人は,皆,自分に都合のいいように,物事を考えがちです。
他人のことならば,もっと客観的に,考えることができても,自分のことになると,「なんとかなるかもしれない。」とか,「とりあえず,これでやってみよう」とか,根拠もなく,ひとりよがりに,自分に都合のいいように思ってしまいがちです。
最も,典型的な例が,
社会人として,教採を受験するのに,教員免許が取得見込みである。
小学校の教員免許が2種である。
の2つですね。
まず,社会人として,教採を受験するのに,教員免許が取得見込みである,というのは,致命的です。
まず,合格は難しいと思ってください。
学生さんなら,教員免許は,みなさん,取得見込みです。当たり前ですよね。
でも,既に大学を卒業して,社会人となり,教員採用試験を受験するのなら,教員免許は取得済みであることが,前提条件です。
確かに,受験資格は,翌年4月1日の時点で,免許を取得していることかもしれませんが,それは,大学生さんのためです。社会人のためではありません。
もちろん,教採の建前上,大学生と社会人を区別したりしませんから,社会人で免許取得見込みでも,受験資格はあります。
でも,受験資格があることと,合格可能性が高いこととは,全然,別のことです。
はっきり言います。
社会人で,教採受験時に,免許を所有しておらず,免許取得見込みでは,合格の可能性は,非常に低いものと覚悟してください。
もちろん,不可能ではありません。
例えば,あなたが,青年海外協力隊で数年間,海外で教育に携わっていたとか,スポーツや語学などで,特別な才能があるのであれば別です。
そうでなければ,社会人は,教員免許を取得してからでなければ,合格は難しいものと覚悟を決めてください。
受験資格があるから受験したら,なんとかなると思っている人,はっきり言いますよ。
なんとかなりませんから!!
小学校2種の免許も同様です。
大学で小学校の免許を取得した,ほとんどの人が1種の免許を持っているのに,なぜ,2種の免許しか持っていない人を採用しなければいけないのですか?
採用側の気持ちになってみてください。
2種と1種では,1種の方がグレードが高い免許なんですよ。
だったら,1種の免許を持っている人を優先して合格させるのは当たり前ではないですか?
確かに,2種の免許でも受験資格はありますよ。
でも,何度も言いますが,受験資格があるということと,合格可能性が高いということは,まったく別問題です。
受験するのは自由ですが,合格することは極めて難しいと言わざるを得ませんね.。
受験資格があるのならば,チャンスがあるなんて,思っている人は,次のような例えで考えてみてください。
選挙に立候補できるというのは,一定の年齢以上の国民なら,誰でもできます。
でも,立候補できる(被選挙権がある)ということと,当選の可能性があるということは,全然,別の問題です。
国民のアイドル的な女優・俳優がいるとします。
その人に,プロボーズすることは,誰でもできるでしょう(笑)。
会えるかどうかは別にして,ファンレターでプロポーズすることはできますね。
でも,プロポーズするということと,そのプロボーズを真剣に考えてもらって,イエスという返事をもらうこととは,全くの別問題ですよね。
教員採用試験も同様です。
受験するのは,免許取得見込みだと宣言すれば,あるいは,2種免許の所持でも,誰でもできます。
でも,社会人の免許取得見込みや,2種免許では,他のライバル受験者に勝つことは,まず不可能です。
ライバル受験者に勝つというよりは,社会人の免許取得見込みは,最初から合格させないという自治体もあります。
では,それでも,合格したいという場合はどうすればいいのか?
それには,戦略が必要です。
社会人で免許取得見込みでも,この人を絶対に採用したい!と思わせる戦略が必要です。
2種免許でも,この人を絶対に採用したい!と思わせる戦略が必要です。
そういった戦略があれば,社会人の免許取得見込みや,2種免許でも,教採に合格することはできます。
そういった戦略がないのであれば,社会人の免許取得見込みや,2種免許では,教採は受験できても,合格する可能性は低いものです。
妄想を捨て,独りよがりな希望的観測を捨てて,現実に向き合ってください。
そして,戦略的に合格を狙ってください。
戦略があれば,合格は勝ち取れます。
受験資格があることと,合格可能性が高いことは,まったく違うということを肝に銘じてくださいね!!
では,また明日!!
河野正夫
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