これを知る者は、これを好む者に如かず。
これを好む者は、これを楽しむ者に如かず。
口語で言えば、
あることを知っている人は、そのことが好きな人にはかなわない。
そのことが好きな人は、そのことを楽しんでいる人にはかなわない。
となります。
ただ単に物事を知っているよりも、それが好きだという方が素晴らしい。それが好きだというだけよりも、それを楽しんでいるという方がはるかに素晴らしい。こんなことを二千数百年前に書かれた論語が教えてくれます。
私たちは、何かを知ったら、それで終わりにしてしまいがちです。何かを学んでも、とりあえず理解し、知ってしまったら、それ以上のことを求めないことが多くあります。例えば、ある外国語を勉強して、ある程度、理解できたら、それで終わり。特にその外国語に思い入れがあるわけではない、なんてこともしばしばあります。要は、知って終わりなのです。
時には、私たちは、何かが大好きになります。でも、大好きだけでは、すべては上手くいきません。例えば、英語は好きなのだけれど、文法を覚えるのがしんどい。単語を覚えるのは苦痛だ。外国人と英語で話すのは緊張する。好きは好きだけれど、しりごみするところがたくさんある
しかし、あることをすることを本当に楽しいと思ったら、幸せそのものです。そのことが困難なことであろうが、時間がかかろうが、楽しみ始めたらこちらのものです。ハードなスポーツでも、複雑なジグゾーパズルでも、楽しいと思えばいつでも、いつまでも続けることができます。
「知る」や「できる」は素敵なことですが、あくまでも知識的、技術的な問題です。
「好き」というのはもっと素敵なことですが、「好き」もまだ、「好きだけど・・・」という風に、心に留保がありがちです。
でも、「楽しい」は、もう留保条件はありません。楽しいは、楽しいなのです。楽しいからするのです。楽しいからいつでもやりたいのです。
「ピアノが弾ける」は、弾けるという事実だけで、本当は弾きたくないのかもしれませんよね。
「ピアノを弾くのが好きだ。」は、ピアノを弾くことは好きだけれど、もしかすると、楽譜を読むのは嫌いなのかもしれません。
「ピアノを弾くのが楽しい。」であれば、もうそこには、他のことが嫌いとかイヤだとかは関係なく、純粋にピアノを弾くことで幸せを感じていますよね。
仕事でも同じことが言えますよね
仕事ができる。(でも、不満がいっぱい。)
仕事が好きだ。(でも、上司は嫌いだ。)
仕事を楽しんでいる。(これは純粋ですよね。)
仕事を楽しめるようになりたいですね。
教師志望者の皆さん、教育という仕事を大いに楽しみましょうね!!
では、また明日!!
広島教採塾
河野正夫
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