そして、想い、志、目標が確かに存在するのならば、それをカタチにしなければいけません。言葉というカタチ、表情というカタチ、板書というカタチ、初門というカタチ。カタチにはいろいろありますが、何らかのカタチで伝える、見せる、聞かせる、感じさせることが重要です。想いをカタチにし、カタチに想いを込める。これが大事ですよね。
心なきカタチは空虚です。
カタチなき心は無力です。
さて、昨日は、私のバースデーディナーがありました。私を含めて4人で、ドンペリで乾杯し、オーパスワンを堪能し、料理長に特にお願いして作っていただいたコースに舌鼓を打ちました。
4人のうちの一人は、横浜からわざわざこのディナーのために飛行機で駆けつけてくれました。
ディナーの最初、ドンペリで乾杯する際、4人それぞれの前にシャンパングラスが置かれます。そして、ドン・ペリニョンが注がれます。注ぎ終わったあと、ソムリエさんが、「グラスはバースデープレゼントです。」と言いました。
私は、「ホテルからグラスをプレゼント???」と頭の中に???がいっぱいでしたが、まあ、くれるというのはもらっておけばいいだろうと思い、「ありがとうございます。」と答えました。
その時、横浜から駆けつけてくれた彼はニコニコしていました。どうして笑っているのだろうと思って、ふともう一度、シャンパングラスを見ると、私のシャンパングラスだけが他の3人のものとは違っています。私のグラスだけが遥かに高級で遥かに素晴らしいものでした。
グラスには、RIEDELと刻印されていました。世界で最も有名なグラスメーカーの老舗のあのRIEDELです。
私は瞬時に誰からのプレゼントなのかが分かりました。横浜からきた彼からのプレゼントでした。
彼は、昨日のディナーのずっと前から、ホテルのレストランの担当者と電話で相談し、このサプライズを企画してくれていたのだそうです。
そして、ちょっと早めにホテルに着いて、レストランにRIEDELのグラスを届けて、このサプライズ企画の準備をしてくれていました。
私が生涯で飲んだシャンパンの中で、昨日の乾杯の一杯が最高の味でした。
そして、彼の演出も最高のものでした。
彼が私にバースデープレゼントを贈りたいという気持ちをこんな素敵なカタチで演出してくれました。
ディナーが終わってレストランを出るとき、ソムリエさんが素敵な箱に素敵にラッピングされてリボンまで着いているRIEDELのグラスを渡してくれました。ディナーで飲んだグラスを奇麗に洗って再びラッピングしてくれていました。そして、改めて正式なプレゼントとして、渡してくれました。これも彼の企画だったようです。
RIEDELのグラスは目の玉が飛び出る程、高価なグラスです。RIEDELのグラスをプレゼントしてもらっただけで、感動したでしょう。でも、その何万倍もの感動を企画してくれました。
彼は照れながらいっていました。
「こういうのを考えて、準備するのって、楽しいんですよね。」
彼は、このためにシェンパングラスの勉強を一からしたのだそうです。ネットでグラスの勉強をし、横浜にあるRIEDELのお店に足を運び、ホテルの担当者と電話で相談し、昨夜のサプライズを準備してくれました。
彼には大切なことを改めて気づかせてもらいました。
誰かのために一生懸命、準備をして、自分がしたいと思っていることを成功させるのは、心から楽しいことなんだということを。
仕事からしばし解放されてバースデーイベントでゆっくりリラックスしようと思っていた私が、早く仕事に帰りたいと思ってしまいました(微笑)。
教師になりたいと本気で頑張っている人々を支援するために準備をしたり、個別の戦略を考えたりすることは本当に楽しいのです。「ここをこう説明して分かってもらえれば、教採の合格可能性は飛躍的に向上するよな!」なんて考えながら、講座やレッスンの準備をするのは、心から楽しいのです。
「3日間だけ仕事から離れてみよう」と思った今回のバースデーイベントは、横浜の彼のおかげで、「早く仕事に帰りたい!!」と強く感じることになってしましました(微笑)。
昨夜のディナーで飲んだドンペリは、彼の熱い心の味がしました。
どんなに高級なお酒も、やはり、人の心がそこにあるからこそ美味しいんだなあと実感しました。
どんなにハードワークでも、教師になって欲しいと思える人がいる限り、私の仕事は楽しくて仕方がありません。
いやはや、昨夜は、横浜の彼の演出に魅了されてしまいました!!
では、また明日!!
広島教採塾
河野正夫
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