漢字の混ぜ書きはあまり推奨されないのですが、「子ども」を「子供」と書くことに抵抗がある人が多かったようです。
理由は、「『供』という字が『お供え物』『お供する』などを連想させ、差別的な印象を与える」というものだったようです。そう言えば、私も、中学生の時に、当時の中学校の先生からそのように教わった記憶があります。
こういった「言葉狩り」ならぬ「漢字狩り」は、現在、見直されていて、日本語として適切な書き方にしようという動きがあるようですね。
文部科学省は、昨年(2013年)の6月下旬に、「子供」の表記で公文書を統一することにしました。
これに伴い、例えば、広島県教育委員会の文書もすべて「子ども」から「子供」に表記が改められています。「広島県教育資料」も平成26年度版から、すべて「子供」に統一されています。
日本経済新聞は、昨年の9月に、次のように報道しています。
<引用開始>
文科省、「こども」表記を漢字に統一 公用文書で
2013/9/19
文部科学省はこのほど省内の公用文書の「こども」の表記を漢字書きの「子供」に統一することを決めた。
「子供」の表記は1973年の内閣訓令で、漢字表記とされた。ただ「漢字より柔らかい印象がある」として、各省庁とも漢字と平仮名の交ぜ書きの「子ども」を使う例が増えていた。
文科省は、子供と表記しても大人の「お供」のような否定的な意味はないと判断し、公用文書は漢字表記との原則を再確認。7月刊行の文部科学白書では語句を「子供」に統一した。
文化庁国語課によると「こども」という言葉は「子」の複数形として古くから使われ、江戸時代に「供」が当て字として使われるようになったという。
<引用終了>
もう少し詳しい記事は、JCASTニュースの記事で。
いずれにしても、文部科学省や各教育委員会の多くは、「子ども」から「子供」に漢字表記を統一したようですね。
この動きには、若干、「保守化」の気配が感じられないでもないですが、それはそれとして、教員採用試験で受験者が書く文章では、「子供」に統一した方がよさそうですね。
政治的な思想はいろいろあるとは思いますが、公文書における日本語の書き方は、教育公務員たる教師は知っておく必要があり、公文書においては統一された書き方に従う必要があるのではないでしょうか。
皆さん、今年からは、「子ども」ではなく、「子供」と書きましょうね!!
では、また明日!!
広島教採塾
河野正夫
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