この本は、教員採用試験の小論文や面接のために書かれた本のようですが、いわゆる「教採受験」には、ほとんど役に立ちません(微笑)。なぜなら、あまりにも、社会学的な記述が多く、たぶん、そんなことを教採の小論文で書いても、教採の採点者には評価してもらえないだろうからです。
でも、この本は、1冊の教育社会学の本として読むと、とても、刺激的で、脳内ディベートを引き起こします。その意味では、なかなかしっかりとした内容の本です。
この本を楽しむには、教員採用試験という受験には使わない!ということを明確にさせてから読むことです。そうすれば、教育社会学的な読み物として楽しめます。
そして、この本で読んだことは、教採の小論文に書いたり、面接で話したりしないことです(笑)。
ここまで言っておいて、まだ、この本は、読む価値があります。
次のように言っておきましょう。
教採に合格することだけが目標で、教育そのものには関心がない人は、この本を読む必要性はありません。
教育そのものに関心があり、教採の受験技術などとは関係なくても、まずは、教育について深く考えるきっかけが欲しいという人は、是非、お読みください。
というわけで、教採に使えない教採用の本、しかも、知を刺激し、想いを書きたてる本という、ちょっと面白い本があるわけです。
その本とは、
『リアルから迫る 教員採用小論文・面接 2015年度』
です。
この本は、2014年度版からあるのですが、アマゾンの口コミなどでも、評価は、最高か最低のいずれかという、評価が真っ二つに分かれる本です。
教採という受験に使えるかどうかという視点では、最低です。。。
教育や教育社会学を考える刺激になるかという視点では、最高とまでは言わないまでも、かなりの良本です。少なくとも、考える材料を与えてくれます。
なぜ、この本が「教員採用試験」用の本になっているのか、よく分かりませんが、異色の本であるということは事実ですね。
皆さんも、受験マインドからちょっと離れて、この本を読んでみると言うのは、どうでしょうか?
教採受験者よりも、むしろ、既に教員になっている人が読むのがベストなのかもしれませんね。
この本では、教採合格は勝ち取れないでしょうが、お酒でも飲みながら数時間、教育について議論できる内容が書かれていると思いますよ!!
興味のある方は、読んでみてくださいね!!
では、また明日!!
広島教採塾
河野正夫
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