話下手な人の教員採用試験での面接の攻略法とは??

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スカイプ講座の受講生の一人に、りょうた君という20代の若者がいます。

りょうた君は、現在、講師として教壇に立っていて、真面目で、頑張り屋さんで、教育にも熱い情熱を持っています。

スカイプ講座に加えて、私が全国各地で開催する単発講座のほとんどすべてに参加してくれています。りょうた君のひたむきな努力には、私は心から敬意を抱いています。

そんな素敵な人物なのですが、りょうた君は、個人面接の受け答えが、あまり上手ではありません。

本人は、ものすごく一生懸命なのですが、時々「空回り」することがあります。

りょうた君の「空回り」の原因は次の3つです。

1. 面接というオフィシャルな場になると、無意識のうちに、難しい言葉を使って、普段は決して言わないような「良い子ちゃん作文」に徹してしまう。

2. 伝えたいことをトピック、あるいは、切り口として、絞り込めておらず、ダラダラと考えながら、事実を時系列で、あるいは、思いついた順番で話す。

3. 相手に伝わらなければ意味がないという意識がまだ希薄で、自分が言えることを中心に話してしまう。

この3つは、りょうた君だけの問題ではありません。

おそらく、現在、教員採用試験の面接の練習をしている人の70%から80%くらいは、この3つの問題をすべて持っています。

一つ目の、「面接というオフィシャルな場になると、無意識のうちに、難しい言葉を使って、普段は決して言わないような『良い子ちゃん作文』に徹してしまう」というのは、誰でもが簡単に陥ってしまいます。

例えば、「あなたの長所は何ですか?」と聞かれると、ついつい

「はい。継続力があることです。この継続力を活かして、子供たちの教育に・・・・・」

といった感じで話してしまいます。

でも、日常の会話で、こんなこと言いますか?こんなことを言って、聞き手が共感や好感を感じてくれますか?

また、「あなたのストレス解消法は何ですか?」と聞かれて、

「はい。地域を散歩して、地域の人に笑顔であいさつすることです。人の笑顔に触れるとストレスは一瞬にして解消します。」とか言ってはいませんか?

マジで?本気でやっているの? 確かに人の笑顔は気持ちいいだろうけど、ストレス解消法として、地域の人の笑顔を見るために挨拶しまくっているの?

こんなのは、典型的な「良い子ちゃん作文」です。面接の回答のためだけにでっち上げた想いも行動も伴わない、クズ文章です。

確かに面接はオフィシャルな場ですが、人の心は、面接用の「良い子ちゃん作文」では、決して動きません。そして、合格なんてしません。

二つ目の、「伝えたいことをトピック、あるいは、切り口として、絞り込めておらず、ダラダラと考えながら、事実を時系列で、あるいは、思いついた順番で話す。」というのも、面接が苦手な人に共通します。

ダメな面接の語りには、トピックというか切り口がないんですよね。ただ、事実を時系列で話したり、思いついた順番で話すんです。考えながら話している証拠です。

私はいつも言っています。考えながら話してはならない。話すこと、伝えたいことが決まってから話さなければならない。そして、語りには、かならず、トピック・切り口がなければならない。ダラダラと事実だけを並べ立ててはいけない。

例えば、「あなたの感動体験は何ですか?」と聞かれて、

「塾の講師をしていて、あまり学力の高くない子供がいました。私は、その子の担当だったのですが、最初は、その子は学習意欲もなく、また、塾に来ることにもあまり興味がないようでした・・・・・」といった感じに、時系列で、ダラダラと状況説明を始めてしまいます。こんな話し出しでは、聞き手は、もう聞く意欲を失っています。ここから何を話しても、もはや聞き手の心には届きません。

そうではなくて、例えば、

「教師からの毎日の声かけには、子供を変える力があり、教師が子供とよい人間関係を築くことで、子供の学習意欲を高めることができると気付いたことです。物を教えるんじゃない、人が教えるんだ、ということを実感したときに、大きな感動を覚えました。これは、私が教えている塾で・・・・・」

のようにすると、トピック・切り口が最初に明示されて、既に最初の部分だけで、聞き手の共感や好感は勝ち取れます。

ダラダラと事実やエピソードを、状況説明的に話す語り方では、教採合格は勝ち取れません。

三つ目の「相手に伝わらなければ意味がないという意識がまだ希薄で、自分が言えることを中心に話してしまう。」も、面接が苦手な人にほぼ100%共通するものです。

話せることを話すのではなく、相手に伝わり、相手の心を動かせることを語ることが必要です。

「話す」のではなく、「伝える」のだということを常に意識しておくことが重要です。

例えば、「あなたの英語力はどのくらいですか?」と面接で聞かれたとします。そして、あなたは英語以外の教科志望の受験者だとします。

この時に、例えば、次のように答えたりすると、ダメダメ回答になります。

「はい。英語は専門ではないので、中学校と高校で学んだだけです。大学では、一般教養でちょっとだけやりました。特に、英検とかTOEICなども受けてはいないので、資格とかもありません。そんなに英語力がある方ではないですが、外国旅行に行った時に買い物くらいができる程度です。」

くだらないでしょ!!

結局は、自分が思いついたこと、知っていること、話せることをダラダラと話しているだけです。聞き手は、共感も好感も感じませんし、英語力よりも、日本語でこんなくだらないことしか言えないような奴は不合格だな!と思わせる効果しかありません。

こんな回答より、例えば、数学教師志望者なら、

「はい。英語はペラペラと話せるとは決して言えませんが、数学の勉強をしていると、有名な論文は、ほぼ英語で書かれているので、英語の論文は、いつも読んでいます。数学の論文という限定ですが、英語で論文を読むことには、ほとんど抵抗がなくなりました。・・・・・」

といった感じで言えばどうでしょうか?

え?英語で論文がスラスラと読めるの?いつも英語の論文を読んでいるの?凄いなあ!と感じますよね。数学やサイエンス系では、論文の多くは英語です。英語で論文を読むのは、当然ですから、それを活用し
て面接の語りにしてしまえばいいのです。

ただ話すだけではなく、相手に伝えて、相手の心を動かすことが、教採合格の秘訣です。

りょうた君には、こういったトレーニングをスカイプ講座で徹底的にやっています。

少しずつですが、進歩・進化が見られています。

りょうた君は、真面目で頑張り屋さんで情熱があるので、きっと教採までには、語りの極意をつかみ取ることでしょう。

そして、念願の教採合格を今年の夏に勝ち取ることでしょう。

広島教採塾が主催する面接の単発講座は、常に、上に挙げたような3つの欠点をゼロにする特訓をしていますので、受講予定者の方は、お楽しみに!!

4月4日(土)、そして、5月16日(土)にも、素敵な特別講師をお招きして、広島市内で単発講座を開講します。

また、ゴールデンウィーク中の5月3日・4日には、「東京大面接合宿」を開講します。12時間にわたって、徹底的に面接演習をします。これは、前代未聞の猛特訓になりそうです!!

是非、面接力を向上させて、教採合格を勝ち取りましょうね!!

では、また明日!!

広島教採塾
河野正夫

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