教採に合格するための「想い」の高め方、磨き方、表現の仕方とは?
- By: Kyousaijuku
- カテゴリー: 合格への戦略, 教育論, 面接力向上
【教員採用試験のバイブル】
教員採用試験では、自分の「想い」を表現し、伝えなければならない場面がいくつもあります。
個人面接や集団面接でも、もちろんそうですが、願書に添える自己アピール文や志望動機文、あるいは面接カードなどでも「想い」をしっかりと表現して、伝える必要があります。
「想い」の高め方、磨き方、表現の仕方について考えてみましょう。
まずは、「想い」とは何か?ということについて考えることから始めます。
「想い」にもいろいろ定義や解釈はあるでしょうが、教採や就活での「想い」とは、
「誇れること」
「伝えたいこと」
「志としてやりたいこと」
です。
「誇れること」とは、あなたがこれまでの人生でどんな風に生きてきたかについての想いです。
特に自慢とか人より優れているという風に限定して考える必要はありません。
あなたらしさ、あなたの魅力、あなたの経験のユニークなところ、あなたならではのエピソードなど、そんなことを意識しておくことです。
「誇れること」は、自己アピールに直結します。
自分はどこがスペシャルでユニークなのか、そして、どんな人間的な魅力を持っているのか、これが自己アピールの根幹だからです。
自己アピールは他者に好感、共感を感じてもらうためのものです。
それにはまず、自分で好感・共感を感じる部分を探すのです。
「伝えたいこと」とは、あなたが面接官、採用側にどうしても知ってほしいあなたの考え、姿、態度、経験、情熱などです。
先程の「誇れること」にも通じることも多いのですが、誰でも人に伝えたい、知っていほしい、評価して欲しいものはあるはずです。
それを明確に意識しておくことが重要です。
「伝えたいこと」がないのに、いくら雄弁に語っても、当然ながら相手には伝わりません。
そもそも伝えたい内容がないのですから。
面接の応答がこうなってはダメです。
特に伝えたくもないけれど、聞かれたから、聞かれたことに機械的に答えるでは、たとえ、その答えが事実であっても共感は勝ち取れません。
また、「伝えたいこと」にはあなたの本気の興味・関心・情熱・心情などが込められていなければなりません。
単に話せることは伝えたいことではありませんし、知っていることも伝えたいことではありません。
伝えたいこととは、あなたが相手に話して、相手の共感・好感・賛同を勝ち取りたいことなのです。
「志としてやりたいこと」とは、あなたがこれからやり遂げたい夢、目標、到達したいゴールのことです。
教採であれば、教師になって何をしたいのか、子どもたちに、社会に、未来にどんな貢献をしたいのか、ということです。
これは、志望動機に直結することでもあります。
この「志としてやりたいこと」というのが、先の「伝えたいこと」であることもあり得ますし、そうであってほしいものです。
いずれにしても、あなたが教師になって何をしたいのか、どんな教育をしたいのか、子どもの成長にどのように貢献したいかについてのヴィジョンを持っておく必要があります。
いま述べたことを敢えてクエスチョン形式にまとめると次のようになります。
1.あなたには自分自身で誇れるところ、好きなところがありますか?
2.あなたには採用側に伝えたい思いや心情や情熱がありますか?
3.あなたには実現したい夢や希望がありますか?
ですから、もしある受験者が
1 自分のことは好きではないし、良いところも思いつかない。
2 教採を受験はしているが、これといって伝えたいということはない。
3 夢や希望と言われても思いつかないし、別にそんなものはない。
と言ったとしたら、この受験者は教師に向いているでしょうか?
もちろん、答えは明白ですね。
別の角度から考えると、このことは教師の資質を表しているとも言えます。
言い換えてみると、
1.人間的魅力・豊かさがある。
2.情熱・愛情がある。
3.使命感・挑戦心がある。
ということになります。
「誇れること」、「伝えたいこと」、「志としてやりたいこと」の3つを持つということは、教師の資質を持つということにも繋がるのです。
そして、これらが自己アピールや志望動機の根底になるのです。
これらを、まず、自分の中で探して見出していかなければなりません。
全てはそこから始まります。
教員採用試験の人物評価の準備は、単なる面接対策や質疑応答の原稿作りではありません。
結局は自分磨きであり、自己の確立でもあります。
自分の心に何もなく空虚なままでは自己アピールも志望動機も語れません。
自分を知らずして、子どもを教える教師にはなれません。
まずは自分の想いを固めることです。
さて、教採においての「想い」とはどんなものかを話してきましたが、では、その「想い」をどのようにカタチ・言葉にしていけばよいのでしょうか。
カタチなき想いでは相手に伝わりません。
想いはカタチにしてこそ、言葉にしてこそ、相手の心を動かすことができるのです。面接ではここが試されます。
「想い」をカタチに、言葉にするには、いくつかの技があります。
工夫が必要です。
これらについては、あらためて、お話しますね。
ご期待ください。
では、また明日!
河野正夫