講師特別枠で教員採用試験を受験する人は、重要な決断をしなければいけませんよ!!

多くの都道府県(政令市)で、一定の年数以上、講師や臨時的任用の教諭を務めると、1次試験での筆記試験が免除されるなどの特別枠で受験することができます。

例えば、広島県の場合は、講師や臨時採用を3年以上務めると、1次試験での教職教養と専門教養の筆記試験が免除され、その代わりに集団面接が課されることになります。

他の自治体でも、必要とされる勤務年数や、課される面接や小論文等の差異はあっても、同様の講師特別枠の制度を持っているところがかなり多くあるようです。

さて、講師特別枠で受験する資格ができた人は、次の決断をする必要があります。

受験資格を行使して、特別枠で受験するのか、

それとも、

あえて、これまで通り、一般枠で受験するのか、

という決断です。

これを聞いて、「なにを言っているんだ。せっかく講師特別枠で、筆記試験が免除されるのだから、特別枠で受けるのが当たり前だ。なんで、わざわざ筆記試験の勉強をして、一般枠で受ける必要があるのか?」と思うような人は、戦略的な思考ができない人です。

そして、こういう人が、講師特別枠で受験し続けて、不合格になり続ける人です。

いつまでたっても教採に合格しない人の典型例です。

例えば、広島県の場合、本年度(2015年夏実施)の教員採用試験では、

535人の講師経験者(3年以上)が受験し、

168人が最終合格しました。

競争倍率にして、3.2倍です。

実に、367人もの講師経験者が不合格になっているのです。

さらに、筆記試験が免除されている1次試験について、詳しく見てみると、

535人の講師経験者が1次試験を受援し、

242人が1次試験に合格しています。

競争倍率は、2.2倍です。

1次試験で筆記試験が免除されているといいながらも、半分以上の受験者が1次試験で不合格になっているのです。

このことは、しっかりと考えなければなりません。

つまり、筆記試験を免除されているということは、別の見方をすれば、筆記試験で満点を取って、悠々と一次試験に合格するという選択肢がないということなのです。

広島県の場合、筆記試験を免除されると、1次試験は、集団面接とグループワークです。

集団面接は極めてシンプルなもので、面接質問はなんと一人当たり、2問だけです。

2つの面接質問に答えた結果で、合否が決まります。

筆記試験なら、全力で勉強して、満点、あるいは、高得点を取ることが可能です。

つまり、自分の意志と、自分の行動と、自分がコントロールが及ぶ範囲で合格を勝ち取ることができます。

しかし、筆記試験を免除されれば、短時間の集団面接で、たかだか2問の質問に答えるだけで、すべてが決まります。

いくら面接対策をしても、たかだか2問の質問に答えるという瞬時のパフォーマンスを構築することは、現実的には困難です。

つまり、筆記試験免除で、1次試験を受験すれば、誰が合格するかは、すべて、採用側(面接官)の主観のみによって決まります。要は、採用側の好き嫌いで、すべてが決まります。

もはや受験者には、努力して合格可能性を飛躍的に向上させることはできないのです。

でも、戦略なき人は、筆記試験免除を喜びます。

ただ単に、筆記試験の勉強をしたくないからです。

そもそも、勉強が嫌いな人は、教育者には向いていません。

先般のある講座で、ある受講生が、講師特別枠のことを「救済策」と呼んだ人がいました。

私は、講座を3分間中断して、厳しくその考えを戒めました。

なぜ、勉強が嫌いで、筆記試験の勉強をしたくない人を、教育委員会は「救済」する必要があるのでしょうか?

筆記試験免除を「救済策」だなんて考える人は、子供の敵であり、納税者の敵です。

こんな人にだけは、教師になってほしくありません。

幸運なことに、「救済策」」だと考える人は、多くはありません。

でも、戦略なしに、筆記試験免除の講師特別枠を「なんとなく」、「とりあえず」受験している人はとても多いのです。

もし、あなたに圧倒的な人間的な魅力があり、面接官に数分間程度、向き合うだけで、面接官を魅了し、圧倒的な合格可能性を勝ち取れるだけの人間性があるのであれば、筆記試験が免除してもらうことには大きなメリットがあります。

しかし、もし、そこまでの圧倒的な人間的な魅力がないのであれば、筆記試験を徹底的に勉強して、筆記試験で高得点を取って、1次試験合格を勝ち取る方が、賢明な受験戦略と言えます。

ただ単に、筆記試験の勉強をしたくないという理由だけで、講師特別枠で受験し続ければ、最悪の場合、何年経っても、十年経っても合格しないということもあり得ます。

だからこそ、個別の戦略が必要なのです。

筆記試験免除でも、十分に合格が狙える人もいます。

筆記試験で受験した方が、圧倒的に有利な人もいます。

一人一人の現状と個性に立脚した受験戦略と受験方法の選択が必要です。

そして、かなりの人数の方は、筆記試験での受験を選択した方が、合格する可能性は高くなるはずです。

それでも、筆記試験免除で受験するという決断をした方は、徹底的な面接戦略が必要です。

講師特別枠で合格を勝ち取るための最善の策と戦略的な準備を行っていきましょうね!!

では、また明日!!

広島教採塾
河野正夫

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