沈黙の3つの理由。
- By: Kyousaijuku
- カテゴリー: 不合格の理由
教採塾のブログの読者の皆様、ご心配をおかけしました。
過去1週間以上、河野正夫は、このブログで沈黙していました。
週末等の講座は、通常通り担当していましたが、講座の時間以外は、沈黙していました。
何人かの方から、心配しているとのメッセージもいただきました。ありがとうございます。
さて、沈黙の理由を正直にお話しします。
沈黙の理由は、3つあります。
1.建前の理由。
2.本当の理由。
3.真実の理由。
ひとつずつ説明していきますね。
1.建前の理由。
84歳になる私の母は、ずっと腎臓人工透析をしています。幸いにも、命にかかわる状態ではありませんが、日々の治療で、かなり弱っています。
そんな母が、昨日入院し、本日(6月20日)、手術を受けます。特に、重大な手術ではありません。数日で退院できます。
できるだけ、母のそばにいてあげたかったというのが、沈黙の「建前」の理由です。
2.本当の理由。
母だけではなく、実は、私(河野)自身も、体調があまりすぐれませんでした。昨年5月に左足を骨折し、11月に右脚が蜂窩織炎になり、それぞれの疾病は完治したのですが、昨年以来、体調が本調子に戻らないことが多いのです。
ただ、これは、ゆっくりと静養する時間を増やしていますので、日に日に、体調は改善しています。梅雨が明ける頃には、きっと、体調は全快するはずです。
ゆっくりと静養する時間を増やすために、ブログ等の執筆をしばらくお休みさせていただきました。
私自身の体調回復のために静養していたというのが、「本当」の理由です。
3.真実の理由。
ゆっくりと静養していると、いろんな思考が頭の中に巡ってきます。
古代ギリシャで、暇な時間(スコレー)から、学問(哲学)が生まれたのと同じですね。
私も静養中のスコレーの中で、いろいろと考えました。
静養中なのに、いろいろと考えていたので、静養が遅れてしまったのかもしれませんが。
私が、沈思黙考したのは、次の問いについてでした。
教員採用試験に合格するための学習と準備はどうあるべきか?
私たちは、教員採用試験に合格するための学習と準備を、通常の「受験」と「就職活動の面接」の合わせ技のように考えがちです。
確かに、学力試験と面接が教員採用試験のメインですから、この考え方も特に間違っているわけではありません。
しかし、いわゆる「受験産業」的に、教員採用試験を考えていれば、そこで、起こり得ることは一つだけです。
教員採用試験に合格する人は合格し、不合格になる人は不合格になるということです。
衝撃的な言い方かもしれません。
でも、かなりの精度で正確な命題です。
教採に合格する人は、一発で合格します。
大学生からでも、民間企業からでも、主婦(夫)からでも、一発で合格します。
たとえ、過去に何回か、教採で不合格になった人でも、ある時点で、合格する人に変われば、その年に、楽々と合格を勝ちとります。
回りくどい言い方かもしれませんが、
合格すべき人にならなければ、教採には合格しない。
ということです。
もともと、合格すべき人(合格に値する人)は、ちょっと勉強して、ちょっと練習するだけで、教採には合格できます。
でも、合格しない人(合格するまでに達していない人)は、どんなに勉強しても、どんなに練習しても、絶対に合格できません。
最初は、私は、上記のことは、当たり前のことを、小難しく言っているだけかと思いました。
でも、ゆっくりと静養しながら、思考すると、真実が見えてきました。
真実とは、以下の通りです。
教員採用試験が、学力試験と就活的な人物評価(面接等)の組み合わせである限り、そして、採用側が採用すべき人を選ぶという営みである限り、
合格するためには、
1.学力試験の学び方を、合格する学び方に変えること。
2.人物評価(面接等)において、採用側に「選ばれる」自分を演出する力を身に付けること。
の2つのことをやる必要があるということです。
これが既にできている人は、ほぼ何もしなくても合格します。
まだできていない人は、上記の2つのことができれば、すぐに合格できます。
上記の2つができなければ、いつまで経っても合格は不可能です。
もう少しだけ、詳しく考えてみましょう。
(1)教員採用試験の教職教養(一般教養)の問題のレベルは簡単であり、また、問題の質もかなり低い。
教採の教職教養(一般教養)問題のレベルは、ほとんどの自治体で簡単であり、いわゆる大学入試やセンター試験などに比べて、格段に簡単なものとなっている。教養試験のレベルは、高校入試プラスアルファであり、高得点を取ることは容易であること。
それなのに、このレベルの試験で60%~70%程度しか取れないのは、学習方法に根本的に問題があるということ。
(2)教員採用試験の専門教養の試験のレベルは、それなりに高い場合がある。しかし、専門教科ができない人が、そもそもその専門教科の教師になるというのが矛盾であり、専門教科の知識と教養、理解を向上させることが急務であり、そのための方法を見い出すことが不可欠。
(3)教員採用試験の人物評価(面接等)は、通常の就職活動での面接に通じるものがあり、採用側が採用したいと思う人物を演じることが必要。ただし、民間企業での就職活動での面接に比べて、回数・時間とも少なく、印象だけで決まることが予想される。
印象で決まるのであれば、好印象の取り方を、コンテンツ(語る内容・言葉)と、デリバリー(語り方・演出)で、磨く必要がある。
レトリック的な視点とパフォーマンス的な視点での準備が不可欠。
こう書いてくると、これまで、私が書いてきたことと同じではないかと思われる方もいるでしょう。
もちろん、土台は同じです。信条も変わりません。
しかし、教採合格の学習と準備の在り方は、多くの人にとって、その人の合格に資するものになっていないようです。
教採合格の学習と準備の在り方の実際は、次の3種類となります。
A. もともと合格する資質を持っていて、特に入念な学習と準備は必要ないかもしれないが、合格する可能性をさらに確実にするために、学習と準備を怠らない。
B. 現在、合格する資質には達していないが、合格する資質に達するための効果的な学習と準備の方法を、自分に合わせた戦略と方法で行う。(合格の可能性あり。)
C. 現在、合格する資質には達していないが、自分に適していない学習と準備を行っていて、合格する資質を身に付ける可能性が低い。(合格の可能性なし。)
AとBの場合は、合格しますが、Cの場合は、決して合格しません。
そして、多くの人がCに当てはまっているようです。
Cに当てはまってしまえば、どんなに勉強しても、どんなに練習をしても、不合格を繰り返します。
Cに当てはまってしまえば、教採対策の講座を受講しようが、予備校に通おうが無駄です。
いかにして、Cの場合をなくしていくか、これが最大の課題です。
自分では、ものすごく勉強しているつもりでも、合格しない。
自分では、ものすごく練習しているつもりでも、面接で不合格になる。
多くの人が合格している有名な予備校や講座に通っても、毎年、不合格になる。
これらは、すべて、Cの場合に当てはまっているからです。
Cを脱却するための根本戦略について、ずっと考えてきました。
そして、光が見えたような気がします。
明日からのブログ記事で、その根本戦略について、書いていきますね。
お楽しみに!!
では、また明日!!
河野正夫