毎年そうなのですが、合格発表の日は、実は、私もドキドキ・ソワソワです。

受験者の方々は、自分の一生の職業が決まる瞬間ですから、当然、緊張して合格発表を迎えます。

私は、100名以上の受講生を指導した者として、期待と責任を大いに感じながら、合格発表の日を迎えます。

いや、正直に言うと、思い出に押しつぶされそうになりながら、皆さんの夢が叶うことを祈りながら、合格発表の日は、事務所で待機しています。

昨日、9月30日、広島県の合格発表の日、私は、15時から事務所で一人で待機していました。

一人で待機しながら、100名以上の受講生の一人一人の姿を思い出していました。

講座が始まった昨年の11月の教室の風景を思い出していました。

第1回のスカイプ講座や個人レッスンの風景を思い出していました。

集団コースなら、各受講生が教室のどこに座っていたのかすら思い出されます。

スカイプ講座や個人レッスンなら、第1回のレッスンの時の緊張した顔が浮かんできます。

途中から講座に参加された方は、初めて参加されて、自己紹介された姿を覚えています。

お一人お一人の顔を思い出しながら、合否の連絡を待ちました。

電話が鳴る度に、メールやLINEの着信音が鳴る度に、私の心臓は高鳴りました。

そして、多くの合格の連絡と、いくつかの不合格のご連絡。

一人で事務所に待機していたのには、理由があります。

お一人お一人の連絡毎に、私は感極まって涙してしまうからです。

広島教採塾を受講された多くの受講生は、それぞれ、受講された理由がおありでしょう。

どんな理由だったとしても、ひとつだけ共通点があります。

それは、皆さん、広島教採塾を、河野正夫を信じて、講座を受講してくださったということです。

一生の職業に就けるかどうか、自分の夢を叶えることができるかどうかを、私の講座に託してくださいました。

私は、この責任の重さを痛感しています。

私の講座を受講するために、1年以上もアルバイトをして貯金された方もいらっしゃいます。

私の講座を受講するために、預金通帳の残高をゼロにした方もいらっしゃいます。

私の講座を受講するのを、2年以上も待っていた方もいらっしゃいます。

講座が進むにつれて、受講生の皆さんは、私への信頼を強くしてくれていました。

私は、その信頼に、合格というカタチでお返しをしたいと思っていました。

でも、合格は私が勝ち取るものではなく、受講生の皆さんが勝ち取るのものです。

だから、合格発表の日には、私は、ドキドキ・ソワソワでした。

昨日の16時40分頃、広島県の合格者の受験番号がインターネット上で発表。

5分後くらいから、つぎつぎと合否の連絡が届き始めました。

ある高校保健体育の合格者からの電話では、私は涙で声がつまりそうになりました。

ある小学校の合格者からの電話では、私は明るく振る舞うふりをしましたが、やはり泣きそうでした。

ある高校世界史の合格者からの電話では、嬉しさのあまり、瞬間的に声が出なくなりました。

ある高校商業の合格者からの電話では、思わず拍手しようとして、電話を落としそうになりました。

ある中学校数学の合格者のメールは、嬉しくて、何度も読み返しました。

ある双子の弟からの合格の連絡では（微笑）、あまりにも微笑ましく、泣き笑い状態でした。

他にも、昨日と今日は、たくさんの泣き笑いがありました。

いつもそうなのですが、私は、受講生の合格を「合格者何名」といったように数字でまとめて表すのが苦手です。

私にとっては、「合格者何名」ではなく、Ｎ君の合格、Ｓ君の合格、Ｏ君の合格、Ｔ君の合格・・・・・なのです。一人一人の顔と思い出が詰まった合格なのです。

私の講座には、遠方から受講に来てくれる人も多くいます。

東京から、名古屋から、岐阜から、滋賀から、京都から、大阪から、愛媛から、などなど。

旅費を使い、時間をかけ、わざわざ受講に来てくれました。

そんな人たちの合格の声には、また一層の思い出があります。

今回、多くの受講生の方々が、教師としてのスタートラインに立ちました。

本当のチャレンジは、これからです。

本当の苦労も、これからです。

大雪や大雨にめげずに講座に来てくれた人達にも、これから将来、もっと苦難が待ち受けているでしょう。

模擬授業で悩んでいた人たちも、これから将来、もっと授業で悩むことがあるでしょう。

でも、今日は、私は、あえて、そんな来るべき苦難やチャレンジを祝福したいと思います。

今回、合格を勝ち取られた皆さんは、全員、素敵な教師になります。

合格したからそう言っているのではなく、皆さんの一人一人を知っているから、そう申し上げています。

そんな皆さんが、向き合い、解決していく苦難やチャレンジは、未来の子どもたちを素晴らしい方向に導いていくものだと信じています。

今回の合格発表のご連絡で、皆さんは、

「多くのことを学ばせていただきました。」と言ってくださいました。

ありがとうございます。

でも、多くのことを学ばせていただいたのは、私の方でした。

皆さんは、

「講座と先生に感謝します。」と言ってくださいました。

ありがとうございます。

でも、私の方こそ、皆さんに心から感謝しています。

皆さんは、

「子どもたちのために、これから、よい教育をしていきます。」と言ってくださいました。

頑張ってください。

それを知っているからこそ、皆さんの合格を心から祝福しています。

合格した皆さん、本当におめでとうございます。

皆さんに出遭えて、私は幸せです。