志望動機文を提出する上で、心得えなければならないこと!
- By: Kyousaijuku
- カテゴリー: 合格への戦略, 未分類
教採塾の川上です。
今夏の教員採用試験の願書受付が始まった地域もあるようですね!
ここ最近は、ひたすら志望動機文を添削する日々を過ごしています。
志望動機文を添削していく中で、「多くの方に共通しているのかな」と、感じる部分がありますので、以下にご紹介します。
ご参考になれば幸甚です。
【志望動機文を提出する上で、心得えなければならないこと】
就活の場合は、まず書類選考がありますよね。
曖昧、くだらない、どこかから引っ張ってきて綺麗な言葉を繋ぎ合わせただけ、施策や理念に沿っただけの志望動機や願書などは、そもそも書類選考で落されます。
でも、教員採用試験は、願書を出せば、とりあえずは受験することができます。
そのせいか、「当然読んでもらえる」という固定観念や前提のもとで、提出している受験者が実はかなりいらっしゃいます。
こう考える根底には、皆さんに「教師の目」があるからです。
教師の目というのは、例えば、
子供が何か1つ、悪いことをしでかしたとしても、それだけで、「この子はもうダメだ。」と思いませんよね。
教師は常に、子供の良い部分を探そうとしますし、良い方向へと導いていきます。
拙い作文や発表でも、「こんなことが言いたい・表現したいのね。」と代弁し、必死で子供の気持ちを読み取ろうとしてあげます。
これが「教師の目」です。
この目が採用側にもあると思い込んでいるのです。
しかし、教員採用試験における採用側の目は、「教師の目」ではありません。
志望動機文に記載してある内容のみが、事実として読まれます。
事実としての意味合いは理解してもらえるにしても、そこから受験者の想いを汲み取ることはしません。
従って、パッと見で、「またか」、「はいはい、出たよ出たよ」という、ありきたりのものや、出だしからして「どういうこと?」と疑問を感じるもの、理解できないものは、そもそも最後まで読んでくれません。
それなのに、受験者は「とりあえず出しておけば何とかなる。私の熱い想いは伝わっている。」と勘違いしています。
ここが、大きなズレなのです。
くだらなく、つまらない志望動機文は、そもそも読んでもらえない、と肝に銘じておかなければいけません。
さて、添削する中で、圧倒的に多い志望動機文を紹介します。
例:
「子供の笑顔がいつもあふれるクラスにするために、共感的理解と受容的な態度をもって、最後まで粘り強く、諦めない教師になりたいです。」
確かに受験者の、教育に対する想いとしては事実でしょうし、間違ってもいないでしょう。
でも、かっこよく、聞こえの良い言葉だけの志望動機文を見て、採用側が思うことは、「空虚で上辺だけだし、具体性も全くないし、テイの良い言葉で取り繕っているだけだよね。」
ということだけです。
更に、採用側の心に追随してくる想いとしては、「笑顔があふれる、共感的理解、受容的な態度、粘り強く諦めない、というものは、どれも当たり前で、誰もが考えるものだし、教師として(社会人として)最低限持っておかなければいけない当然の心構えだよね。陳腐だよなぁ。」というものです。
この程度の文章を書いた受験者の表現力の乏しさ、想いの拙さ、浅はかさに、採用側はがっかりするだけです。
重要なのは、
記載した内容が本当に大事で、目指したいものであるならば、「具体的にはどういうことか」、「どのような教育や学級経営を施していくのか」、「その結果、子供がどのように成長するのか」というレベルまで掘り下げて、明確に書くべきです。
というのも、この文章を読むだけでも、
・どうして、笑顔であふれるクラスが良いと思うの?
・笑顔があふれるクラスにするために、あなたはどんな学級経営をするの?
・共感的理解って、どういうこと?
・受容的な態度って、どういうこと?
・何をもってすれば、粘り強いことになるの?
・そもそも、教育において、諦めちゃダメだと思わない?
と、続々と質問や疑問が湧いて出てきますよね。
具体的かつ、明確に伝わっていない、何よりの証拠です。
以上、ここまでを読んでみても分かるように、
何の具体性も、驚きも、発見もない志望動機文を採用側が読んでも、「あなたを採用したい!」とはならないということです。
志望動機文は、「大義・未来のプラン」を語らなければいけません。
大義・未来のプランとは、
「恩師に憧れて・・・」、「高校時代にこんなことがあって・・・」というような、きっかけや過去の思い出ではなく、
・あなたを採用したら、その県・市・学校にどんなメリットがあるのか。
・どのように現場に貢献してくれるのか。
・どのような教育をしてくれるのか。
・なぜ、その校種・教科なのか(例:なぜ高校ではなく、中学なのか。)
・あなたを採用したら、子供たちはどのように成長するのか。
・同じ校種や教科の志望者が数多くいる中で、あなたでないといけない理由は何なのか。
というような、志(こころざし)のことです。
教師になって何をするのか、何のために教師になるのか、どんな教育をするのか・・・
それが最も重要です。
まだ志望動機文を書かれてない方は以上のことを心得え、踏まえた上で。
既に出来上がっている方は、もう一度この視点で読み返して、精査してみて下さいね!
では、また7の付く日に!!
川上 貴裕