学びの停滞の正体とは?不合格の本当の理由とは?

不合格の理由

今日は、かなり衝撃的なことを書きます。

 

 

真実ではありますが、多くの人が触れないことを、今日は、あえて書きます。

 

学びの停滞の正体は何でしょうか?

 

学習者の能力不足?

学習者の努力不足?

教師の能力不足?

教師の努力不足?

教材の選定ミス?

 

上記のようなことも、たまにはあるかもしれませんが、ほとんどの場合は、上記の理由ではありません。

 

多くの場合、学習の停滞の正体は、仕組まれた画一的な受験勉強によるものです。

 

学校教育を考えてみてください。

中学校は、高校入試のために存在するかのように教育が行われている現状があります。

高校は、大学入試のために存在するかのように教育が行われている現状があります。

大学は、(多くの教授たちはそうではないでしょうが、学生マインドとしては)、就職活動のために存在していると疑われる現状があります。

 

もちろん、中学校でも、高校でも、本来あるべき教育をしようとしている学校もあり、先生方もいらっしゃいます。

でも、全国を広く見渡せば、やはり、入試のための受験勉強が大きな柱になっていることは否定できません。

 

そして、その受験勉強は、強大な受験産業によって、かなり画一的に性格づけられています。

塾、予備校、通信教育、問題集、参考書、こういった受験産業が、

 

「ここが出る!」

「これを丸暗記すれば、大丈夫!」

「ポイントはここ!」

「予想問題!」

 

などと、受験マインドをあおります。

全国の受験生は、こうやってあおられて、多くは画一的な学習方法で勉強します。

 

昨日のブログでも触れたように、画一的な学習方法で勉強すれば、結果は、明らかです。

 

もともと合格しそうな人が合格し、もともと合格しそうでなかった人は不合格になる。

 

これが結果です。

 

画一的な受験勉強をしても、誰もが東京大学に行けるわけではありません。

画一的な受験勉強をしても、全員が志望校に行けるわけではありません

 

でも、受験産業は、受験マインドをあおり、受験を「文化」として、定着させます。

20世紀の思想を借りるならば、受験言説とでも言うべきディスクールがそこには生まれます。

 

でも、その受験言説は、決して、全ての人を幸せにすることはありません。

Status Quo、つまりは、元々あった学力差や能力差を、相対的に底上げしながらも、相対的な差は解消しません。

つまり、合格者と不合格者が入れ替わることは、ほとんどありません。

 

教員採用試験でも同じです。

高校入試や大学入試ほどではないにしても、教員採用試験も受験産業化しています。

そして、ほとんどの場合、教員採用試験の受験言説も、高校入試や大学入試の言説を準えているものです。

 

先に述べた、

 

「ここが出る!」

「これを丸暗記すれば、大丈夫!」

「ポイントはここ!」

「予想問題!」

 

というような言葉があちこちで叫ばれます。

 

そして、教員採用試験でも、もともと合格する資質があった人が合格し、不合格になりそうな人が不合格になっています。

 

さらに悪いことには、このことが、数字で検証されたことはありません。

 

各予備校や各講座は、合格率90%以上!などと喧伝します。

しかし、不合格を繰り返す人は、どんなにその予備校や講座に通っても合格することはないことを語ることはありません。

合格率90%以上なのは、それなりに優秀な大学生やそれなりに優秀な若手の講師であることが語られることもありません。

 

ユニークな経歴のある人、学習の仕方に困難を覚えている人、面接で自分を表現できない人のことは、多くの場合、語られません。

 

高校入試でも、大学入試でも、全ての受験者の志望が叶えられないように、教員採用試験でも、全ての受験者が合格するわけではありません。

競争倍率が5倍なら、合格するのは、わずか20%です。残りの80%は、不合格となります。

 

私は、旧態依然とした受験産業が生み出す受験言説に乗っかっていたのでは、全ての受験者が合格のチャンスをつかむことは不可能だと考えています。

全ての受験者が合格のチャンスをつかむというのは、たとえ、全体の20%しか合格しないとしても、すべての受験者が、その20%に到達する可能性があり得るという意味です。

 

でも、実際は、すべての受験者が、合格する可能性を持って、受験しているわけではありません。

受験時に既に、合格は不可能だという資質と能力、知識と教養で受験している人もたくさんいます。

 

そして、受験産業は、このことを知っていても沈黙します。

模擬試験などの結果からも、講座でのパフォーマンスからも、どう考えても、合格は不可能だという人も、合格が見えている人と同じ指導を続けます。

受講料分の当然の指導と言えば、それまでですが、絶対に合格しないと分かった上で、受講させて指導するわけですから、あえて意地悪を言えば、「受講料詐欺」と言えるかもしれません。

 

話を本題に戻しましょう。

 

不合格になる受験者自身は、分かっているはずです。

自分の学習スタイルでは、筆記試験で合格点に達することはできないということを。

自分の今の語りと表情では、面接で合格を勝ちとることはできないということを。

 

でも、そういった受験者は、学習の方法を変えることをしないことがほとんどです。

 

言い方を変えましょう。

 

丸暗記で満点が取れる人は、丸暗記をすればいいのです。

それが、その人には最適な学習方法ですから。

 

予備校や講座を受講することで、高得点が取れるのであれば、受講すればよいのです。

それが、その人には最適な学習方法であるならば。

 

でも、不合格になる人、不合格になり続ける人は、自分に最適でない学習方法を続けます。

中学校の頃から、高校の時も、丸暗記型の勉強しかしたことがなく、定期試験などの筆記試験で、平均点程度しか取ったことしかない人が、いまだに、丸暗記型の勉強を続けています。

 

昨年の教採を受けた人で、丸暗記型の勉強をして、昨年の教採の筆記試験でも丸暗記型の勉強をして、平均点程度しか取っていない人が、また、今年も丸暗記型の勉強をしています。

 

結果は明らかです。このような受験者は、丸暗記型の学習方法では、せいぜい、平均点程度しか、取れないのです。

競争倍率が2倍以上なら、平均点程度なら、不合格の可能性が極めて高いことを知っているのにもかかわらず、学習方法を変えません。

 

自分にはユニークな経歴があり、これまでも面接でその経歴をものすごく突っ込まれて不合格になったにもかかわらず、大学生や講師1年目の人と同じ、面接演習しかしない人が多くいます。

語ることも、自己アピールも志望動機も、大学生と同じようなことを言います。

予備校に行って、周りは、大学生や若い講師ばかりなのに、周囲の受験生と同じような練習をしていれば、合格すると錯覚している人がいます。

たとえ、その予備校の合格率が90%であったとしても、不合格になった10%を分析せずに、90%という数字を信じてもダメです。

数字が重要なのではなく、数字のデモグラフィー(どんな人たちが合格し、どんな人たちが不合格になったのか)を分析することが重要なのです。

 

実は、昨日の夜の講座(6月20日水曜日の水曜広島校)で、私は、3時間の講座のうち、10分程度を使って、今日、このブログに書いたような話をしました。

教採塾も、教採受験者の眼から見れば、予備校の一つ、教採対策講座の一つでしょう。

でも、たとえ、教採塾の講座を受講していても、自分に最適ではない学習方法で学んでいたら、教採での合格はあり得ないことをお話ししました、。

 

新学習指導要領には、6つの枠組みが示されています。

 

1.何ができるようになるか。

2.何を学ぶか。

3.どのように学ぶか。

4.子供一人一人の発達をどのように支援するか。

5.何が身に付いたか。

6.実施するために何が必要か。

 

この6つの枠組みは、これからの学校教育だけではなく、教員採用試験に合格するためにも必要なことです。

 

1の「何ができるようになるか」です。教員採用試験に合格するための学習で言えば、「何ができるようになるか」とは、

 

あなたが合格するために、修得しなければならない力とは何かを見い出す

 

ことです。

 

あなたが教採に合格したいのはわかります。でも、合格するために、いまのあなたに足りないものは何か。何を伸ばせば合格することができるのかを科学的に突き止める必要があります。

これができていないと、いつまでたっても、漠然と勉強して、問題集も参考書もやったけれど、やはり得点が取れずに不合格ということになります。

「何ができるようになるか」を見い出すことこそ、教採に合格するための戦略立案となります。そして、これは、個人ごとにすることが不可欠です。

 

2の「何を学ぶか」は、1の「何ができるようになるか」を見い出したあとで、はじめて考えることができます。

「何ができるようになるか」を考えずして、「何を学ぶか」を考えても無意味です。

 

ほとんどの予備校や講座、問題集や参考書は、個人別の「何ができるようになるか」を省略して、万人受けするような「何を学ぶか」から入ります。その方が、受験産業にとっては都合がよく、集客や販売がしやすいからです。

でも、受験者一人一人にとっては、自分が「何ができるようになるか」の考察・分析なしの「何を学ぶか」には、大きな意味はありません。

「何ができるようになるか」がはっきりとわかっていれば、「何を学ぶか」を定めていくことは比較的容易です。

 

3つめの「どのように学ぶか」も極めて重要です。人には、その人に最適な学習方法があります。

丸暗記で満点が取れる人なら、丸暗記もまた効果的・効率的な学習方法です。

でも、すべての人が、丸暗記が得意なわけではありません。丸暗記をいくらしても、平均点も取れない人もたくさんいます。

教員採用試験の問題の難易度のレベルであれば、私は、誰でも90%以上の得点を勝ち取る学習方法はあると考えています。

しかし、その学習方法は、全ての人に適用される一般的なものではありません。

その人その人の学習スタイルに適合した学習方法である必要があります。

 

そして、4,5,6は、教採で言えば、予備校や教採対策講座の使命ということになります。

 

4.子供(教採では教採受験者)一人一人の発達(合格力の向上)をどのように支援するか。

5.何が身に付いたか(合格に値する資質を身に付けたか)。

6.実施するために何が必要か。

 

残念ながら、受験産業は、マジョリティを見ています。

その方が、集客ができ、売り上げが上がり、そして、効率的な経営ができるからです。

 

パンフレットでどんなに素晴らしいことを書いても、結局は、受講者をできるだけ多く集め、集団講座をやり(多くの場合、ありきたりの講義をし)、ちょこっと個別支援をするというのが、お決まりの形です。

この形が悪いと言っているのではありません。

この形だと、最初に述べたように、合格する人は合格し、不合格になる人は不合格になるということを言ってます。

つまりは、合否の格差の再生産をしているだけです。

 

合否の格差の再生産の最大の悲劇は、

 

もともと合格する人は、予備校や講座に通わなくても合格したのに、受講することで、受講料を無駄にしている。

もともと不合格になる人は、合格する可能性はないのに、受講することで、受講料を無駄にしている。

 

というおぞましいことが起こることです。

 

もちろん、ボーダーだった人が、不合格圏から合格圏に到達するということはあるでしょう。

でも、ボーダーの人の能力向上のために、多くの受験者が受講料を無駄にするというのも、これまた悲劇です。

 

ここで、チャンスはあきらめるな!とか、合否なんて最初から決まっていない!なんて、精神論や美学は言わないでください。

あなたが一番わかっているはずです。

東大に行ける人と行けない人がいるように、教採に合格する人と合格しない人は存在します。

プロ野球選手になれる人となれない人がいるのと同じです。

 

教員採用試験の受験者をサポートする予備校や講座にやれることがあるとすれば、

 

いまある自分を合格する自分に変えるきっかけと戦略を与えること

 

です。

 

そして、そのきっかけと戦略は、たとえ集団講座の形であっても、個別のものでなければいけません。

大勢を集めて講義をして、時々、スタッフがちょこっと相談に乗る程度では、話になりません。

たとえ集団講座の形でも、個別の人に、きっかけと学習方法を伝授することが、講座の担当講師には求められます。

それができなければ、講座の担当などすべきではないでしょう。

 

私は、昨夜の講座で、次のように宣言しました。

 

教採塾は、まさに今日から、変わります。

皆さん一人一人を教採合格に導くために、大きく変わります。

現状のままでは、合格する人が合格し、不合格になる人が不合格になります。

教採塾は、受験産業にくみすることはありません。

一人一人の受験者に最適な学習方法を伝授することが教採塾の使命です。

 

7月からの教採塾の講座は大きく変わります。

筆記試験の対策も、面接や模擬授業・場面指導の対策も、大きく変わります。

 

科学的に、合理的に、効果的に、効率的に、一人一人の教採受験者が教採合格を勝ちとるための、学習戦略と学習方法を立案・伝授することをお約束します!

 

 

では、また明日!!

 

 

教採塾

河野正夫

 

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