「子どもが好きだから」という志望動機には、ご用心!!(教採の過去問の温故知新リーズ第5弾!!)

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教師になる志望動機に、「子どもが好きだから」と書く人は多いですよね。

面接でも、志望動機を語る時に、「子どもが好きだから」と言う人は多いようです。

でも、これはちょっと考えものなのですよね。

「子どもが好きだから」を志望動機の中心に置いてしまうと、とんでもないことになりがちです。

そんな危険を真正面から取り上げたのが、今から8年前、2007年の愛知県の教採の小論文課題でした。

まずは、その小論文課題を読んでみましょう。

次の文章は、大村はま著『教えるということ』からの抜粋である。著者は、「子どもが好き」であることは、教師にとって「マイナス面が多い」と述べているが、あなたはその理由をどのように考えるか。また、その理由を踏まえて、あなたは教師にとって必要な資格は何だと考えるか。900字以内で述べよ。

先生になる動機の中でいちばん多いのは、「子どもが好きだからです。」というものです。そのために先生になりたい、または先生になってからも子どもがかわいいなと思う、そういうことがあって、あまりなりたくなかったにしてもいざ子どもに接してみると、子供がほんとにかわいくて、そして昔からこの子どもの友でありたいと願っていた自分だったような感じがするほど自然な気がすることがありまして、子ども好き、子どもがかわいい、そうであったか、そうなったか、そういうかたがずいぶん先生の中にある、まあほとんどみなそうだと言っていいとも思います。
 その意味では、親バカに対して、先生バカのようなところが私たちにはあると思います。で、私は教師の長所も、また危ういところもまずそこにあると思います。
 なぜ「子どもが好きで・・・・・」という、その愛情のようなものが先生たちの欠陥になり、長所になるのか、長所になるのは、もちろん、自明のことですからそれでいいのですけれども、やはりそれは教師としてのひとつの危うい盲点のようなものにもつながると思います。つまり、子どもに自分がむいているということ、子どもが好きだということは、とてもマイナス面が多いということです。そのマイナス面に気がついていないだけに、罪が深くなるのではないでしょうか。子ども好きということが、自分が教師をするためにはマイナスになるかも? などとは考えられないからなのです。その反対のことならすぐ考えられるのですが、子ども好きなどということは、教師になるには非常によい資格であると自信をもっているわけです。

(2007年 愛知県教員採用試験)

 (写真は、大村はま先生です。)

抜粋引用されている大村はま氏の文章は、講演の記録ということで、話されたものがそのまま文字におこされていますので、少し、読みにくいところもありますが、よく読んでみると、かなり衝撃を受ける内容ではないでしょうか。

なぜ「子どもが好きだからです」では、教師にとってマイナス面が多いのでしょうか?

「子どもが好き」ということがなぜ、教師にとって危ういところなのでしょうか?

親バカに対して、先生バカとはどういうことでしょうか?

「子どもが好きだ」がマイナス面にもなるということに気付いてないと、なぜ罪が深くなるのでしょうか?

よく考えてみてください。

とても重要なことです

大村はま著の『教えるということ』は、面接官のほとんどの人は読んでいるでしょうから、この小論文の課題は、面接官の心を読むという点では、重要です。

さあ、皆さんなら、どのような小論文を書きますか?

900字以内で挑戦してみますか?

チャレンジは、 kyousaijuku@gmail.com まで!!

では、また明日!!

広島教採塾
河野正夫

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