筆記試験の学習は、理解型・視覚型・ディスり型で!

筆記で満点を

お待たせしました!

筆記試験の学習の方法をご紹介しましょう。

 

まずは、前提条件から。

教員採用試験の筆記試験で問われるような、膨大な範囲と内容のものを、ただ単に丸暗記することは、はっきり言って不可能です。

もちろん、「記憶」は重要です。

「記憶」なしには何事も進みません。

しかし、「暗記」では、すぐに記憶は崩壊します。

暗記とは、文字通り、「暗い記憶」です。

何も理解せず、何も納得せず、ほとんど無意味つづりを覚えるようなもの。

エビングハウスの忘却曲線のグラフを持ち出すまでもなく、丸暗記では、1時間もしないうちに、覚えたことの半分は忘れてしまいます。

ここが「暗記」の最大の弱点です。

つまり、どんなに一生懸命苦労して暗記しても、記憶の保持が難しいのです。

 

このことは、あなたが一番よく知っているはずです。

あなたが暗記を中心に勉強しているのであれば、あなたの記憶は明日まで持ちますか?

あなたの記憶は、今年の夏の教採本番まで持ちますか?

あなたの記憶は、模擬試験などのテストを受けてみたときに、保持されていますか?

きっと、多くの場合、記憶は崩壊しているはずです。

丸暗記の記憶は、必ず崩壊します。

 

だから、私は、「理解型」・「視覚型」・「ディスり型」の学習をお奨めしています。

 

まずは理解型。

何を学ぶにしても、学ぶ対象を理解し、納得し、自分の頭の中で消化できていなければいけません。

理解もせず、ただ、丸暗記しようとしても、記憶はすぐに崩壊するだけです。

 

例えば、教育基本法を学ぶとします。

教育基本法の第1条には、教育の目標が次のように書いてあります。

 

第一条 教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。

 

あまり長くない条文なので、これを丸暗記しようとする人は多いのではないでしょうか?

でも、まずは、理解からです。

教育基本法第1条は、教育の目的を2つ掲げています。

ならば、2つを箇条書きでわかりやすく書け!と言いたいところですが、法律の文章というのは、なかなかやっかいです。

2つというのは、ずばり、

 

「人格の完成」

「社会の形成者(国民)の育成」

です。

 

つまり、個人の視点から、それぞれの個人の「人格の完成」を目指し、社会的な視点から、「社会の形成者(国民)の育成」を目指すという、この2つが日本の現在の教育の目的と言うことになります。

このように、いったん理解してしまえば、条文は頭に入ってきます。理解の後は、記憶が容易です。丸暗記ではなく、理解した上での記憶になります。

 

また、教育基本法第2条には、教育の目標が次のように書かれています。

 

第二条 教育は、その目的を実現するため、学問の自由を尊重しつつ、次に掲げる目標を達成するよう行われるものとする。
一 幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い、豊かな情操と道徳心を培うとともに、健やかな身体を養うこと。
二 個人の価値を尊重して、その能力を伸ばし、創造性を培い、自主及び自律の精神を養うとともに、職業及び生活との関連を重視し、勤労を重んずる態度を養うこと。
三 正義と責任、男女の平等、自他の敬愛と協力を重んずるとともに、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、その発展に寄与する態度を養うこと。
四 生命を尊び、自然を大切にし、環境の保全に寄与する態度を養うこと。
五 伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと。

 

せっかく箇条書きにしたのに長すぎるぞ!と言いたいところですが、これもまた、法律の文章なので、致し方ありません。

 

さあ、これを全部、丸暗記するのは、ほぼ不可能です。

確かに、穴埋めなどで重要なキーワードはたくさんありますが、まずは、理解から入りましょう。

この5つの教育の目標を眺めて、それぞれを理解しやすいフレーズでまとめてみましょう。

 

1.生きる力(条文を読むと、確かな学力・豊かな心・健やかな体について書かれているので、「生きる力」とまとめます。

2.自主・自律(この言葉が中心で、この言葉の前後に「自主・自律」の具体的な内容が書かれています。)

3.公共の精神(同じく、この言葉が中心で、この言葉の前後に、「公共の先進」の具体的な内容が書かれています。)

4.生命・自然・環境(これは語呂よく唱えて覚えてみます。すると、他の条文でも、必ず、この「生命・自然・環境」の順番で出てくることがわかってきます。思わず、ニヤッとできます。)

5.伝統・文化・愛国心(これも語呂よく、リズムよく覚えます。実際は、愛国心ではなく、我が国と郷土を愛する態度ですが、ここは、立法者の心の中の意図を読み取って(笑)、「愛国心」と覚えておきます。)

 

こうしてみると、教育基本法第2条に書かれている目標は5つあって、順番に、「生きる力」、「自主・自律」、「公共の精神」、「生命・自然・環境」、そして、「伝統・文化・愛国心」ということになります。これなら理解できますし、覚えられます。

覚えた後に、穴埋めで抜かれそうな、キーワードの理解にかかります。

 

こんな感じで、ちょっと理解すれば、教育法規なんかすぐにマスターできます。

私が担当する教育法規の講座では、わずか6時間で教員採用試験の筆記試験に出題されるすべての法律を理解型で学びます。

一度学ぶと、なかなか忘れません。

理解しているから忘れないのです。

そして、教育法規が面白い、将来もどこかで使えそう!という反応が受講生さんから圧倒的に多いのです。

理解型の学びは、必ず成功します。

 

視覚型の学びも重要です。

教採を受験するほとんどの人は、教育史や教育心理を完全に丸暗記方式で勉強しているようです。

例えば、

 

エレン・ケイ = 『児童の世紀』

モンテッソーリ = モンテッソーリ・メソッド

 

のように、ただ単に名前と著作や理論を組み合わせて覚えるだけです。

 

そもそも、どんな人で(男か女かの性別も含めて)、いつの時代の、どこの国の人かなんかさっぱり知らないのです。

 

エレン・ケイは、女性で、スウェーデンの教育学者です。

こんな顔の人です!

 

そして、生きたのは、1849年~1926年、ちょうど、19世紀から20世紀をまたいで生きています。

エレン・ケイが、『児童の世紀』を出版したのが、1900年、いわゆる「ミレニアム・イヤー」ですね!

だから、1901年から始まる21世紀を児童の世紀にしよう!と高らかに叫んだわけです。

本の内容も素敵なのですが、ミレニアム・ブームに乗って、売りに売れた本だったということですね!

 

モンテッソーリも、女性で、イタリア人です。

こんな顔です。

(上の方の肖像画の女性です。)

 

そうなんです!

モンテッソーリ(1870~1952)という人は、イタリアの旧リラ紙幣(1,000リラ)の肖像画になるほど、すごい人だったんですよね。

日本でいうと、福沢諭吉とか樋口一葉とか野口英世という感じですね。

イタリア人なら、みんな知っている偉い女性なんです!

なぜそんなに偉いのか??

もちろん、業績がすごいのですが、モンテッソーリという人、イタリアという国で、女性で初めて医学博士を取得した人として知られています。

当時のイタリアの医学は男性中心社会で、女性は男性と一緒に解剖すらできなかった時代だったそうです。そんな中、懸命に研究を続け、医学博士を取得した女性がモンテッソーリでした。

 

モンテッソーリ・メソッドとは何でしょうか?

もともとは、知的障害児の感覚・知育訓練のための教育方法でしたが、次第にユニバーサル・デザインとなり、障害の有無にかかわらず、広く、幼児教育に使われるようになりました。

スゴイのは、モンテッソーリ・メソッドで使用される遊具です。

こんな感じです。

 

これについて話すだけで、かなり長くなるので止めておきますが、楽しそうな遊具が並んでいますよね。モンテッソーリ・メソッドでは、「教具の形、大きさは無論、手触り、重さ、材質にまでこだわり、子供たちの繊細な五感をやわらかく刺激するよう配慮がなされている」のだそうです。

 

と、こんな風に、視覚型の学びは、どんどん、視覚を通じて、頭の中に入ってきます。

その昔、映画は、活動写真と呼ばれたそうですが、教育史や教育心理は、活動大写真のように、写真をどんどん見せながら、講師が「弁士」の役割を果たして、面白おかしく講義を展開していくと、ものすごく楽しい学びとなります。

私が担当する教育史の講義は、6時間で46ページものオリジナル資料があり、たくさんの写真を見ながら、教育史を面白く語っていきます。写真も著作権をクリアしながら、厳選しています。

写真を見ながら、私が「弁士」として、面白おかしく、教育史を解説していきます。

まさに、6時間の活動大写真です!

 

こういうのが、理解につながり、記憶に残り、おそらく、一生忘れない、楽しい講義となり、学んだことが、きっと、いつかどこかで使える生きた知識と教養になるのです。

 

最後は、ディスり型の学びです。

はっきり言って、学習指導要領の文章は悪文であり、分かりにくい文章です。

新しい学習指導要領になって、内容はずいぶんと改善されたのかもしれませんが、文体自体は相変わらず、最悪・最低のわかりにくい文章です。

そんなところをたっぷりとディスリながら、学習指導要領を読み進めていくと、どんどん理解ができて、頭に入ってきます。

 

人は、「悪口」が大好きです!(笑)

学習指導要領の悪口をたっぷり言いながら、学んでいくと、スイスイと頭に入ります。

 

私が担当する、学習指導要領の講座は、全編、ディスりだらけです。

学習指導要領の講座は、受講生の笑いと大爆笑が絶えません。

みんなで、学習指導要領をディスりながら、楽しく、学習指導要領の内容を理解し、マスターしていっています。

ディスったからには、しっかりと理解し、記憶する必要もありますから、責任をもって学びます!(笑)

「あのディスりがあったから、この部分は絶対に忘れません!」という受講生の声が圧倒的に多く、ディスり型の学習の効果はものすごく高いものだということを感じています。

 

苦行としての丸暗記は、どうせすぐに崩壊します。

どうせすぐに崩壊すると分かっていながら、丸暗記型の勉強しかできないのは、本当に非効率かつ愚かなことです。

学びは、元来、面白く、楽しいものです。

 

このブログ記事に書いたような楽しい方法で、理解して学び、視覚から学び、また、時には、ディスって学ぶ、そんな楽しい学びをたくさんしていけば、楽して、筆記試験で満点が取れるはずです。

 

今週末(土曜日)も、東京教採塾で、教育史の6時間の講義をします。

写真満載の活動大写真の形式で、楽しく、知的に、面白く、教育史をマスターしていきます!

 

私の母校(大学)のモットーは、

 

学問とは最高の遊びである。

 

です。

 

このモットーを、今週末も実現したいと思います!

 

 

では、また明日!!

 

 

教採塾

河野正夫

 

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