ゆうと君の一撃!!

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4月4日(土)に開講した「体育会系面接講座マナー&エチケット特訓」は、大成功に終わりました。

マナーとエチケットを踏まえた話し方、社会人・職業人としての語り方をしっかりと学びました。

特別講師を務めてくださった本谷先生は、最高のカリキュラムで、素敵な講義、有益な演習を行ってくださいました。

特に、本谷先生がこの講座のためにつくってくださった講座資料はフルカラーの素晴らしいもので、永久保存版の有益な資料です。

面接のマナーの極意、社会人・職業人としてのエチケットの極意が、話し方、敬語、姿勢、服装、電話や手紙の書き方、宴席の上座下座、自動車やエレベータの席次などなど、ありとあらゆる情報が満載です。

本谷先生がつくってくださったこの資料があれば、教員採用試験の面接だけでなく、教員になってからもずっと使える永久保存版の資料です。今回の単発講座に参加された方は、本当に得をされたと思います。

さて、4時間にわたるこの講座の後半では、とても有益な演習をしました。

演習の内容は、5人ずつに分かれて、次の課題を考えます。

課題: 小学校1年生の児童が、「ミスユニバースに選ばれた人(宮本エリアナさん)が本当に日本の代表と言えるかどうかということで、お父さんが反対で、お母さんが賛成だと、家で言いあっていました。先生はどう思いますか?」と聞いてきました。あなたは教師として、3分間程度の長さで、この質問に答えてください。話し合いながら、スマートフォンなどで情報を調べても構いません。20分でディスカッションをし、10分で話し方をまとめ、3分でこの児童に話しかけるように発表してください。

宮本エリアナさんは、お母さんが日本人、お父さんがアフリカ系アメリカ人の、いわゆる「ハーフ」です。長崎県佐世保生まれで佐世保育ちの「生粋の」日本人です。今年のミスユニバースの日本代表に選ばれました。代表に選ばれてすぐにインターネット上で、賛否両論が巻き起こりました。彼女の外見が「日本人ではない」という意見も多数聞かれました。そんな時事ニュースを題材にしての課題です。

しかも、この課題はなかなかの難関です。

まず第1に、質問をしてきたのは、小学校1年生の児童です。教師は、小1が分かるように話さなければなりません。

第2に、この課題は、うっかりすると、日本人論や、人権論、国籍論、人種論などに走ってしまいがちです

第3に、この児童は、自宅での両親のちょっとした意見の食い違いを聞いたことがきっかけで、教師に質問をしています。

さあ、皆さんなら、どのように、この小1の児童に、3分間でお話をしますか?

講座では、3つのグループが、この課題に挑戦しました。

最初の20分のディスカッション時間で、3グループとも、この課題の「罠」にはまっていました。

ほとんどのグループが、人権論や人種論、日本人論に没頭していました。

そして、どのようにして「正しい」人権や人種についての考え方、日本人とは何かの考え方を小1の子どもに伝えるかの議論に終始していました。

最終的な3分の発表でも、何とかして、小1の子どもに、正しい考え方を教え込もうとしていました。人を肌の色で判断してはいけないとか、宮本エリアナさんはみんなと同じ言葉を話して、みんなと同じものを食べている同じ日本人だということを一生懸命、説明しようとしていました。

3グループの発表が終わった後、本谷先生、私(河野)、そして、ゆうと君がコメントしたのですが、ゆうと君のコメントが、圧巻でした。

ゆうと君は、次のようにコメントを始めました。

「率直な言い方で恐縮ですが、皆さんは、この小学校1年生がなぜこの質問をしたのかという、子供の心をまったく考えていないようですね。教師として、正しい考えを押し付けることばかりで、この小1の子どもが、なぜ、わざわざ、この質問をしてきたのかという子供の心を理解しようとしていません。相手のことを理解しようとせずに、指導ができるのでしょうか?」

講座会場が凍り付きました。

受講生は全員、教員志望者、そのほとんどが現在、講師や臨時採用の教師です。本谷先生も大学でも教えたことがある教育経験者で、私も、もちろん、教育者です。

ゆうと君だけが、教育界出身ではなく、民間企業で活躍している若者です。

その唯一の「民間人」から、上のような厳しい指摘を受けました。

本谷先生や河野から厳しい指導を受けると思っていた受講生たちは、ゆうと君のこの厳しいコメントに衝撃を受けていました。

本谷先生も私も、ゆうと君の一撃に感銘を受けました。

ゆうと君は続けました。

「僕は、部下に接するときは、部下を理解し、部下を育てようとします。どうすれば、部下が育つのかを考えます。きっと学校も同じだと思います。僕は、学校が全然、好きではありませんでした。今でも、好きだとは言えないでしょう。学校には、価値観を押し付ける先生がいたからです。まずは、子供がなぜそんな質問をしたのかを理解し、そこから、子供を育んでいく気持ちが教師には必要なのではないでしょうか。」

ゆうと君の一撃は、受講生全員の心に突き刺さったようです。

懇親会でビールとハイボールを飲みながら、ゆうと君は「ちょっと言い過ぎたかな」と微笑んでいましたが、ゆうと君の一撃を聴けた受講生は幸せだったと、私は思います。

ゆうと君に気づかせてもらった子供理解の重要性をもう一度、考えていきたいですね。

ゆうと君の一撃に大感謝です!!

では、また明日!!

広島教採塾
河野正夫

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