最近とても悩んでいることが3つあります。
ナンバリングとラベリングの模範文を書こうというのではありません。
本当に悩んでいることが3つあるのです。
一つ目は、ブログで書く内容です。
以前は、面接の戦略や、受験戦略や、教員採用試験での合格の方略など、いろいろ書きました。
ブログはかなりの人気を博し、毎日、数千人の方にお読みいただいていました。
ブログを読んで、教採塾の講座を受講してくださった方も何百人もいらっしゃいました。
それはそれで、とても嬉しいことなのですが、私は、本来的に「物書き」志向なので、あまり、講座の宣伝のためのブログばかりは書きたくはありません。
講座のご紹介は単発講座などの告知だけにして、あとは、教員採用試験を受験される方が合格するための情報を、豊かでインパクトある文章で毎日お伝えしたいというのが、私の本心なのです。
しかし、「ブログを読んで、講座に申し込みました!」と多くの方に言われると、ブログを宣伝ツールとして使ってしまいがちな自分がいます。
これはこれで、純粋に「物書き」に徹したい自分に相反することになります。
この葛藤から、最近は、ブログの更新をしないことが多くなりました。
書きたいことはあっても、結局は、教採塾の講座の宣伝に使ってしまいがちな自分の文章が嫌で、ついついブログを書くことから遠ざかりがちになっていました。
これが一つ目の悩みです。
二つ目の悩みは、合格するための「真実」と、教育における「美学」の対立です。
例えば、教員採用試験の面接で合格するための具体的かつ効果的な戦略・戦術は確かに存在します。
単なる小手先の受験テクニックではありません。
教員採用試験の在り方・実施のされ方を科学的に考えるとき、圧倒的に有利に合格する受験戦略や面接戦略はあります。
特に、面接戦略であれば、コンテンツとデリバリー、レトリックとパフォーマンスを戦略的に確立すれば、合格の可能性は簡単に90%以上になります。
でも、その戦略は、必ずしも、教育の世界における美学とは違います。
その戦略は、教育とはこうであってほしいという願いとも違います。
教師を志望する人が常に喜んで受け入れる戦略かどうかいつも疑問に思っています。
具体的にいうと、教員採用試験の面接なんて、はっきりいって「茶番」です。
たかだか、15分から30分くらい対面して、いくつかの質問をしてみたところで、「使命感」や「責任感」や「協調性」や「情熱」や「専門性」などが明確にわかるわけがありません。
よほど資質や適性がない人であれば、見破られるでしょうが、ある程度の資質や適性があれば、15分や30分程度で、人間性を詳細に評価することは不可能です。
しかし、実際の面接では、受験者の評価に大きな差がつきます。
面接で高得点を取る人も入れば、面接で極めて低い得点に終わる人もいます。
面接の評価の大きな違いは、人が人を選ぶときに、しかも、15分から30分程度という短時間で選ぶときに、特徴的に出てくる「印象での評価」、「雰囲気での評価」、「見て、聞いて、主観的に感じる人柄での評価」によるものです。
つまり、実際には、使命感を評価しているのではなく、使命感がありそうな良い人に見えるかを評価しています。
協調性を評価しているのではなく、協調性がありそうな良い人に見えるかを評価しています。
情熱を評価しているのではなく、情熱がありそうな良い人に見えるかを評価しています。
ですから、面接官にそのように見てもらうことは、実は簡単なのです。
印象と雰囲気と表情と外見と顔と声で、相手の好印象をいだかせることは、簡単なパフォーマンス理論です。
芸能人や俳優や女優、テレビタレントなら、誰でもやっています。
ちょっと訓練すれば、誰でもできるようになります。
でも、それは、根本的には、人を印象によって操ることになります。
内面は仮になくても、完璧な外見があれば、人を操ることは、短期間・短時間であればできます。
教採の面接時間くらいであれば、面接官を「騙す」のは、容易いことです。
でも、これは、教育における美学・教育者の美学に反します。
そんなことは学びたくないという人もたくさんいることでしょう。
だから、私は、本気で教師になりたい人で、面接が苦手な人に、面接で合格する必勝戦略を教えるようにしてきました。
多くの人が合格しました。
でも、最近は、教採塾も有名になり、より多くの人が受講してくださいます。
受講生の中には、教育の美学に反する、面接必勝法が好きになれない人もいるようです。
私は、美学に生きる人は、自分の美学で勝負すべきだと考えています。
合格のためだけに、自分の美学を捨てる必要はないと考えています。
でも、本気で教師になりたいけれど、自分の今の面接の力では合格できない。本気で子供たちを教育したいから、まずは、教壇に立ち、教育するチャンスを与えてほしいと思っている人には、簡単に合格する戦略を伝授したいのです。
実際は、私自身も、真実と美学の間で揺れています。
面接の真実、つまりは、科学的に面接を考えれば、合格するのは簡単です。
教育の美学を追求するだけでは、短時間の面接では合格するのは難しいのです。
これが2番目の悩みです。
3番目の悩みは、個人レッスンの提供の機会の少なさです。
ユニークなバックグラウンドがある人が、教員採用試験に合格するためには、その人が合格するための面接戦略を立案することが不可欠です。
そのためには、まずは、ライフストーリーを作らなければなりません。
ライフストーリーとは、自分の人生を再解釈し、自分の人生に意図と一貫性と運命を見出し、自分の人生を再構築して物語(ストーリー)にすることです。
ライフストーリーを確立して、自己アピールや志望動機をつくり、そして、面接の語りを戦略的に準備すれば、合格する可能性は90%をはるかに超えます。
でも、これらを完璧にやるためには、個人レッスンを少なくとも6時間程度は行う必要があります。
でも、私の個人レッスンの枠はいつもいっぱいです。
基本は毎月2回しか、枠はありません。
先日、毎月2回を、当面、毎月4回に倍増させましたが、それでも、増やした枠は一瞬にして埋まってしまいます。
全てのレッスン希望者の方に、レッスンを提供することは、物理的に難しいのです。
時々、講座をしていて思うことがあります。この人に1回3時間か、2回6時間の個人レッスンを提供してあげることができたら、絶対に教採合格に導くことができるだろうなと確信をもって感じることがあります。
でも、私の個人レッスンの枠は埋まっています。
もちろん、私自身が「ブラック労働者」になり、休みを返上すれば、まだまだいくらでもレッスンの枠を増やすことはできます。でも、法律通りの労働時間を維持するのであれば、現在のレッスン増加数で限度なのです。
なんだか、中学校・高校の部活の顧問の話みたいになってきました。
すべての教師が労働基準法を遵守すれば、部活指導はほとんどできなくなってしまいます。
教師はブラックからホワイトになりますが、いまある形での部活動は存在し得ないでしょう。もちろん、他の形に部活動を転換する方向性はあり得ます。
私の個人レッスンも同じです。
私がもう少しブラックになるだけで、合格に導ける人は増えるでしょう。
ホワイトでいるべきか、ブラックになるべきか。
ここでも、悩みは尽きません。
これが3つ目の悩みです。
以上の3つの悩みを悩んでいたら、ブログからも遠ざかっていました。
いま、大阪のホテルの26階のVIPラウンジから、大阪の街を見ながら、紅茶を飲んで、ちょっと吹っ切れました。
悩んでばかりいても、ダメですね。
いつもの河野正夫らしく、前進・進歩・進化し続けたいと思います。
どんな風に、前進・進歩・進化するかは、これからのブログをお楽しみにしていてください!
I am marching on!!
では、また明日!!
河野正夫
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