語りのレトリックに挑戦!!(華々しくない部活動を例にして!!)

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今日は、「語りのレトリックに挑戦!!」と題して、例えば、部活動での華々しくない経験を短いフレーズでどう表現するかについて切り込んでいきましょう。

部活動は多くの人がやっていますよね。人によっては小学校の頃からずっと続けているかもしれません。特に学校でのクラブ活動ではなくても、幼い頃から自分の趣味として続けていて、高校や大学からあらためて部活動として頑張った人もいるでしょう。でも、全ての人が全国大会出場などの華々しい記録を持っているとは限りませんよね。

体育会系の運動部の場合、全国大会での記録とか、そういったものがない場合に、活動実績と言えるのか、そんな悩みを持っている人は多いと思います。もちろん、体育専攻なら、ある程度の記録は必要でしょう。でも、専攻が体育でなく、体育教師を志望していないのなら、全国レベルの記録や実績が求められているわけではありません。

志望が国語教師でも、数学教師でも、願書等で部活動の実績を書く欄は当然、あり得ます。面接等で聞かれることもあるでしょう。こんな時、華々しい記録があればもちろん、それを書けばいいし、スポーツ指導員などの経験があればそれを語ればいい。でも、普通に部活を続けてきただけの場合はどうするか?

ケーススタディを一つしてみましょう。小学校1年の時から野球をやっているとします。今、大学4年生です。小学校の頃から、ほぼ毎日のように野球の練習をしてきました。でも、少年野球でも、高校野球でも、大学野球でも特筆すべき出場記録や入賞はなかったとします。さあ、活動実績をどう書くか?

こんな時、愚か者(笑)は、すぐに「副キャプテンを務め」とか「会計を務め(スポーツに関係ないだろ!笑)」とかのありきたりの常套手段でごまかそうとします。あるいは「後輩たちをまとめ」とか「先輩と後輩の間をとりもち」とかといった人間関係論に逃げます。野球をずっとやってきたのに、書くことがないと、すぐに「副キャプテン」とか「チームをまとめ」みたいな、ありきたりのことしか書かないのです。これが不合格への第1歩だとも知らずに。

こういう願書や、面接の答えを聞いていると、それも、受験者が次から次へとこんな答えを言っているのを聞くと、面接官はがっかりして退屈します。

面接官は、「また、それかい!」と思うのです。

スポーツに10年以上、打ち込んでいて、言えることは、副部長、会計、後輩と先輩かい!なんて思ってしまうのです。

ならば、先程のケーススタディの例の場合、どう考えるか?
ここのところが発想力、独創力の勝負です。

先程の例では、小学校1年から大学4年まで野球を続けた。年齢でいえば、大体6歳から21歳までです。ということは、15年間続けた。これを日で言ってみましょう。単純に365日をかけると、5,475日。まあ、休みの日もあったでしょうから、約5,000日としましょう。

そうすると、5,000日にわたって打ち込んだ野球というような視点が生まれます。視点だけではありません。「5,000日にわたって打ち込んだ」というインパクトフレーズも生まれます。ここから、自分の言葉でフレーズ表現を磨いていくのです。

活動実績として、「5,000日の厳しい練習から学んだXXXXX」というような表現で、願書に書ける実績が浮かんできます。

これが実績? はい、実績ですよ。体育の教師ならともかく、それ以外の教科なら、あなたのそういう情熱を面接官は知りたいのです。

例えば、野球部にいたのなら、高校野球に出ていなければ、数学教師として採用しない、なんてあるわけないじゃないですか。だから、活動実績は、特に実績の定義が指定されていない限り、相当に主観的なものでもいいのです。というより、体育専攻以外で、そんなに客観的な実績が必要とされることはない。

もちろん、一芸に秀でた人を採るという制度で、きめ細かに定義された実績を求めるところもあります。その場合は、今回、ご紹介する方法は使えません。でも、99%の願書や面接シートなら、定義された実績ではありませんから、今回、ご紹介する方法でいけます。

さて、話しを戻しましょう。5,000日打ち込んだという視点とフレーズを獲得しました。さあ、ここからです。1日平均2時間練習したの言うのなら、これまで1万時間の練習をしたことになります。1日平均4時間なら2万時間ですね。

はい、ここで、「1万時間の挑戦」、「2万時間の挑戦」という視点とフレーズが生まれます。これを自分の想いと言葉でどう使うかです。

こういったフレーズに支えらるのなら、副部長という役職を使ってもいいかもしれませんよ。例えば「2万時間の練習に支えられた、副部長というポジション」なんていうフレーズです。自分が副部長として部をまとめられたのも、自分が15年間、2万時間の練習を積み、野球を理解してきたからだという視点になります。

また、1日の練習で、キャッチボール、ノック、その他の練習で、平均200投球するのなら(ピッチャーでなく、野手であってもボールは投げますよね)、5,000日×200投球で100万投球になりますよね。百万投球、なんとキリがよく、インパクトがある視点とフレーズができたではないですか。

「百万投球でつかんだXXXXX」なんてフレーズもできそうですよね。

私は、受講生が願書や面接シートを書くときには、時には、一人当たり数時間以上を使って、今日、説明したように、部活動、アルバイト、ボランティア、趣味・特技といった活動経歴を徹底的に分析し、捉えなおし、新たな視点とフレーズを見つけていく指導をします。その指導の中で、教え子たちは、素晴らしい願書を作ります

多くの受講生が、面接会場で、実際に面接官から、「君の願書・面接シートは素敵だねえ。君の熱い想いが伝わってくるよ」と言われたそうです。そう言われて不合格だった教え子は誰もいませんでした。

私の言っているのは、別に、面接シートや願書をカッコつけて書くということではありませんよ。自分の過去を見つめなおし、自分の強みを捉えなおす視点を確立し、その視点で自分の言葉で自分の強みを明確に表現するということです。

だから、その昔、私が大人数の教採講座を受け持った時には、(今は少人数ですが)、願書指導に数百時間もかけなければならなくなるといった、とんでもないことになったのですよね(笑)。

今日は、ケーススタディを使って、特に実績がない場合の部活動
を例にして、活動実績の捉えなおし方、視点の見つけ方、インパクトある言葉の使い方について考えてみました。

こういったケーススタディを10例くらいやってみてください。他の部活動、アルバイト、ボランティア、趣味、どんどんやってみるといいですよ。そうすれば、それは、面接の時の答えの基礎となります。頑張ってくださいね!!

では、また明日!!

広島教採塾
河野正夫

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