「当たり前のことを当たり前に」なんて、凡人が言ってもインパクトはないですよ!!

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教員採用試験の面接で、多くの受験者がよく言う言葉に、

「当たり前のことを当たり前に」

というのがあります。

もちろん、悪い言葉ではありませんし、確かに、当たり前のことを当たり前にというのは、一定の真理を含んでいます。

しかし、受験者の多くが、あまり深く考えずに、なんとなく良さそうな言葉だからという理由だけで、「当たり前のことを当たり前に」という言葉を連発します。

はい。はっきり言います。

アホに聞こえますから!!

よく考えてみてください。「当たり前のことを当たり前に」というのは、ものすごい成果を上げた偉人、言わば、ヒーローみたいな人が言うから意義があるし、カッコいいのです。

例えば、イチロー選手に、どうすれば野球が上手くなりますか?と聞いて、仮に、イチロー選手が、「当たり前のことを当たり前にすることですよ。当たり前に毎日、練習することですね。」と答えたとします。

すると、聞き手は、イチロー選手のような天才的なベースボールプレーヤーでも、当たり前のことからしっかりやっているんだなと感動します。

また、例えば、人間国宝級の職人に、そんな素晴らしい作品を作る秘訣は何ですか?と聞いた時に、その名人が、「当たり前のことをするだけだよ。」と答えたら、ものすごく蘊蓄がある言葉に響きますよね。

そうなのです。

「当たり前のことを当たり前に」という言葉が使えるのは、当たり前よりは、はるかに上のレベルに到達している人だけなのです。

大学生や講師1年目みたいな、教育の世界では、初心者・凡人が使う言葉ではありません。

これはちょうど、「東大なんて行っても意味はない」という言葉は、東大卒業生が言ったときだけ意味が出てくるのと同じです。

「博士号なんて単なる紙切れだよ」と言えるのも、博士号取得者だけです。

「当たり前のことを当たり前にする」という言葉を聞いて、聞き手が感動するのは、話し手が、ものすごい成果を上げている場合に限られます。

こういった聞き手の心理分析もせず、すぐに、どこかで聞いた、それなりの名言を使い回すというのは、愚かなことです。

自分の立場と、聞き手の心理をしっかりと理解・分析した上で、語りの戦略と内容を構築していく必要があります。

「当たり前のことを当たり前に」なんていうことが素晴らしいと思っている人がいたら、自らがそれを言うにふさわしいほど偉人なのかを振り返ってみてくださいね。

「当たり前」に安住せず、まずは、高みを目指す、夢を描く、志を高く持つことから始めた方が素敵ですよ。

その上で、成果が出てから、やはり、「当たり前のことを当たり前にする」ことが成功の秘訣だったなと振り返って語るとインパクトがありますよ!!

では、また明日!!

広島教採塾
河野正夫

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