呪縛1から呪縛5までの秘密を解き明かしていきましょう!【第16弾】

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教員採用試験 これで満点を狙え!【第16弾】
 
第16弾テーマ: 呪縛1から呪縛5までの秘密を解き明かしていきましょう!

 

 

では,前回のブログ記事であげた10の呪縛の例の中の,呪縛1から呪縛5までを見ていきましょう。

 

 

呪縛1から呪縛5とは,以下のようなものでした。

 

(1) 集団討論やグループワークでは,司会(まとめ役)をした方が,合格しやすい。
 
(2) 面接では,面接官のネクタイの結び目を見て,話すとよい。
 
(3) 原稿は用意せず,自分の言葉で,ありのままに語った方がいい。
 
(4) 面接では,短いワンセンテンスくらいの回答にして,面接官と短い一問一答を繰り返す方がいい。
 
(5) 結婚や婚約といった,プライベートなことは言わない方がいい。

 

 

(1) 集団討論やグループワークでは,司会(まとめ役)をした方が,合格しやすい。

 

大体これは,無責任な先輩や友人が,思い付きで受験者にアドバイスします。悪気はなく,親切心から助言しているのでしょうが,有難迷惑です。

 

司会(まとめ役)をして合格した人もいるでしょうが,司会(まとめ役)をして不合格になった人もいます。

 

私の知る限り,司会(まとめ役)をすることと,合格することとの間に,有意味な相関関係があるとは思えません。

 

もちろん,語りが上手く,集団の中でのコミュニケーションが上手い人が司会(まとめ役)をすれば合格しますが,語りが上手く,集団の中でのコミュニケーションが上手い人は司会(まとめ役)をしなくても合格します。

 

つまり,合格の要因は,語りが上手く,集団でのコミュニケーションが上手いかどうかです。

 

司会(まとめ役)をしたかどうかではありません。

 

そんなことも考えず,「司会(まとめ役)をやった方がいいよ。」なんて,思い付きのアドバイスをしないでくださいね!

 

 

(2) 面接では,面接官のネクタイの結び目を見て,話すとよい。

 

面接対策本などに,しばしば書いてありますよね。

 

はいはい。そういう作法的なことを書くと,読み手(受験者)も安心するし,本も売れるんですかねえ。

 

本が売れるのはいいかもしれませんが,それで,合格につながらず,ましてや,不利に働いたら,「詐欺的」ですよね(笑)。

 

 

 (画像は単なるイメージです。笑)

 

 

多くの面接対策本が言いたいことは,おそらく,

 

A. 目(視線)が泳いでいては,いけない。

 

B. 面接官の眼を見つめるのは,お互いに気まずいので,どこか焦点を決めておきたい。

 

C. 面接官が3人なら,質問者を中心にしながらも,3人に目配りをするので,その時の見るポイントを決めておきたい。

 

というようなことを言いたいのでしょう。

 

でも,演劇や身振りが素人の受験者には上手くはいきません。

 

ネクタイの結び目くらいと決めて視線を動かすと,面接官から見ると,自分と目を合わさないように見えます。

 

つまり,アイコンタクトを避けているように見えるのです。

 

にらめっこみたいに瞳と瞳で見つめあう必要はありませんが,やはり,面接官の眼・表情・顔を見て話す必要があります。

 

大体,「ネクタイの結び目を見ていればいい」なんて言う人は,そもそも,視線をきちんととらえて,カメラなどで撮影し,検証をしたことがない人です。

 

きちんと検証をすると,ネクタイの結び目だけを見て話していると,アイコンタクトを避けているように見えます。視線をあまりにもネクタイの結び目に固定すると,面接官とのアイコンタクトを避けているように見えてしまうんですよね。

 

そして,アイコンタクトを避けるというのは,一般に,自信のなさか,ウソごまかしをいっていると感じられてしまいます。

 

やはり,面接官の目,表情,顔を確認しながら,随時,アイコンタクトを取りながら話す必要があります。

 

 

(3) 原稿は用意せず,自分の言葉で,ありのままに語った方がいい。

 

諸悪の根源のようなアドバイスです。

 

素人中の素人,ど素人のアドバイスです。

 

まず,無視してください(笑)。

 

こんなアドバイスをする人は,スピーチ・ライティングもパブリック・スピーキングもレトリック理論も知らないど素人です。

 

原稿は必要です。

 

日本人は,自然さを強調するあまり,原稿を嫌いますが,自然さを作るのは,原稿と戦略と練習・練習・練習です。

 

何度も言いますが,例えば,皆さんが感動したドラマや映画や舞台には,すべて台本があります。

 

俳優や女優たちは,台本をもとにしながらも,役作りをして,何度も何度も練習・リハーサルをして,自然さを作り上げていきます。

 

自然さとは作り上げるものです。

 

これは,演劇だけではありません。

 

日本が誇る職人芸でも,自然な趣を表現するには,職人の何十年もの修行によって身に付けた技が必要です。

 

自然さとは,準備と修行を重ねた結果,やっと表現できるものです。

 

準備をしないこと,努力をしないことが,自然だなどという人は,はっきり言って,素人,いや,愚か者です。

 

自然に語りたければ,原稿を準備し,推敲を重ね,練習を繰り返すことです。

 

スピーチ・ライティングも知らず,スピーチの技法もしらず,演劇の手法も知らず,レトリック理論も知らず,ただ,「原稿なんか準備しないで,ありのままに話す」なんていうアドバイスは,徹底的に無視してください。

 

もちろん,これは,大人の戦略なので,教育委員会(面接官)によっては,「あなたのありのままの言葉で語ってください」と言うかもしれません。でも,それは建前です。

 

「これはつまらないものですが」というのと同じレベルです(笑)。

 

いずれにしても,原稿もない語りは,原稿がしっかりとあって練習を重ねた語りには,絶対に勝てません。

 

 

(4) 面接では,短いワンセンテンスくらいの回答にして,面接官と短い一問一答を繰り返す方がいい。

 

これも情けないくらい,愚かなアドバイスです。

 

面接では,確かに,簡潔に答えるのが常道です。

 

しかし,少なくとも30秒程度は話して,ある程度の内容を伝える必要があります。

 

何かを聞かれて,一文で答えて,面接官からさらに聞かれて,また一文で答えて,またさらに聞かれるというのを,面接官とのコミュニケーションが成立していると考えているのなら,大きな間違いです。

 

面接官は,あなたの答えが不十分だから,より多くの情報を聞きだすために,さらなる質問をしているだけです。

 

面接官に興味関心を抱かせたからではなく,あなたが語った情報があまりにも少なすぎるから,補充を求めているだけです。これを繰り返すなんて,言語道断です。

 

こんなことをしたら,あなたが内容あることをきちんと話せないことを証明するようなものです。

 

確かに,面接官とは,一問一答のように,質問と回答が続きます。

 

でも,それは,あなたのいうことが不十分だから,さらなる情報を要求されているだけです。

 

こんなやりとりを,面接官とのコミュニケーションだと思う人は,やはりコミュニケーションのど素人です。

 

やりとりがあれば,俗にいう言葉のキャッチボール的なものがあればいいと思っているような,外見的な形式だけで判断する愚か者です。

 

こんな愚かな言葉のキャッチボールでは,好感も共感も勝ち取れません。

 

相手をイライラさせるのが関の山です。

 

 

(5) 結婚や婚約といった,プライベートなことは言わない方がいい。

 

これは時と場合によります。

 

確かに,教師という仕事をするために,教員採用試験を受けるわけですから,ただ単に,「友達がXXにたくさんいるから,XXを受験します。」では,だめですよね。

 

でも,結婚や婚約は,その受験者が,その志望県に本気で移住,定住,永住しようという証になります。

 

例えば,広島出身で,広島の大学を卒業しようとしているものが,神奈川県の教採を受験するとします。

 

当然,神奈川県の面接官は,どうして神奈川なの?と思いますよね。だから,聞いてきます。

 

でも,それへの答えが,パンフレットやホームページを見ただけの「~という施策に感銘を受けて」では,絶対に信じてもらえません。

 

たった1回だけ,横浜観光をしたくらいで,神奈川の魅力は語れません。というか,そもそも,横浜市は,横浜市の教採で受験するので,神奈川県の教採で話しても仕方ないですよね(笑)。

 

それならば,本当に神奈川の人と結婚するのであれば,

 

「私事ではありますが,神奈川の人と結婚し,神奈川に住むことにしています。神奈川で,家庭を持ち,子供を育て,神奈川で一生涯暮らすつもりです。私の第2の故郷になる神奈川,これから,60年以上,私の故郷となる神奈川で・・・・・」

 

などと言えば,なぜ神奈川を志望するのかは,納得してもらえます。

 

要は,プライベートなことは話さないというような杓子定規な外見的なアドバイスは,まったく意味がないということです。

 

 

どうでしょうか。

 

呪縛1から呪縛5までを解き明かしてみましたが,こんなアドバイスを聞いたことは,きっとありますよね。

 

こんな呪縛から解き放たれることが,教員採用試験で合格を勝ち取るための秘訣ですよ!!

 

 

次回のブログ記事では,呪縛6から,呪縛10までを解き明かしていきましょう!

 

 

では,また明日!!

 

 

 

広島教採塾

河野正夫

 

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