【寄稿記事】あなたの夢はなんですか?by ゆうきくん。
- By: Kyousaijuku
- カテゴリー: 教育論
本日のブログ記事は、「ゆうきくん」による寄稿記事です。
ゆうきくんは、元受講生の中でも、最も能力あふれる若者の一人で、これからの学校教育を大きく変革していくことができる最高のイノベーターだと私は信じています!
ゆうきくんの寄稿記事をお楽しみください!
「君なら確実に合格するよ!」
思い返せば、初めて私と会い、私のとてつもなく不利なバックグランドを聞いた後、あっけらかんとした笑顔で河野先生が発したこの言葉で、私の人生は大きく変わりました。
私には採用試験において不利なバックグランドがありました。
それは有名大学や教育大学を卒業していないこと。学力や知名度で言えばいわゆる二流大学、いや、もしかすると三流かもしれません。さらに大学卒業後に民間企業で勤めていたということです。
当時の私はそのバックグランドをどうすれば強みに変えられるかもわかっていませんでした。そんな時、運良くインターネットで広島教採塾を見つけたのです。
藁にもすがる思いで河野先生の単発講座を受講し、ここでも運の良かった私は講座の後に河野先生と話をする機会をいただくことができました。
河野先生の魔法のような言葉は、私の不利なバックグランドを大きな武器に変えてくれました。結果は言うまでもなく、一発合格でした。
あれ、合格後の話をしなければいけないのに、前置きが長くなってしまいましたね(笑)河野先生との出会いを思い出しているとついつい・・・では、話を本題に戻します。
自己紹介が遅れました。私はゆうきと言います。中学校で社会科を教えている、若年の教員です。河野先生は伝説の受講生の1人と身に余る紹介をしてくださいましたが、私は河野先生の教え子の中では劣等生だと自覚しています。
そんな私だから、そして若年教員だからこそ語れる視点で、この機会に何か1つでも皆さんの参考になればと思い、僭越ではありますが、寄稿の依頼を受けさせていただきました。
私は教師を志した時からずっと取り組んでいることがあります。採用試験の時も面接官に聞かれて、熱く語ったことです。
それは「夢や意見を一人称で語れる人間づくり」です。
私は生徒に問いかけ続けています。
「あなたの夢は何ですか?」と。
夢は全てのエネルギーです。
夢を持っている人間は強いです。輝いています。
逆に言うと、夢を持たない人間は弱く、儚いです。
例えば勉強を、穴を掘ることに例えてみましょう。
そこに何も埋まっていないのに、毎日何時間も穴を掘るということはただの苦行でしかありません。
もしかすると途中で穴を掘ることをやめる人がほとんどだと思います。
しかしそこに何億円、場合によっては何兆円もの金塊が埋まっていればどうでしょうか?
どんなに深いところに金塊が埋まっていても、必死に穴を掘り続けると思いませんか?
夢とはまさにその金塊と同じなのです。
だから私は生徒に勉強しなさいとはほとんど言いません。
「夢を持ちなさい。」と言い続けています。
勉強の仕方を教えるのではなく、勉強をする意義を教えています。
根本的なことがわかっていない生徒が意外と多いのです。
それが功を奏したかはわかりませんが、現在、学年のトップ10のうち5人は私のクラスからでています。
この文章を打っている今も、教室で生徒達が夏休みにもかかわらず自主的に学習に励んでいます。その人数はクラスの8割に及びます。そして一人一人が素敵な夢をもっています。
中学生は思春期の時期です。勉強で悩み、恋愛、部活で悩み、人間関係でも悩みます。そんな時、夢があれば、頑張る原動力になるものです。
教科の話を少しだけさせてもらいます。
私は合格後から、「投影型学習指導」という学習方法の研究を重ねています。
「投影型学習指導」と聞くと何か少し難しいですよね。
簡単に言うと「あなたならこういう時どうする?」と、生徒に考えさせる授業です。
「意思決定学習」とも言いかえることができるかもしれません。
私が授業で大切にしていることは「切実性」です。
学習者が学習課題を「自分ごと」として捉えるということです。
簡単な例を出すと、1853年に浦賀にペリーがやってきますよね。
その時、教科書のまま、ただ勉強すると、アメリカの圧力に負けて日本は鎖国政策を廃止したという視像的認識(ただ教科書で見たままの一面的な認識)になってしまいます。
それではただの知識の習得だけになってしまいます。
もちろん知識の習得も大切なことではありますが、これからの時代、それだけでは不十分です。
大切なことは習得した知識をいかに活かすことができるか、視像的認識(一面的な認識)から映像的認識(立体的な認識)へ変換できるかが非常に重要です。
だから私は各単元で一度は生徒にこう問いかけます。
「あなたならどうする?」と。
そうすると生徒は本当に様々な意見を出します。
その意見を教室でぶつけあい、どうするべきかを議論させるのです。
実際に当時の江戸の人たちはいろんな意見を出したみたいですよ。
これが「投影型学習指導過程」というものです。
前述した「夢や意見を一人称で語れる人間づくり」にも通ずるところがありますね。
本当はもっと深く、多くのことをみなさんに紹介できたら良いのかも知れませんが、このくらいにさせてもらいます。
いつかどこかでみなさんに会えたら、同じ教育者として、たくさんのことを語り合いたいです。
河野先生、また私も懇親会にでも誘ってくださいね。
最後にこれから教師を目指す全てのみなさんにこの言葉を贈ります。
「あなたの夢はなんですか?」
みなさんの合格とこれからのご活躍を心からお祈りします。
追記
河野先生、当時は本当にお世話になりました。河野先生に出会っていなければ、間違いなく今の自分はありません。感謝してもしきれない思いです。河野先生の予想していた通りに、本番の面接が進んでいったとき、改めて河野先生のお力を感じるとともに、あまりのすごさに先生のことが怖くなったことを思い出します。笑 河野先生が教えてくださったことの一つ一つが今でも私の中で生きています。これからも御指導よろしくお願い致します。
Contributed by ゆうきくん。