教採の願書などに書く自己アピール文には、長いもの(A4で1ページ近いもの)、中程度のもの(数行から十数行くらいのもの)、短いもの(2,3行か小さな記入欄だけのもの)があります。それぞれに書くときの工夫があります。その工夫が合格への距離を大いに縮めてくれます。
結論をまとめておきます。
1.長い自己PR ⇒ レイアウトの工夫が最も重要。レイアウトの構想をした後に文章執筆に入ること。見出し的な部分の考案も再重要。どこでインパクトフレーズを効果的に使うかの見極めも必要。
2.中程度の自己PR ⇒ ストーリーの鮮やかさ、視点のユニークさ、インパクトフレーズやナンバリング・ラベリングといった修辞的な技法が重要。実は、中程度の自己PRが最も難しい。中程度の自己PRでライバルに差を付けることができれば、合格にぐんと近づく。
3.短い自己PR ⇒ コンパクトなインパクトフレーズで自分の魅力を表現することが最大のポイント。短い自己PRを平凡に書く人は、好印象を勝ち取るチャンスをどぶに捨てているようなもの。短い自己PRは受験者間で最も差が出やすい。短いものこそ細心の注意で書くことが必要。
自己PRは「自分広告」です。広告は、その長さによって語り方が違います。10秒のCM、20秒のCM、何分間もかけて行うテレビショッピング型のもの、それぞれで売り方、アピールの仕方が違います。長さによって戦略を変えることが必要なのです。
自己PRも、
①30字バージョン
②100字バージョン
③300字バージョン
④600字バージョン
の4種類を作っておくことが必要です。
30字はキャッチーなPRとして、100字は20秒程度で、300字は1分で、600字は2分で話すことができます。
それぞれのバージョンの違いは、単に長さだけの違いではありません。ここが重要です。長さの違いは当然、内容の違いです。どんな内容をどんな視点でどんな表現で書くかは、長さによっても決まるのです。同じ内容を同じような表現で長さだけを変えて書いても人の心はつかめません。
文章の長さにジャストフィットした自己アピールの書き方、言い換えるならば、分量に応じたインパクトの取り方を熟考することが大切です。まずは、いろいろな長さで自己アピールを書いてみてください。
自己アピールとは、自分の強みをインパクトを持って語るもので、すべての面接課題の土台となるものです。
自己アピールという形式ではなくても、面接で答えることの多くは、自己アピールの延長線上、あるいは、自己アピールの周辺にあります。
たとえ、自己アピールとして語る機会がなくても、自己アピールこそ、面接の語りの王者であり、自分の強みを意識し、語れることは、面接で合格するための必須条件です。
自己アピールは、文章(文字)だけでなく、口頭(音声)でも、インパクトを持って話せるようになっておく必要があります。
声にするときの自己アピールは、読んでもらうために書いた自己アピールと少し異なる文体が必要です。自己アピールをリズムよく話せるような工夫も必要になってきます。
3月7日(土)のヴォイス・トレーニング大講座では、自己アピールを魅力的に話すという観点からも少し演習をしていくことを予定しています。
面接で好印象を勝ち取り、合格を勝ち取るための、「強みを声に出す」という訓練を徹底的に行っていきますね!!
では、また明日!!
広島教採塾
河野正夫
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