教員採用試験に合格するためには、学びの変革が必要です!
- By: Kyousaijuku
- カテゴリー: 不合格の理由, 教育論, 筆記で満点を
【教員採用試験のバイブル】
人は、誰でも、自分にあった学習方法があります。
でも、その学習方法は、達成しようとしている目標に合致したものである必要があります。
教員採用試験に合格するためにも、一定の学習をする必要があります。
筆記試験が課されていれば、なおさらです。
また、競争倍率が高ければ、合格するには、それなりの得点が求められます。
目標得点をクリアするためには、学習方法の工夫が不可欠です。
教員採用試験の筆記試験の勉強をしている人をこれまで1,000人以上、知っていますが、最初は、ほとんどの人が、「暗記」中心の勉強をしていました。
理解しなくてもいいから、とりあえず覚えるという勉強方法です。
ここで、私は、「暗記」を頭ごなしに否定するつもりはありません。
確かに、「暗記」は最高の学習方法ではありませんが、「暗記」が大いに役立つこともあるのは事実です。
私がここで問題にしているのは、「暗記」の是非ではありません。
私がここで問題にしているのは、「暗記」が、あなたの学習方法として、目標を達成するものになっているかということです。
教員採用試験を受験する人、全てが、小学校、中学校、高校、大学で、最高の学力、最高の成績を取ってきた人だとは限りません。
教員採用試験を受験する人の中には、確かに、これまで、ずっと高い学力・成績を維持してきた人もいますが、その多くは、必ずしも優秀な学力・成績を維持してきたわけではない人です。
これが悪いと言っているのではありません。
小・中・高・大の成績が直ちに、教員採用試験の合格可能性を運命づけるわけではありません。
でも、学習方法の戦略性は、教員採用試験の合格可能性を大いに運命づけます。
結論から言います。
学習方法が上手い人は、教員採用試験に合格します。
学習方法が下手な人は、教員採用試験で不合格になります。
どういうことかを説明しましょう。
受験勉強と言えば、「暗記」しか思い浮かばない、「暗記」しかできない人は、小・中・高・大と、これまでも、「暗記」中心の勉強をしてきたはずです。
確かに、それで、小・中・高・大とそれなりに過ごしてきたのでしょう。
でも、例えば、100点満点のテストで言えば、平均点か、それ以下の得点を取ることが多かったのではないでしょうか?
「暗記」だけの勉強方法をしている人が、超難関の名門高校やブランド大学に進学しているというのは、どちらかと言えば、少数なのではないでしょうか。
日本の学校制度の場合、「暗記」だけでも、それぞれの学校で進級できます。
思考力がないからといって留年するようなことはないでしょう。
「暗記」中心の勉強だけでも、高校や大学には進学できます。
実際、「暗記」だけでも、かなりの高校や大学を選択することはできるでしょう。
でも、そういう人は、次のことを知りません。
毎回の定期テストなどで、100点満点を取る人は、高得点を取る人は、「暗記」だけではなく、思考力や創造力が高く、「暗記」以外の学習方法を身に付けている。
超難関の高校や大学に進学した人は、「暗記」だけでなく、思考力や創造力が高く、「暗記」以外の学習方法を身に付けている。
学力や成績が圧倒的に高い人は、「暗記」だけの勉強方法で学んでいるわけではありません。
課題を見つけ、思考し、創造的に工夫し、課題を解決しています。
もちろん、その過程で、「記憶」もします。
でも、「暗記」だけで、学びを終わらせることはありません。
だから、学力・成績が圧倒的に優秀なものになります。
ひるがえって、教員採用試験を考えてみます。
もともと学力が高く、上に書いたような思考力や創造力を総動員した学習ができる人は、教員採用試験で高得点を勝ち取ることも極めて容易です。
でも、「暗記」中心の人が、平均点以上の高得点を取ることは、極めて難しいのです。
少し、挑戦的な言い方をしましょう。
「暗記」中心の勉強しかしてこなかった人に尋ねます。
あなたは、これまで、定期テストで、常に、満点・高得点を取ってきたでしょうか?
あなたは、これまで、入学試験などのテストで、満点・高得点を取ってきたでしょうか?
あなたの得点は、せいぜい、平均点付近か、平均点以下ではなかったでしょうか?
あなたは、これまで、自分は、特に勉強ができる方ではなく、試験前に暗記中心の勉強をすることで、かろうじて、「生き延びて」きた人なのではないでしょうか?
はっきり申し上げて、このような「暗記」中心の学びだけをする人が、思考力や創造力を重視する学びを習慣的に行っている人に、テストという舞台で勝てるはずがありません。
これまでの小・中・高・大の定期テストや、入学試験と同じように、教員採用試験でも、満点・高得点を取るのは、思考力・創造力を重視した学習方法で学んだ人たちです。
あいかわらず「暗記」中心の学びしかできない人は、結局は、平均点近くか、平均点以下の得点しか取れません。
特に、筆記試験では、その傾向が顕著です。
筆記試験が中心となる1次試験の競争倍率が、2倍以上になれば、平均点では、合格できません。
だから、「暗記」中心の勉強しか知らない人は、教採の1次試験で不合格になります。
1次試験の面接や討論を責めないでください。
1次試験で不合格になるほとんどの人は、学力不足であり、学習方法を間違っているから、不合格になるのです。
「暗記」中心の勉強方法しかできない人は、自分の限界を知っています。
自分はどんなに頑張っても、今のままでは、よくても平均点(例えば、60%内外)しか取れないことを知っています。
これまでも、そして、これからも、100点満点で60点内外以上の得点は取れないことは、頭の中ではわかっています。
でも、他の学習方法をしらないので、これまで通りの「暗記」中心の学びを続けます。
そして、1次試験で不合格になり続けます。
この負の連鎖を断ち切る必要があります。
「暗記」中心の学びでは、平均点を超える得点を取ることは困難です。
そして、そのことは、あなた自身の小・中・高・大の経験で実証済みです。
教員採用試験に合格したいのであれば、学びの方法をシフトする必要があります。
思考力・創造力を鍛錬しながら、理解ある記憶を重視していく必要があります。
私は、常々、教員採用試験の筆記試験は、次のプロセスで学ぶ必要があると力説しています。
認知―理解―記憶―活用
認知とは、まずは知ることです。
理解とは、知ったことがどういうことかを考え、納得すること。
記憶とは、それを頭の中に定着させること。
活用とは、それを実際の場面で使うこと。
シンプルですが、単なる「暗記」とは、まったく異なるプロセスです。
教員採用試験の筆記試験でも、このプロセスで学べば、高得点を勝ち取ることは簡単です。
少し、話を発展させてみましょう。
これからの学校教育は、アクティブ・ラーニングが重視されます。
アクティブ・ラーニングは、新学習指導要領の言葉を借りれば、「主体的・対話的で深い学び」です。
もう少し、付け加えれば、学習者自らが、課題を発見し、思考し、創造的に工夫し、対話し、課題を解決していくというプロセスです。
確かに、アクティブ・ラーニングは大切な学習の在り方です。
でも、最も重要なことは、教師の多くは、教師志望者の多くは、「アクティブ・ラーナー」ではないということです。
そうなのです。
アクティブ・ラーニングで教える予定の教師が、自らは「アクティブ・ラーナー」ではないのです。
教師自身が、教師志望者自身が学ぶときは、例えば、教員採用試験を受験するときは、主体的でも、対話的でも、深い学びもしません。
ただ、「暗記」するだけです。
他の学習方法を知らないからです。
「暗記」しかできない人は、
主体的な学びはできません。
対話的な学びはできません。
深い学びができるはずはありません。
でも、教員採用試験を受験する人の多くは、旧態依然とした「暗記」中心の勉強しかできません。
あたかも、「暗記」という学習方法に呪縛されているかのようです。
来年(2019年)の夏の教員採用試験で、合格を勝ち取りたいと本気で願っている方、「暗記」という呪縛から解放されてください。
たとえ、これまでの人生では「暗記」という勉強方法しか取ってこなかったとしても、これからの1年間は、学習方法を変革し、思考力と創造力を身に付けてください。
そうすれば、あなたの学力は変わります。
あなたの教員採用試験での成績が変わります。
そして、教員採用試験に合格し、アクティブ・ラーニングで教えることができる教師になれます。
学びに変革を!
これは、子供たちに対してだけではなく、教師志望者に対するメッセージでもあります。
では、また明日!!
河野正夫