合格を勝ち取るための模擬授業の12の技法とは??

模擬授業で合格を勝ち取るための昨日の記事の続編です!!

教採の模擬授業は10分間前後であることが多いですよね。都道府県によって、5分程度から15分くらいまでの幅がありますが、概ね10分程度で考えておけばよいと思います。従って、わずか10分間程度で自分に授業力があることを評価してもらわなければならないのです。模擬授業は日々の実際の授業とは少し違った演出と技法が必要です。でも、模擬授業の技法は日々の実際の授業にも活用できるものです。普段は意識しない模擬授業の技法を紹介していきましょう。

題して、「合格を勝ち取るための模擬授業の12の技法とは??」です!!

模擬授業の技法(1) 右手にチョークを握って板書をしている時(右利きの場合)、左手はどうしていますか? 案外、左手が不自然な場所にあったり、変な動きをしていたりします。あなたは書いている右手に集中していても、あなたを見ている子どもは左手も気になります。左手の位置や動きにも注意が必要です。

模擬授業の技法(2) 生徒に向かって話している時のあなたの立ち位置と体の動きを意識的に把握していますか? 左右にせわしなく動いたりしていませんか。ゆっくりと立ち位置を変えることは効果的な場合がありますが、貧乏ゆすりのように左右に動くと見苦しいものです。話す時のポジショニングに注意してください。左右に不必要に歩き回るなんて最低ですよ。

模擬授業の技法(3) 板書の際の字の大きさは、握りこぶし(グー)の大きさくらいが標準です。強調して大きく書くときは、手のひら(パー)のサイズくらいが適切です。この大きさで自然に字を板書に書けますか?

模擬授業の技法(4) 板書する時に黒板の方だけを向かって、子どもたちに背中を向けてはいけません。一般には四部六部の構えが最適だと言われます。4割黒板に向かい、6割子どもに向かう姿勢です。板書内容によっては6割が黒板で4割が子どもでもOKです。子どもに視線を配りながらの板書が重要です。

模擬授業の技法(5) 板書する時の姿勢は四部六部の構えと言いました。ここで重要なのは、その姿勢で黒板に上手にスピーディーに文字が書けるかということです。四部六部の構えでも自然に板書できるようなトレーニングが必要です。子どもに背を向けなければ黒板に文字が書けないようではダメです。

模擬授業の技法(6) 模擬授業中のあなたのニュートラルポジションを意識的にとれますか? ニュートラルポジションとは特にジェスチャーや板書、指差しなどをしていない自然な姿勢のことです。自然な姿勢はどんな姿勢でもよいということではありません。意識的なニュートラルポジションは大切です。ニュートラルポジションとは、そこから自由に自分の意思で動き始めることができる基本姿勢のことです。演劇などではよく使われる用語ですね。授業に臨む教師もニュートラルポジションが適切に取れていると教師の体の動きが自然かつ効果的に見えますよ。

模擬授業の技法(7) 子どもの発言の拾い方、活かし方に工夫がありますか? 模擬授業では他の受験者や面接官が子ども役を演ずることが多いです。面接官が子ども役のときは、わざと間違った答えや、ふざけた発言をすることがあります。それらをうまく受けて、授業にポジティブに活かす工夫が必要です。

模擬授業の技法(8) 指導する時の教師の言葉を指導言といいます。指導言は、一般に「発問」、「説明」、「指示」に分けられます。教師の指導言は、発問なら発問、説明なら説明とそれぞれが独立してはっきりしていなければいけません。一文でだらだらと説明しながら指示をしたりしてはダメですね。

模擬授業の技法(9) 子どもたちは板書をノートに書き写そうとするものです。板書するときは、今、書き写すべきなのか、後で書き写す時間を与えるのか、あるいは、ノートに書き写さなくてもいいものかを明確にして上げる必要があります。板書するときは子どもたちが書き写しやすいような配置も大事。また、子どもは教師が板書するのを追っかけながら書き写します。教師が何も言わず勝手に後で行間に何かを書き入れると子どもたちのノートには空いた行がないかもしれませんね。子どもたちは、「先生!!字を書くスペースがありません!!」と叫びますよ!(特に小学生)

模擬授業の技法(10) 完成した板書は子どもがノートに書き写したときに、その授業の記録となります。子どもが翌日、一週間後、一ヶ月後に読み返したときに、授業で学んだことを思い出せるようなものにする必要があります。板書は単に教師の説明を容易にする道具ではなく、子どもの学習財産ですから。

模擬授業の技法(11) 教採の模擬授業は、通常は45分/50分授業の導入の10分前後という想定です。現実の授業では最初の10分前後に授業のクライマックスは来ませんね。でも、模擬授業はあなたの採用を決めるオーディションです。導入の部分とは言え、それなりの盛り上がりが必要です。導入部分をいかに興味深いものにし、盛り上がりをつくることができるかが、教採での模擬授業の合格の秘訣です。導入部分の10分前後に盛り上がりを必ず創り出すのは難しいことではありませんし、実際の授業でも必要なことなのです。なぜなら、導入がつまらなければ、子どもたちはその授業に興味を持ってくれません。模擬授業とは、結局のところは、動機づけの上手下手の評価なのです。

模擬授業の技法(12) ちょっとした授業用の「小ネタ」を持っておくと授業を盛り上げ、聴いて楽しいものとなります。「小ネタ」は普段からいろいろと仕入れておく必要がありますが、学習指導要領などに書いてあることも十分に「小ネタ」として使えますよ。
例えば小学6年生の国語での「小ネタ」。「皆さんは、小学校を卒業する時には、なんと1006字もの漢字を知っていますよ!千字以上の漢字、凄いですね。さあ、皆さんが使っている教科書で小学校で最後に学ぶ漢字、『ラスト漢字』は?」なんてのもアリです。

12の模擬授業の技法、実は、当たり前と言えば当たり前のことばかりなのです。ベテランの先生ならごくごく普通にやっていらっしゃることです。でも、教採受験者が緊張して望む模擬授業では、見落としがち、忘れがちのものばかりです。

この12の技法を実践して最高の模擬授業を行って、教採合格を勝ち取ってくださいね!

では、また明日!!

広島教採塾
河野正夫

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