合格と不合格の差を科学する!
- By: Kyousaijuku
- カテゴリー: 不合格の理由
【教員採用試験のバイブル】
毎年、この時期にやっているあることがあります。
それは、教採塾の受講生で教員採用試験を受験した人の最終結果の連絡を受けてから(まだ発表のない自治体もありますが、まずは、中間分析として)、合格者の名前と不合格者の名前を付箋紙に書き、ホワイトボードに貼っていきます。
ホワイトボードの、左側に不合格者、右側に合格者の名前を書いた付箋紙を貼っていきます。
そして、不合格者、合格者の集まりのところを、さらに次のようなグループに分けていきます。
【不合格者】
●合格すると感じていたけれども、結果は不合格だった人のグループ。
➡︎「びっくり不合格」
●不合格という結果を聞いても、なるほど不合格かと納得できる人のグループ。
➡︎「なるほど不合格」
●試験当日まで、この人のレベルでは、合格は難しいだろうと感じていた人のグループ。
➡︎「やっぱり不合格」
【合格者】
●もともと、この人は絶対に合格するだろうと心から信じていた人のグループ。
➡︎「やっぱり合格」
●合格という結果を聞いて、「よかった!合格を勝ち取ったんだ!」と素直に感じられる人のグループ
➡︎「なっとく合格」
●もともとは、おそらく不合格になるだろうと感じていたけれど、予想を良い方向で裏切って、合格を勝ち取った人のグループ
➡︎「びっくり合格」
教採塾は、教員採用試験対策講座ですから、目標は、全員合格です。
また、どんなに不利なバックグラウンド等があっても、戦略的に合格を勝ち取る指導を行なっています。
しかし、当然ですが、全員が合格することはありませんし、もともと合格しそうだと感じる人、不合格になりそうだなと心配する人は、存在します。
そういう予測や観察を踏まえながら、指導は工夫しています。
しかし、何度も言いますが、全員が合格するわけではありません。
だから、科学的な分析が必要なのです。
上記に分類した不合格者のグループに、仮に、上記に加えたようなネーミングを付けます。
びっくり不合格
なっとく不合格
やっぱり不合格
やっぱり合格
なっとく合格
びっくり合格
「びっくり」が示すのは、事前の予想に反する合格・不合格です。
「なっとく」が示すのは、その合格・不合格の知らせを聞いて、「そうか」と納得するものです。
「やっぱり」が示すのは、元々の合格予想・不合格予想の通りの合格・不合格です。
では、それぞれを検証してみましょう
【びっくり不合格】
おそらく合格するだろうと思っていた人が不合格になることがあります。その敗因を調べてみると、多くの場合、一点だけ不合格要因があるようです。
一点以外は、概ね、優れているけれど、ある一点だけが、不合格要因になって、落ちてしまうという場合です。
挙動不審。
話が長い。
表情が暗い。
話がわかりづらい。
目つきが悪く見られる。
声が小さい。
年齢の割に教育経験がない。
びっくり不合格の人は、一点だけに課題があるので、講座などで、長く付き合っていると、他の良い点が圧倒的に優れているため、「この人は、合格するだろう!」と思ってしまいます。
本人もそれなりに、自信を持ちます。
でも、面接で、初対面の面接官の前で20分程度語るときに、偶然、弱い部分の1点を見せてしまうことになると、不合格になります。
こういう人は、たった一つだけの弱い部分を面接の20分程度で、絶対に出さないようにする特訓が必要だと言えますね。そうすればすぐに合格できます。
【なっとく不合格】
ここに属する人は、合格を目指してがんばっていたけれども、不合格だということがわかり、改めて、振り返ってみると、なるほど、こういうところがあったから不合格なんだよなという敗因が説得力をもって思いつける人です。
表情・話し方がどうしても暗くなってしまう。
そもそも知識・技能(英語力等)がない。
年齢が高すぎる。
滑舌が悪すぎる。
語りの中にネガティブ要素がたくさん含まれている。
ここに属するグループの人は、敗因を徹底的に分析して、その敗因を徹底的に根絶することが重要です。(年齢が高いことが敗因の場合は、年齢が合格へのハードルとならない戦略が必要。)
【やっぱり不合格】
ここに属している人は、多くの人が、既に数回以上、あるいは、人によっては十数回以上、教採に不合格になり続けています。
指導する側も、どうすれば合格に導けるのかを思案しながら、全力を尽くしていますが、ちょっとやそっとの思案では、解決できないレベルです。
圧倒的に複雑な経歴、かつ、経歴を正当化する軸がない。
そもそも、まともに話ができない。コミュニケーションが下手すぎる。
もともとの性格として、協調性がなく、講座等でも浮きまくっている。
講座を取っても、指導をしても、助言を一切聞かず、好き勝手なことばかりする。
そもそも、子供が好きになれそうな人物に見えない。
このグループに属する人は、コペルニクス的転換ともいうべき戦略が必要です。誠実な人は、それで合格に到達し得るでしょう。
でも、助言を無視する、講座でも不平を言うことしかしない、こういう部類の人は、最初から、教採合格など不可能です。
では、合格の方も見ておきましょう。
【やっぱり合格】
ここに属する人は、教師として、最高のパフォーマンス、最高の人間的魅力を表現できる人たちです。
明るい。
元気。
爽やか。
子供に好かれそう。
想いや志がしっかりしている。
同感・共感できる。
話題を選ぶセンスがある。
その学校種・教科の教師っぽい雰囲気が素敵。
どれをとっても最高の人々です。
【なるほど合格】
ここに属しているのは、相当程度、すぐれていて、一生懸命頑張っていて、それなりに能力も高く、自分の力ででき得る最大の準備をする人たちです。
悪く言えば、「可もなく不可もなく」ですが、本人の努力と志、そして、こういう人は、教採対策の講座を受講することで、一気に、ポテンシャルが顕在化し、合格可能性が高まります。
可もなく不可もなく。
一生懸命。
講座の助言をすぐに取り入れる。
教わったことをすぐに実践する。
そもそもの性格が良い。
これまでの人生にその人なりの思いがある。
なるほど合格の人は、人数的にも最も多く、講座の真価が試されると言ってもいいでしょう。
【びっくり合格】
びっくり合格の人は、周囲の人からは、合格しないんじゃないかなと思われていた人々です。本人も頑張ってはいるけれど、自分でも、今年は無理かなと感じています。
でも、時として、そういう人が一気に合格を決めてしまうことがあります。
その最大の原因は、全体としてはそんなに優秀ではないかもしれないが、どこか一点だけ、圧倒的に魅力的なものがあり、それを20分程度の面接時に最大限アピールすることができたということです。
圧倒的な愛嬌。
美容整形とまではいかないものの、表情の徹底的な改善。
面接と模擬授業を映画の脚本・演出のように徹底的に見える化。
有名ブランド大学出身。
自己催眠に近い自己演出。
このグループに属する人は、「有名ブランド大学出身」を除いては、個人レッスン等による徹底した戦略と演出による賜物と言えるかもしれません。
このグループの人が、本番の面接や模擬授業の際に示し得たのは、本人の実力というよりも、指導者から学んだことをそのまま演じたものです。
言い過ぎかもしれませんが、このグループの人の合格の最大の要因は、個人指導による徹底的な戦略指導・演出指導に他なりません。
でも、合格は合格です!
不合格者を3通りに、合格者も3通りに分けて、分析してみました!!
では、また明日!!
河野正夫