丸暗記ばかりしていると,その知識は,ほとんど活用できないものとなってしまいます。
確かに,法規の条文の穴埋めのような問題形式であれば,丸暗記も一定の効果はあります。
でも,丸暗記の勉強法は,例えば,マークシート方式などで,5つの選択肢の中から,正しいものや間違っているものを選ぶといった,思考を要する問題には,まず対応できません。
丸暗記することが勉強だと思っていてはダメです。
重要なのは理解して,その理解した知識を活用できる力です。
教採に不合格になる人の最大の特徴は,勉強が下手だということです。
学ぶことに慣れていないので,試験を受けるとなると,丸暗記中心の学習しかできないのです。
本当は,そもそも,そういう人は,教師には向いていません。
いくら,「背に腹は代えれれない」と言っても,丸暗記中心の勉強法しかできない人が,子供中心の授業などできるはずがありません。
自らが主体的な学びができないのに,子供たちに主体的な学びを指導できるはずがありません。
不器用な丸暗記しかできない受験生どまりの人には,子供を指導する能力などありません。
教員採用試験で高得点を取り,余裕をもって教採合格を勝ち取ることができる人は,単なる丸暗記ではなく,理解を伴う記憶を行っています。
無理矢理に丸暗記するのではなく,これはどういうことなのか,なぜそうなるのか,どんな背景があるのか,といったことを考え,理解しながら,記憶します。
そうすれば,記憶した後で,忘れることも少ないですし,穴埋め方式以外の,思考を要求する問題にも応用できる知識と教養になります。
そして,最も重要なことに,教職教養の知識を理解した上で,記憶しておくと,面接や小論文や集団討論などで,十分に活用することができます。
教職教養の知識は,面接や小論文や集団討論で高得点を勝ち取るためには,絶対に必要なものです。
教育学や教育論についての理解や知識がなく,教員採用試験での面接や小論文,集団討論などには,臨むことはできません。
その意味でも,理解に重きを置いた,教職教養の学習は重要です。
教職教養の学び方で,教採の合否は大きく左右されます。
もし,志望県の教職教養の難易度がそんなに高くないのであれば,その教職教養で満点を取ることが,合格の必要条件になるでしょう。
誰でも高得点が取れるような教職教養で,満点以外を取っても,ライバル受験者と差別化を図ることはできません。
簡単な教職教養の筆記試験で,他のライバル受験者と同程度の高得点を取っても合格は望めません。
そういう簡単な筆記試験では,満点を取ることが合格への近道です。
また,難易度の高い教職教養の筆記試験の場合は,知識をいかに活用するか,応用するかが高得点を勝ち取ることができるかの鍵になります。
理解型の教職教養の学習をした人が,圧倒的に有利になります。
私が主催する講座の受講生の皆さんは,理解型で教職教養を学びます。
単なる丸暗記では役に立たないと私が強く主張しますので,理解型で学びます。
楽しくユーモアを交えながら,教職教養を理解し,学んでいきます。
ですから,受講生の皆さんの教職教養の得点は,概ね,かなり高得点です。
特に,難易度の低い教職教養の場合は,満点近くを取る人が,とても多いです。
そう言えば,大阪府の筆記試験には,判断推理や数的推理の問題も含まれるようになりましたね。
これらは丸暗記では,絶対に解けない問題です。
解法のテクニックはありますが,眼前にある問題を理解して,思考することが必要です。
行政職の公務員試験では,必出の判断推理や数的推理が,教員採用試験での出題されるようになったのはよいことかもしれませんね。
少なくとも,丸暗記しかできないような人を,効果的に不合格にすることはできるでしょう。
もし,「受験勉強」という言葉が,「試験に合格するための勉強」を意味するのであれば,丸暗記型の学習は,「試験に合格するための勉強」にはなり得ません。
理解を中心とした学びだけが,「試験に合格するための勉強」となり,「受験勉強」になり得ます。
受験勉強とは何か?ということを,もう一度,問い直してみることが必要ですね。
では,また明日!!
河野正夫
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