【川上貴裕】インフレ、ニュアンス、説得力、信頼性などの観点を踏まえて、言葉を選択できるようにしていけるとよいですね!

合格への戦略

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レトリカ教採学院(教採塾)の川上です。

 

 

「いつかは大輪の花を咲かせる」

「種をまく」

「根を伸ばす(張る)」

 

教採受験者の語りを聞いていると、このような、植物に例えた表現が、多用されている印象を受けます。

 

現場でも、

 

「わかば」、「麦の芽」というような、学級通信・総合的な学習の時間の名称があったり、

「うめ組」、「たけ組」というような、クラス分けをしている幼稚園・保育園もあります。

 

一般の生活においても、町花の名を冠した通りがあったり、施設の名前があったりします。

 

この思想は、

日本の農業従事者の人口が、まだ半数近くあった、昭和初期頃、経済的な時間の流れが、全て、植物的・農業的だったがゆえに、暗喩として用いられるようになったと、いわれています。

 

日本人は、これまで、植物的な時間の中で、人を育ててきました。

植物的な時間の中で、のびのびと育てたいと思ったり、「いつか、この子は、芽を出すだろう。」と思ったりする、それ自体は、各々が自由に考えれば、よいことだと思います。

 

ただ、それは、あくまでも、保護者自身や、地域の人、外部の人が思うことであって、教採受験者が、語るべきことではないと、考えています。

 

もっとも、大前提として。

この手の表現は、教採において、もはや、インフレしすぎていて、聞き手は飽き飽きしています。

何の、具体的な根拠も、共感、好感もありません。

ただの、響きの良い言葉であって、語り手の、自己満足に過ぎません。

 

本題として。

確かに、子供は、1週間や1か月程度では、心身共に、大きな成長は無いかもしれません。

しかし、教員受験者としては、「いつか芽が出るだろう。」であるとか、芽が出ない子に対して、「大器晩成型」だ、などというような、諦観と楽観をにじませた語りは、面接において、説得力がありません。

もちろん、「今すぐ、芽を出させなきゃダメだ!」、「違う芽を出させたらダメだ!」、ということが、言いたいのではありません。

 

でも、

例えば、懇談会で、担任に、「あなたの子は、いつか、芽を出しますから、もう少しの辛抱ですよ。」と言われて、安心する/納得する保護者が、果たして、どれだけいるでしょうか。

「この先生は、うちの子の指導を、もう諦めたんだな。」と、感じる保護者が多いとは、思いませんか。

 

要は、ニュアンス、説得力・信頼性の問題なのです。

 

また、反対に、熱心な受験者は、

「手塩にかけて育てれば、うまくいく。」、というイメージから、「大輪の花を」、「大きな芽を」などを、用いる場合もあります。

現場の教育では、手塩にかけて、全ての子供を育てていってください。

 

しかし、面接において、面接官が、感じるのは、

 

植物であれば、光、水、肥料、気候、土壌など、あらゆる要素が必要。

いくら、手塩だ、手塩だと言っても、根本的な要素(教育での目的・目標・具体的根拠・実践・手立てなど)が、語りになければ、結局は、他力本願(その子任せ)、暗喩の響きの良さと、かっこよさに満足しているだけ、抽象的な表現に逃げているだけじゃないか。

 

ということのみです。

 

尊敬語や謙譲語を使うべき相手・場面を、間違える人のように、誰が、どの場面で、どのように教育を語れば、適切で、適切でないかが、まだ、分かっていないのが原因なのかな、と考えています。

短絡的な考えかもしれませんが(笑)

 

インフレ、ニュアンス、説得力、信頼性などの観点を踏まえて、言葉を選択できるようにしていけるとよいですね!

 

 

ではまた!

 

 

トリカ教採学院(教採塾)

川上貴裕

 

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