確かに、筆記試験で合格するためには、知識と教養が必要ですから、一定の記憶は必要です。また、問題を迅速に解くためには、一定の過去問の演習も必要です。
でも、記憶や問題演習は、必ずしも苦行ではありませんし、耐え忍ばなければならない通過儀礼でもありません。
記憶は、相当程度、楽しく行うことができる作業です。
楽しく記憶するためには、
1. 理解しながら覚える。
2. 覚えた知識に意味があることを知る。
3. 増えた知識がいつかどこかで役に立つ、あるいは、自分を少し豊かにしたことを感じる。
の3つが大切です。
楽しく演習するには、
1. 演習の目的と意義を知る。
2. 演習を「和気あいあい」と「ゲーム感覚」でやる。
3. 演習を断片的にではなく、知識の繋がりとストーリーとしてとらえる。
の3つが不可欠です。
教職を志望する人の多くは、「結果だけではなく、過程が大切だ!」と言います。
確かにその通りです。ゴールだけではなく、その道のりも重要です。
重要というのは、価値があるというだけではなく、楽しむべきだということでもあります。
例えば、教採で言うと、教採合格には誰でも価値を認め、教採合格を喜ぶでしょう。でも、教採までの道のりは、多くの人が、苦行、苦痛、やむを得ない修行期間のようにとらえてしまうのではないでしょうか。
教採合格は、教師としてのゴールではありませんが、教採のための学習という点では、ゴールと言えます。しかし、楽しみ喜ぶのは、合格というゴールだけでなく、それまでの道のりも楽しんでいただきたいと思うのです。
どうも受験生という立場になると、「歯を食いしばって」苦行の勉強を耐え忍んで、苦痛の後に、合格というゴールに到達するというイメージでいる人が多いのではないかと思うのです。
私は、いつも私の受講生に言います。
「ゴールの喜びも素晴らしいが、道のりも楽しまなければならない!!」
「受験の楽しみは、合格だけではない。合格への勉強も大いに楽しもう!!」
私は、いつもこう豪語しているので(微笑)、楽しい学習になるように、常に留意しています。
なぜ、これにこだわるのかというと、それは、これにこだわらなければ教師になれないのではないかと思うからです。
教師になる者が、自分だけは、受験のために我慢して苦行の勉強を耐え抜く学びをして、教師になった途端に、子どもたちに「楽しく学ぼう!」などとは言えないのではないでしょうか。
自分が楽しく、興味深い学びができないのに、子どもたちに、楽しい学びをさせることはできません。
「自分は退屈で苦痛ばかりの勉強をして教師になったけれど、君たち生徒には、楽しみながら勉強してほしい。」なんて言えるわけがありません。
私も一人の教育者として、受験生には苦痛ばかりの勉強をさせる一方で、教育には、動機づけと興味が必要だとは言えません。だから、私自身、たとえ受験勉強でも、可能な限り、楽しく、興味深く、指導していきたいと心に決めています。
結論としては、やはり、道のりもゴールも、どちらも楽しみたいですね!!
では、また明日!!
広島教採塾
河野正夫
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