教育の実践例は、もっとダイナミックに、具体的に!!

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先日、高校日本史教師の志望者と語りました。

彼は、日本史の授業で、日本史の授業、1時間ごとに、歴史上の人物の「紹介文」を書かせるという実践をしていきたいと言いました。

源頼朝や織田信長や徳川家康といった日本史上の人物を紹介する文章を書くというのですが、「紹介文」を書くだけでは、考えさせる活動にも、表現させる活動にもなりません。

単に紹介文を書くだけなら、恐らく、ほとんどの生徒は、日本史事典か、ウィキペディアか、人名事典を見て、ほぼコピー&ペーストで書くでしょう。

そして、同じ人物について書くのならば、40人の生徒が全員、ほぼ同じような内容の紹介文を書くでしょう。

もちろん、同じ人物について紹介文を書くのだから同じような内容の文章になるのは当たり前と思う人もいるかもしれませんが、全員が同じようなものしか書かないような課題は、それ自体がクリエイティブではありません。

要は、全員が、同じような資料を見て、同じように書き写す(コピペする)という単純な作業しかしないわけです。

そもそも、徳川家康や、坂本竜馬や、藤原頼道の紹介文なんて、そもそも教科書にだって相当程度書いてあります。それをまとめても仕方がないんですよね。

それよりも、私たちは、21世紀の情報化社会に生きているわけですから、それをクリエイティブに使うべきです。

これは、決して、インターネットで調べ学習をするなどというお決まりのものではありません。

もっと想像力と創造力を使うのです。

例えば、

「もしも、徳川家康がツイッターをやっていたら。」

という設定をつくるのです。

そして、徳川家康になったつもりで、ツイートをしていくのです。

例えば、


「あ~、淀君、うざ~い。あいつ、いつか滅ぼしてやる!」

「ふ。ふ。ふ。方広寺の鐘、完成したようだな。これで、あいつらつぶせるな(笑)」

「関ヶ原なう。小早川にDMしないとな。」

などなど。

面白いつぶやきがいくらでもできそうですよね。

そして、面白いつぶやきをするためには、歴史的な事実や経過を知らなければならないし、徳川家康になりきってみなければなりません。

また、これなら、40人の生徒が、ひとりひとり異なったクリエイティブなツイートをすることが期待できますよね。

他には、例えば、坂本竜馬になって、1ヶ月間、毎日ブログを書いてみるというのも面白いですよね。

坂本竜馬になりきったつもりで、1ヶ月間、ブログを書くわけですから、相当の調べ学習が必要ですよね。そして、思考力・判断力・表現力を駆使する必要があります。

もっと応用を利かせると、クローズドな環境で(閉じたグループで)、クラスメートが、それぞれ、戦国武将になり、それぞれ、ツイートやフェイスブックに投稿をして、お互いにコメントしあったり、リプライしあったりする。これは面白いはずです。

1ヶ月間というように期間を決めて、クラスメート全員がそれぞれ、ある特定の時代の歴史上の人物になり、ツイッターやフェイスブックで投稿する。お互いに、コメントしたり、リプライしたりする。そうすれば、その時代のダイナミクスも分かるし、できるだけ、その時代性を正確に反映するためには、たくさん調べて、たくさん学ぶ必要があります。知識と学びなくして、情報発信はできないことを身をもって知ることになります。

想像してみてください。

例えば、幕末の時代を設定し、40名のクラスメートが、それぞれ、

将軍

大老(井伊直弼)
    
老中(阿部正弘など)

ペリー

各地の大名(徳川斉昭、松平慶永、島津斉彬、島津久光、などなど)

幕末の志士たち(坂本竜馬、西郷隆盛、高杉晋作、新撰組の組員たち、などなど)

浦賀の漁民

京都の公家(岩倉具視など)

になりきって、1ヶ月間、毎日、ツイッターでツイートして、お互いにコメントやリプライをし合ったりする。

面白そうでしょう!!

こういった活動の方が、「紹介文」を歴史上の人物一人一人に書くよりは、はるかにクリエイティブで、楽しいはずです。

しかも、インターネット上でやり取りをするので、自宅でもどこでもできます。

学校にスマホを持ち込む云々を議論するよりも、こういった活用法を考えることが肝要です。

学校でのスマホがダメなら、宿題にすればいいですよね。

上記のような設定で、一日に1ツイート以上を宿題にするとか。

こういう柔軟な創造性が欲しいですよね。

特に、年齢が若い教師志望者の方、「昭和時代の教授法」にとらわれずに、柔軟な発想で、実践例の提案をしてくださいね!!

まさしく、教育の実践例は、もっとダイナミックに、具体的に!ですよ!!

素敵なアイデアがあったら、是非、kyousaijuku@gmail.com まで、教えてくださいね!!

では、また明日!!

広島教採塾
河野正夫

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