【必読】教員採用試験の小論文(論作文)での高得点の取り方!

教育論

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「教員採用試験に合格するための多様な戦略」・第8回

<小論文での高得点の取り方>

 

多くの自治体で,教員採用試験の1次試験,あるいは,2次試験で,「小論文」(論作文)を課されます。

 

教員採用試験の場合,小論文と言っても,概ね,数百文字~一千文字くらいの,400字詰め原稿用紙2枚程度の分量です。

小論文を書くのが得意な人にとっては,そんなに難しくはないことですが,文章を書くのが苦手という人にとっては,小論文の準備・勉強に悩んだり,得点が伸び悩むことに不安を感じたりすることも多いでしょう。

 

世の中にある小論文対策のいわゆる対策本を見てみると,小論文の構成のパターンを説明してあったり,適切な教育学的な内容が説明されていたりで,それなりに有用なものはあるのですが,どうやら,小論文が苦手な人は,対策本だけを見て,自学自習というのは,なかなか難しいというのが,現状のようです。

 

小論文で,得点を飛躍的に上昇するには,以下の要素の向上が必要です。

 

(1)教職教養・教育時事の知識・教養の向上

(2)教育に関する新聞・雑誌等を読み,最新の教育動向を文章で読んでおく習慣の向上

(3)わかりやすく,端的に文章を書き,読み手に効果的に伝える力の向上

(4)求められるべきカタチを守りながらも,ユニークで,インパクトある文章を書く力の向上。

(5)個人面接等と同じく,読み手(採点者)の好感・共感・好印象を勝ち取る戦略を立案する力の向上。

(6)キレがあり,好感度があり,ユニークさとインパクトがあり,なおかつ,読み手(採点者)の言説を適切に刺激して,高得点を勝ち取ることができる言葉の力(レトリックの力)の向上。

 

向上すべき要素は,以上ですが,そうは言っても,簡単にはいかないのも事実です。

 

 

小論文と言えば,まずは,ほとんどの人は,カタチから入ります。

 

「序論(最初の結論部)」,「本論(本体・通常2部構成程度)」,「結論(最後での結論部)」

 

序論での結論は,最初の結論部として,全体の結論と,これから述べようとすることを要約しながら予告する。

本論では,2部構成程度に分けて,具体的に,結論の理由や実践方法などを分析したり,述べたりする。

結論部分でも結論は,全体をもう一度,結んで,「決意表明」で締める。

 

悪いとは,言いませんし,カタチから言えば,この形は,標準です。

でも,細部で言えば,最後の「決意表明」のところで,「これからも,XXXで,YYYしていく所存である。」みたいな,文語調で書いてしまって,一読して,この人の想いではない,この人の言葉ではない,と思わせるような書き方をしてしまう難点があります。

 

小論文の指導者によっては,上記のような文語調の表現も含めて,「小論文は,パターン通り書いていれば,点数は取れる!」と豪語する人もいるようです。

ある意味では,正しい助言かもしれません。

 

教員採用試験で,小論文を採点している人のレベルによっては,パターン通りである方が,高得点になることも多いものです。

 

アメリカの高校生が,アイビーリーグなどの有名大学に進学するときにも,エッセイ(小論文というか,自らの想いや考えなどを綴った文章。日本の小論文よりは,かなり長いことが多い。)を書いて提出することを求められますが,こちらの方は,読み手がアイビーリーグの専門担当官なので,パターンばかり抑えている,いわゆる受験作文だと落とされます。

このことをテーマにして,アメリカのテレビドラマの中には,受験作文的なエッセイを書こうとする高校生に,ホワイトハウスのスピーチライターが,もっとユニークで,インパクトがあるものを書きなさいとアドバイスするシーンが出てきたりします(微笑)。

 

日本の教員採用試験の小論文の採点者は,アイビーリーグの専門担当者とは,随分,レベルが落ちるでしょうから(笑),ある程度のパターン重視,ある程度の受験作文でも高得点が付く可能性は大です。

 

でも,アイビーリーグの大学でも合格を勝ち取れるくらいの小論文が書ければ,教員採用試験の小論文でも,ぶっちぎりに高得点(満点)を取ることができるでしょう。

 

ただ,日本の教育界で,小論文の良い指導者を見つけるのは,とても大変です。

概ね,日本の小論文の指導者は,

 

★パターン(カタチ)にこだわる。

★受験作文的に書くべきこと(新学習指導要領や教育施策など)を指定し,限定する。

★精神論や昭和の美学をことさら説教する。

 

そして,極めつけは,

 

★その指導者が書いた小論文が,全然,面白くもなく,高得点がとれそうにない文章である。あるいは,そもそも,指導者が書いた模範となる文章を見せてくれない。

 

なのです。

 

つまり,日本の小論文の指導者は,自らのサンプル,自ら書いた文章,自らがこれならパーフェクトだと考える模範的な文章を,自分で書いて示すことが極めて少ないのです。

自分は良い文章は書けないので,自分の文章は見せることなく,他人の文章に添削や批評ばかりします。

そこまで言うのなら,「先生なら,どうお書きになりますか?」と言っても,その先生自身が,その小論文のテーマで書いた模範は,なかなか示してくれません。

 

こう言うと,言い訳がましい昭和的な指導者は,「教師が成果物だけを学習者に与えてもダメだ。学習者自らが創造的に生み出すことが必要だ。」などと,もっともらしいことを言い始めます。

自分が良い文章を書けないことは認めずに,「教師は模範を示さず,学習者を創造的にする。」というような,ものすごい言い訳を発明します。

 

私は,一度,そういう指導者に,「では,学習者には見せませんから(笑),私(河野)の勉強のために,先生が書かれた模範の文章を読ませてください。」とお願いしたら,速攻,断られました!(笑)

日本の小論文の指導者って,こんなものなのですよ。

自分は大した文章力も,模範的な文章も書けないのに,ごちゃごちゃ,言っているだけです。

 

皆さんも,小論文講座とかを受講して,お決まりの「模範解答」は冊子などで見るかもしれませんが,その「模範解答」を読んで,感動し,共感したことがありますか? これはすごい文章だ!と思ったことがありますか?

 

もっと言えば,冊子などに書かれている,お決まりの「模範解答」ではなく,あなたの小論文を添削し,コメントをしてくれる指導者の先生が,私なら,このように書く!という風に,小論文の模範を個別に示してくれて,そして,その模範の小論文を読んで,感動・感激したことがありますか?

 

恐らく,ほとんどの人が,そういう経験は,ないのではないかと危惧しています。

 

小論文を本当に向上させたい人は,あなたを感動させる文章を書くことができる指導者から学ぶべきですよ。

人を感動させる文章が書けない人に,小論文を指導する資格はありませんからね。

 

文章下手の指導者から学ぶような,小論文指導は,苦痛でしかなく,何の成果も上がりません。

 

これまで,小論文の指導を何回も受けたけれども,自分の小論文の実力が上がった気がしないという方,是非とも,指導者を変えてください。

 

人を感動させる文章が書ける人を,あなたの小論文の指導者にしてくださいね!

 

 

では,また明日!!

 

 

教採塾

河野正夫

 

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