都道府県(政令市)によっては1次試験にも、個人面接や集団面接、あるいは集団討論やグループワーク(集団活動)などを取り入れています。1次試験を筆記試験だけにしない工夫をしています。
どの県でも、2次試験は、個人面接がほぼ必ずありますので、2次試験での合格には戦略的な面接の準備が大切です。
ところが、受験枠によっては1次試験もほぼ面接などの人物評価だけで合否が決まる場合があります。
例えば、講師を一定年数勤めると1次試験の筆記試験が免除され、面接だけで1次試験の合否が決まるというところもあるでしょう。
また、現職教諭が他県の教採を受験する場合や、なんらかの資格や実績で筆記試験を免除されることもあります。
広島県も本年度から、3年以上の講師経験がある人は、1次試験は集団面接とグループワークだけになりました。
1次試験が面接などの人物評価だけであるというのは、実はとても大変なことです。
筆記試験や小論文であれば、自分の合否をある程度、客観的かつ数値ベースでコントロールすることができます。
つまり、筆記試験で満点を取っていれば、1次面接でよほど愚かなことをしない限りは、1次合格は勝ち取れるはずです。
筆記試験で満点(満点近く)を取れるかどうかは、客観的な勉強量や勉強法で成し遂げることができます。
小論文も、筆記試験ほどではないですが、ある程度、客観的に良い内容と良い文章で書けば高得点がとれますから、小論文執筆の演習を徹底的にすれば、満点近くを計画的に狙うことができます。
筆記試験や小論文なら、比較的、客観的に自分の1次合格を勝ち取ることができます。
でも、1次試験が集団面接などの人物評価だけで行われるとすると、自分だけの客観的な準備で、1次合格を勝ち取ることはできません。
面接は面接官との対話ですから、面接官に気に入ってもらう必要があります。
面接では、筆記試験や小論文のように客観的に自分の学力や能力を示すことは困難です。
面接では、対話・語りを通して、面接官の好印象・高評価を勝ち取る必要があります。
残酷な言い方をすると、いくら能力があっても、面接官に好かれなければ、合格できないということになります。
人によってはこれをアンフェアだと考える人もいるかもしれませんが、教採も就職試験ですから、究極的には、採用側が気に入った人を合格させて雇うということになります。
1次試験も2次試験も、面接などの人物評価ということは、採用側に好印象を与えることができる人だけが合格していくということになります。
ですから、採用側に好印象を与える戦略が、より一層、重要になってきます。
面接だけで、自分の資質や能力、人間的魅力を、高く評価してもらう必要があります。
おそらく、筆記試験の勉強よりも、戦略的な演習をしなければなりません。
筆記試験も小論文もなく、面接などの人物評価だけの教員採用試験では、採用側から、好印象・高評価を勝ち取れるコミュニケーション戦略だけで合否が決まります。
なんとなく受験する人は、ほとんどが不合格になるでしょう。
準備も戦略もなく「ありのまま」の自分で受験する人は、戦略的に準備した人に決して勝てないでしょう。
戦略的な面接準備だけが合否を決めます。
あえて挑戦的に言うのならば、
面接だけの教員採用試験とは、
あなたの「人となり」だけで勝負する。
ということです。
学力でも文章力でもなく、あなたという人間で合否が決まります。
あなたは合格するだけの「人」ですか?
あなたには合格するだけの「人となり」がありますか?
あなたは人に好かれるだけの何かがありますか?
自分創りが大切になってきます。
教師にふさわしい、人間として魅力ある、自分の型を創ることができた人が合格します。
皆さんも、自分の型を創って、戦略的な面接の準備をしてくださいね!!
では、また明日!!
広島教採塾
河野正夫
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