1次試験(筆記試験)免除で喜んでいたら、不合格になりますよ!!

大学推薦や現職(講師・臨採)枠などで1次試験や筆記試験が免除されている人はかなりいらっしゃると思います。1次試験や筆記試験が免除され、勉強量が軽減されて、ほっとされている方も少なくないでしょう。さて、1次試験(筆記試験)免除者はどのような戦略で教採に臨めば良いのでしょうか?

1次試験(筆記試験)免除者は次のことをしっかりと認識する必要があります。

(1)もはや筆記試験の得点で貯金や挽回することはできないので、人物評価試験(面接、小論文、場面指導、模擬授業等)だけでの勝負となります。

(2)筆記試験の勉強を怠ったことによる知識不足や教養不足を、面接や小論文試験などの人物評価試験で出してしまうことは厳禁中の厳禁です。

(1)の人物評価だけで勝負というところが最も重要です。大学推薦などで筆記試験を免除した人は「やったぁ!ラッキー!」と思っているかもしれませんが、それほど「ラッキー」ではないかもしれませんよ。人物評価で厳しい競争率を勝ち抜けるほど、あなたは面接や指導や授業が上手いのですか??

特に学生さんの場合はもう一度冷静に考えてみましょう。学生さんは講師を何年もしている人に比べれば指導や授業の経験はない。でも、筆記試験は通常は学生さんの方が遥かに良くできる。そこでバランスがとれていたのです。でも、筆記試験免除ということは、人物評価、つまり、即戦力で勝負なのです。

教採は別に学生さん有利でも、講師有利でもありません。即戦力になる人が採用されます。教育委員会は、教師としてすぐに戦力になりそうな人を採用します。採用試験だから当たり前ですね。あなたを教育するための試験ではない。仕事ができるかどうかを試す試験なのですから。

筆記試験が免除されて喜ぶのはいいのですが、本当に人物試験で他の受験者と勝負できる面接力、模擬授業力、場面指導力があるかどうかを自分に問い直し、まだ不十分ならば、あと1ヶ月ほどで徹底的に身に付けていかなければなりません。それが、筆記試験免除者の勉強戦略です。

大学推薦などで、筆記試験が免除になった人は、決して「自分は学生だから、模擬授業や場面指導が下手でも仕方ない」なんて言い訳をしてはいけません。筆記試験を免除してもらったということは、その言い訳ができなくなったということですから。

いいですか。筆記試験を免除してもらった学生さんが、面接や模擬授業や場面指導まで、学生なんだから下手でも仕方がないと言い始めたら、大学推薦の学生は全員合格させなければならないことになります。そんなことは絶対にありませんし、そうであってはなりません。試験は試験です。優秀者が勝ちます。

だからこそ、筆記試験免除は、嬉しくありがたいことではあるけれども、自分の合格可能性をどちらかと言えば厳しくしたと認識する必要があります。はっきり言えば、筆記試験免除の学生に2次試験で勝つ方法はあるのです。筆記試験免除の学生のどこが弱いかは高い確率で予測できます。

筆記試験免除者が弱いところを徹底的に訓練しておけば彼らに劣ることはない。彼らとの差も見せつけることができる。これが筆記試験免除者に勝つ秘訣です。反対に、筆記試験免除者がこんな風に負けない方法は、人物試験で自分が弱いところを徹底的に特訓しておくことです。演習量の多い方が勝ちます。

(2)の筆記試験免除による学力不足を2次試験で露呈しないということも重要です。他の県の教採を受けない場合、筆記試験免除が決まった途端に、教職教養や専門教養を勉強しなくなります。そして、2次試験の面接や模擬授業、場面指導、集団討論などで学力不足を露呈することがあります。

人間とは弱いのです。筆記試験免除とは、試験を受けなくてもよいという意味であって、決して、勉強しなくてもいいという意味ではありません。でも、勉強しなくてもいいという風にとってしまうのが人間の弱さです。だから、面接官は、筆記試験免除者には面接等で敢えて、教職・専門教養に関して聞きます

聞かないにしても、模擬授業や場面指導、集団討論などで、学力不足はすぐに露呈します。講師経験者は学力不足を自らの指導経験で補えますが、学生にはこれができない。だから、学力不足の学生の模擬授業や場面指導、集団討論などは本当に見ていてかわいそうなくらいダメダメなものになってしまうのです

だから、広島教採塾の受講生が「筆記試験免除・1次試験免除」を勝ち取った時には、私は「おめでとう。良かったね!」とは言いません。「チャレンジングだね!もっと勉強しようね!」と言います(微笑)。

私は、1次試験免除者には、免除前以上の課題を与えます。更に厳しい演習を課します。面接演習や模擬授業演習に求める水準を一気に高くします。だって、そうしないと合格を自ら捨てることになるのですから。

1次試験免除ということは、合格に近づくことではないのです。自分が受ける人物評価のウェイトとハードルを上げることに過ぎないのです。言い換えれば、学力・人物と総合的に評価してもらうのか、人物だけで評価してもらうのかの違いだけです。自分という人物に自信がなければ喜べることではありません

少し厳しめの言い方をしました。でも、だからこそ、一次試験免除者には、合格を逃さない勉強法があるのです。その戦略をしっかりと持っていれば、1次試験免除は大きなメリットになります。講師経験者に負けない人物評価での勝ち抜き方を磨いておかなければなりません。

1次試験免除者、筆記試験免除者は、人物評価で勝負です。

人物評価を完璧に演習しておかなければ、教採合格はありません。

今からでも間に合います。

面接や模擬授業、場面指導などの演習を徹底的に行ってくださいね!!

では、また明日!!

広島教採塾
河野正夫

—–

コメントはまだありません

コメントを残す

旧ブログ記事
4月は「レトリカル・パフォーマンス」の特訓で、教員採用試験の面接で絶対合格を狙います!!

レトリカル・パフォーマンスという言葉をご存知でしょうか?   あまり広く使われている言葉で …

旧ブログ記事
川上貴裕ファンの方、グッドニュースです!!自己アピール添削のプチ個人レッスンを東京で開講!!

川上貴裕ファンの方、グッドニュースです!!     川上による自己アピール添削の …

旧ブログ記事
これから1ヶ月余りは、Ryoさん三昧!!Ryoさんからパフォーマンスの力を学びましょう!!

これから1か月余りは、まさに、Ryoさん三昧です!!       &n …