教員採用試験対策講座の選び方のコツとは??

今日は「教員採用試験対策講座の選び方のコツ」についてお話しますね。全国各地には教採対策のためのいろいろな教採講座、予備校、塾があります。それぞれに特色があり、有益な指導を提供していらっしゃいます。これからそういった講座を受講しようと考えている方々へのちょっとしたアドバイスです。

どの講座、予備校、塾を選んで通うかは受講する方の全くの自由です。どこが悪いとか、どこが特に良いとかは一概には言えません。また、私も広島教採塾という教採対策の講座を主催している立場なので、他の講座を批評したりすることはいたしません。

ただ、本当に教採合格につながるような受講をされることを願っているだけです。さて、一般に教採講座を選ぶときには、開講場所、受講料、評判、講師の質、実績、使用教材などを検討して決めますよね。これはごく自然なことですし、当然、検討しなければいけない要素です。

全く通えない場所にあったのではどうしようもないですし、受講料があまりにも高過ぎても手が出ないでしょう。講師にはしっかりとした能力を持っていて欲しいのは当然ですよね。こういったことは、現実的な要因としてしっかりと考える必要があります。

さあ、ここでしばしば見落としてしまう選択基準をあげておかなければなりません。それは、「あなた自身のプロフィールに対応した講座なのか」、「あなた自身のバックグラウンドに基づいた受験戦略で指導してもらえるのか」ということです。

以前から指摘しているように、教採の受験者は多様です。大学生、現職の講師、社会人。年齢も多様です。受験志望の都道府県(政令市)も違います。受験校種も志望教科も違います。一人一人がまったく違うプロフィール、バックグラウンドで受験するのが教採です。

全く異なる受験者を50人・100人と集めて大講義室で一斉講義をしても、ある程度の知識の獲得にはつながりますが、自分にあった教採の受験戦略にはなりません。大講義室で講義を聞くだけでは、一番大切なことを見失います。それは、自分はどうすれば合格するのかという戦略的な受験勉強です。

ここで喩えをしてみます。皆さんが体のどこかに病気を持っているとします。例えば、内臓に病気を持っているとしましょう。この時どうしますか?もちろん、病院に行き、検査を受け、医者に診断してもらい、最適な治療法で病気を治していくでしょう。

こんな時に誰にでもあてはまるような一般向けの内臓疾患についての講演を聞きに行くだけで済ます人はいないでしょう。自分の病気を本当に直したいときは、自分を見てくれる病院に行き、自分を検査してもらって治療してもらいます。一般向けの講演を聞くだけでは自分に適した治療かどうか分かりません。

別の喩えをしてみましょう。あなたが何か法律上の問題を抱えているとします。そんなときは、きっと弁護士に相談に行き、あなたの問題を詳細に検討してもらい、法的なアドバイスをもらうでしょう。一般的な生活法律問題の講演を聞くだけでは、あなた固有の問題は解決しないでしょう。

プロフェッショナルなサービスというものは、本来的に個人別なものです。いろんな病気を持っている病人を何百人も集めて、医者が講演をしても効果はありません。いろんな法律問題を抱えている人をたくさん集めて、弁護士一人が講演をしても、役には立ちません。個別の診療、相談が必要なのです。

教採の受験は、病気や法的な問題ではありませんが、一人一人が異なるバックグラウンドと事情を持っており、異なるアプローチで目的(合格)を勝ち取る必要があるという点では、相通じるものがあります。

教採の受験指導は、本来は、一人一人のバックグラウンド、プロフィール、事情をじっくりと診断、評価、検討、考察した上で、行わなければならないものです。これは単に、申込時に志望先や志望教科を記入するとか、志望別に模擬試験を受けるということだけではありません。

日々の講座の講義、演習、課題等においても個別の指導が必要不可欠なのです。例えば、大学4年生の受験者と、現職講師を数年以上経験している受験者、今は社会人で教師を目指している人では、それぞれ、受験戦略も勉強方法も異なってきます。

異なっているのに、ついつい同じ勉強法をし、同じ講座に通ってしまいがちです。たまたま自分に適した勉強法や自分に合った講座に廻り逢うこともあります。そんなときはとてもラッキーなのですが、いつもそうなるとは限りません。自分だけに特化してもらえるような講座を探すことがとても重要なのです。

世のVIPの多くは、顧問弁護士、顧問税理士、顧問会計士、主治医といったプロフェッショナルを持っています。会社経営者ならば、専門の経営コンサルタント、投資コンサルタントなどを抱えています。教採受験者も自分のための顧問(コンサルタント)的な指導者を抱えておくことはとても有利なことです。

大講義室で講義を聞くだけの講座、あるいは時々、事務方の職員がちょっとした相談にのってくれるだけの講座では、自分だけの受験戦略、勉強方法を確立していくことは難しいものです。

教採合格という目標を達成するためには、何もかも自分でする必要はありません。必要なアドバイスを、必要な時に、必要なだけ手にすることで、効果的、効率的に教採受験を戦っていけばよいのです。何もかも人に頼るということではありません。上手くプロフェッショナルを使いこなすという発想なのです。

私は6年前までは、各地の大学等で、大講義室で行うような教採対策講座を担当していました。それらの講座の合格率はかなり高いものでした。でも、その合格率には裏側があります。それは受かりやすい人が受かりやすいところで、かせいだ合格なのです。

高校教諭に比べれば、小学校教諭の方が受かりやすいのは事実です。人口が少なく採用枠が数人程度の県に比べれば、大都市圏のように多くの採用枠がある県が合格しやすいでしょう。大人数の講座では、受かりやすい受験をする人はどんどん合格します。そして、受かりにくい志望で受験する人は受かりません。

でも、全体の数字で見れば、合格する人が多いので、合格数も合格率も優れているように見えます。でも、受かりにくい志望だった人は、講座を受講したにも関わらず合格しないのです。受かりにくい志望の人が合格するための個別で綿密な受験指導が大人数講座ではそもそもできないからなのです。

大人数の講座を何年も担当しながら、私はこのことに悩みぬきました。受かりやすい人が受かる指導なら簡単にできる。でも、本
当は受かりにくい人が受かるお手伝いをするのが講座の責任ではないかと悩みました。大人数での講座をやめて、少数精鋭の集団講座と個人レッスン・スカイプ講座に特化した広島教採塾を始めました。

少数精鋭の集団講座と個人レッスンに特化した指導を展開していると、いろいろなことに気付きました。単に受かりにくい(倍率が高い、採用枠が少ない)志望先を受験する人の指導が丁寧にできるだけでなく、個別の弱点や困難点を抱えている受験者をしっかりと特訓し、合格に導けるということでした。

受験者はひとりひとり、異なった背景を持っています。論述が苦手な人、面接で語るのが苦手な人、表情を明るくするのが下手な人、模擬授業でどうしても緊張してしまう人。また、バックグラウンドがユニークで民間の仕事をいくつも転職した人、年齢が40歳を超えている人、教採にはいろんな人がいます。

多様でユニークなバックグラウンドを持っている人に最適の受験戦略を立案し、最善のトレーニングを行って合格していただく。これができるのが少人数講座、個人講座ですし、これができるのは本当に嬉しいことです。受かりやすい人だけを受からせて合格数を稼ぐのではなく、受かりにくい人にも合格していただく喜びがあります。

学生さんも、現職講師の方も、民間企業で働いている方も、主婦の方も、それぞれに強みがあります。それぞれに弱みもあります。それらを一人一人、個人別に詳しくコンサルティングして、最善の合格戦略を立案して、厳しいけれども合格につながる特訓をしていく、そんな講座こそ、望まれるのだと考えます。

広島教採塾の宣伝のつもりで言っているのではありません。講座を選ばれる時は、どうか、「自分にあっているか」、「自分を合格させてくれるか」、「自分の強みと弱みを踏まえた指導をしてくれるか」を選ぶ基準にしてみてください。あなたはあなたが合格するために講座を受講するのですから。

あまりにも「何百人が合格した」とか「合格率90%」とか言い過ぎているのはあまり信じない方がいいかもしれません。それは、宝くじの販売所が「ここから3億円が10本出ました」とか「先日も1等が出ました」と言うのと同じようなものです。

過去の他者の合格よりも、あなたが合格するかどうか、合格するための指導があるかどうか、あなたに適した戦略で指導してくれるかをしっかりと吟味することが重要です。あなた以外の1,000人を合格させることができる講座でも、あなたを合格させることができなければ、あなたには意味がありません。

これから受講する講座を選ぶときには、あなたに適しているか、あなたを合格させてくれるか、あなたのための講座になるか、を吟味されることをお奨めします。

では、また明日!!

広島教採塾
河野正夫

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