「それぞれの志望教科(分野)の方々への個別の受験戦略アドバイス」シリーズの「その3」が、まだブログに書かれていない、
ということを指摘されました。
そう言えば、2015年9月16日のブログ記事で「その1」、そして、2015年9月18日のブログ記事で「その2」を書いたまま、三部作のはずのこのシリーズの「その3」を書いていませんでした。
ごめんなさい。
というわけで、今日は、かなり、時間が経過してしまいましたが、「それぞれの志望教科(分野)の方々への個別の受験戦略アドバイス」シリーズの「その3」です。
「その3」では、商業、特別支援学校、筆記試験免除の方々についてのアドバイスをお届けすることをお約束していました。
さて、最初は、商業です。
商業で教員採用試験を受験しようとするときに、立ちはだかる最大のハードルは、商業科での教員採用試験対策用の参考書や問題集がほとんどないということです。
最新版である2017年度版について見てみると、ゼロといっても過言ではないかもしれません。つい最近まで、商業科の問題集を毎年出してくれていた出版社さんも、今年は出版しないようです。
都道府県ごとの過去問集も商業科はありません。
やはり、受験者数の絶対数が少ないため、出版社も利益が見込めないため、出版しないのでしょう。
従って、商業受験者の多くは、検定試験の過去問に挑戦することとなります。
各種検定試験の過去問は、その多くがインターネット上で入手可能であり、また、市販本も多いので、それを利用することとなります。
しかし、教員採用試験としての過去問に挑戦できないことにフラストレーションを感じる人も少なくありません。
インターネット上で、教員採用試験の商業の問題を公開している都県はいくつかありますので、それらの数県の問題は簡単に入手できます。
でも、もっともっと教採の過去問に当たりたいと思っている人は多いでしょう。
そこで、確実な方法は、インターネット上で教採の過去問を公開していない自治体でも、その県庁などに出向けば、過去問を公開しています。
全国を行脚して(微笑)、商業の過去問を集めて回るという究極の手段があります。
各都道府県は、一定の年数分(3年分とか5年分とか)を公開してくれますから、20県回れば、30種類から50種類くらいの過去問が手に入ります。
これにインターネット上で3年から5年分くらい公開している数県を加えると、47都道府県+独自問題をつくっている政令市の約半数くらいは、数年分集めることができます。
20県回るなんて大変と思う人もいるでしょうが、関東圏、東海圏、関西圏と言った大都市圏を中心に回るとそんなに難しいことでもありません。
「青春18きっぷ」などの周遊券的なチケットを利用して、回ってみるのもいかがでしょうか?
私(河野)も、全国各地を回る度に、県庁を訪れて過去問を収集してみようかなとも思っています。
次に、特別支援学校です。
特別支援教育志望の場合、受験する自治体によって、特別支援教育の専門教養の内容が試験科目として課されるところと、例えば、広島県のように、特に特別支援教育の専門教養の内容が試験科目として課されないところがあります。
後者の場合は、特に、特別支援教育の試験勉強は必要なく、通常の学校の教採をその志望校種、志望教科で受験するのと同じ試験勉強でOKということになります。
ただし、これは全国的には少数派のようですので、多くの自治体では、前者、つまり、特別支援教育の専門内容が試験科目として課されます。
特別支援教育の専門教養の、教採対策本(問題種、参考書)は、各出版社から数種類が出版されていますので、そのすべてを購入して、全てにチャレンジしてみることが重要です。
教採対策の場合、一冊を何度もやるのではなく、購入可能な数種類をすべてやってみることが重要です。
また、特別支援教育の場合、教採用の対策本だけでなく、幅広く、特別支援教育の入門書や専門書などに眼を通しておくと良いと思います。
最後に、筆記試験を免除されている方です。
筆記試験を免除されているということは、大きなチャンスでもあり、ちょっとしたピンチでもあります。
筆記試験免除は、多くの自治体で、前年に1次試験を合格している場合と、一定年数以上講師を務めている場合等があります。
筆記試験免除は、筆記試験のための勉強時間が節約できるという利点もありますが、人物評価だけで、ライバル受験者と競争しなければいけないという厳しい側面もあります。
つまり、筆記試験なら、勉強の質と量を調整することで、合格を勝ち取ることができますが、人物評価だけでの試験とは、あなたの魅力のみで勝負することになります。
あなたは本当に魅力的な人ですか?という問いに胸を張ってイエスと答えられる人でなければ、かなり厳しい試験となります。
筆記試験を免除されている人は、早くから人物評価試験(面接、模擬授業、小論文等)の対策をしておくことです。
単なる、パターン演習ではなく、想いを築き、想いを磨き、そして、それを言葉にするという徹底的な演習を今から来年の夏まで、徹底してやり続けるべきです。
筆記試験免除の人の不合格率はかなり高いものです。
筆記試験免除を喜ぶ人は、はっきり言って、油断し過ぎている人です。
人物評価だけで合格を勝ち取れるだけの自信が本当に自分にあるかどうかを自問自答することが大切です。
そして、もし、そこまで自信がないのであれば、すぐに人物評価試験の対策を始めることです。
それが唯一の合格法です。
以上、かなり遅れてしまいましたが、「それぞれの志望教科(分野)の方々への個別の受験戦略アドバイス」シリーズの「その3」をお届けしました!!
では、また明日!!
広島教採塾
河野正夫
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