面接の語りが下手な人は、面接質問に対して、事実説明や状況説明に終始します。
面接官は、受験者に対して、世論調査やアンケートを行っているわけではありません。
例えば、面接官が「あなたのストレス解消法は何ですか?」と聞いても、面接官は、別に、ストレス解消法の統計を取っているわけではありません。
ですから、あなたのストレス解消法は、何でもいいのです。
ジョギングでも、音楽鑑賞でも、友人との会話でも、何でも構いません。
答えは別に何でもいいので、その答えを題材・テーマにして、あなたがどれだけ興味深い話ができるか、聞き手である面接官の心を動かす語りができるかが試されているのです。
面接官が本当に知りたいのは、あなたのストレス解消法が何かではなく、あなたが語るときに見せる人間的魅力、語りの魅力です。
あなたが人に好感や共感を感じさせ、人の心を動かせる人かどうかが試されています。
ですから、事実説明しかできない人は、面接で高得点を勝ち取ることはできません。
また、面接の語りが下手な人は、結論から語りを始めずに、状況説明から始めます。
例えば、「あなたが一番感動したことは何ですか?」という質問に対しては、まず、結論から語り始めることが大切です。
「年老いた母とグランドキャニオンを見に行ったことです。」といった具合に始めるのです。
そうすれば、聞き手は、高齢のお母さんとアメリカのグランドキャニオンに行ったというのはどういうことだろう、どんないきさつがあったのだろう、どんな感動だったのだろうと、もっともっと聞きたくなります。
でも、話が下手な人は、「母は、昔、テレビでグランドキャニオンを見て、いつか行ってみたいとずっと思っていて、それで、私は、アルバイトをしてお金を貯めて・・・」という風に、状況説明を長々と始めてしまいます。
状況説明は、聞き手が聞きたい!と思わせてから話さなければ退屈なだけです。
日本人の多くは、いわゆる「昔話」に慣れていますので、状況説明的な話し方をします。
「昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは、山に芝刈りに、おばあさんは、川に洗濯にいきました。おばあさんが川で洗濯をしていると・・・」
という感じで、状況を設定してお話を進めていきますよね。
もちろん、昔話を語る場合は、これでよいのですが、面接の語りは、これではいけません。
たとえて言うなら、ハリウッドの映画のプレビューのナレーションのように、
「この物語は、桃から生まれた桃太郎が、人類の敵、鬼を打ち破る感動スペクタクル巨編である!」
という風に話す必要があります(微笑)。
事実説明や状況説明に終始したら、面接の語りは本当に面白くないものになってしまいます。
面接官が知りたいのは事実だけではありません。
面接官は、長々と状況説明から話し始められたら退屈します。
事実ではなく、伝えたい想いを伝えるのです。
状況説明ではなく、結論から話し始めて、もっと聞きたい!と思わせるのです。
これができるだけで、面接の語りはかなり上手くなりますよ!!
この続きは、明日のブログ記事に書きますね!
お楽しみに!!
広島教採塾
河野正夫
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